心配された前日の雨はすぐ止み,気温も10℃と「暖かい」と思って出かけたのですが,苅尾山の上は強風で,寒い寒い観察会でした.
まずはマミジロがさえずっているのを長時間観察しました,マミジロは1000m以上のブナ林に夏鳥として渡来し,ここ4・5年は毎年やってくる鳥だそうです.「チョボイ,ツルリー」と一声ずつ鳴くのが特徴だそうです.ヒガラ,クロツグミを見た人もいたようですが,ほとんどの人は鳴き声だけを聞きました.
場所を変えて今度は雪霊水より車道を下りました.「青いのを見に行きましょう」と誘われて行くと,コルリの鳴き声を聞きましたが,姿はみられません.現れたマヒワの群れは,今から朝鮮半島経由でシベリアに帰る冬鳥だそうです.オオルリ・キビタキも鳴き声だけで残念でしたが,ミソサザイは今年も目の前でさえずってくれました.その他観察したのは,シジュウカラ・ゴジュウカラ・(声のみ)アカショウビン・ウグイスでした.
鳥の観察会ではマイクを使うわけにもいかず,早朝のため気温も上がらず,なかなか大変でしたが,その分色々な鳥に出会えました.
今回は集合時間の連絡ミスがあり,遅くに到着した方々にはたいへん失礼しました.
最初のポイントではマミジロを観察.声は聞こえるものの,姿を見つけるのに苦労した.
「あ,あそこにいるよ!」とお互いに教え合う.
次のポイントへと移動中も,カラ類の鳴き声が聞こえてくる.
頭上の鳥も気にしつつ,足元にも注目.葉の形がおもしろい,ツクバネソウ.
ゴジュウカラ・シジュウカラ・ヒガラの鳴き声を聞く.カラ類は巣穴探しをめぐり熾烈な戦いがあるそう.
枯れ木にあけられた巣穴.今は使われているのだろうか?
モモンガが食べた残した葉.道のところどころに落ちていた.
よく見ると,葉を少しだけかじっている.全部食べていないのが食痕の特徴,
車道に沿って歩きながら,鳥の姿を探す.オオルリ・コルリ・アカショウビン・ウグイスなど声は聞くものの姿が見えず.
冬鳥であるマヒワの生息地域を確認.越冬地域,繁殖地域がちがう.
鳴き声をたよりに姿を見つける.
フィールドスコープをのぞき込むと鳥の姿がよりよく分かる.
こちらは鳴き声の方向を検索中.集中しています.
観察会開始より2時間が経過.風は冷たかったが,青空が広がった.
車道沿いではウリハダカエデの花が咲いていた.
体がミソ色のミソサザイ.とても小さな鳥だが,鳴き声はわりと大きく,長い間さえずりを披露していた.
最後に集合し,今日姿を見た鳥,声を聞いた鳥の名前を確認した.