カテゴリー別アーカイブ: 活動報告

【活動報告】千町原草刈り隊 9月(2017.9.23); ?> )

毎月第3木曜日は特定外来種のオオハンゴンソウ駆除を目的とした「千町原草刈り隊」の作業日です。
ボランティアの方から報告をいただきましたので、紹介します。

2017年9月21日(水)に作業が行われました。
参加ボランティアは12名です。
根を粉砕する・伸びたオオハンゴンソウを刈る・新芽を掘りだす作業に分かれました。
草刈り機に取り付けた工具を使って、土中のオオハンゴンソウの根塊を粉砕して、枯らしてしまおうと試みました。
さすがのオオハンゴンソウも、根を砕かれては絶えてしまうだろうと思いましたが、飛び散った2グラムの破片からも芽をだし再生を始める、という実験の結果より、粉砕作業からひと月後に芽を出した子株を掘りだして、駆除することになりました。
今回、子株の掘りだし作業に参加した女性陣は5名で、8月に根削りした区画で根気のいる作業に当たりました。
午前中だけでコンテナ4杯分の子株が掘りだされました。
12名という大勢で作業したのは「千町原草刈り隊」では初めてでしたが、やはり大人数で作業する方が、にぎやかで楽しいですね。
この区画のオオハンゴンソウはひとまず見えなくなりましたが、まだまだ2番芽・3番芽が顔を出してきます。
日本全国で駆除の試みがされているオオハンゴンソウとの闘いは、そう簡単ではなさそうです。

 

※「千町原草刈り隊」は毎月第3木曜日にオオハンゴンソウ駆除作業を行っております。
草原復活に力を貸してみたい!とう方は、芸北 高原の自然館のスタッフまでお問い合わせくださいね。

 

高知大学植物地理学実習受け入れ(2017.8.25); ?> )

高知大学の植物地理学実習の受け入れを行いましたので、報告します。
大学生6名と、先生3名の合計9名で、高知から来てくださいました。
北広島町の半自然草地、二次林とその利用見学、湿地、ブナ林の観察が主な実習内容です。

8/21(月:植生についての講義や、湿原での観察を実施しました。

8/22(火):「芸北での里山保全」について、高原の自然館 白川 勝信ハカセより講義がありました。
サイエンスカフェ方式での講義としたため、気軽にお話を聞いてもらえたように思います。
高知大学の石川先生が聞き手となり、講義が進みます。
「フィールドミュージアムの役割」「自然保護を進めるための指針」「地域づくりとの関わり」などをテーマに、写真や図でのわかりやすい解説がある中で、次のような質問が出ました。
・「どんなことが美しいか」というのはとても難しい。
・C材って何ですか?
・里山保全のために、クマとの関係はどのように考えているのか?
・自然再生をするときにめざしているのは、緊急度なのか?規模なのか?
・地域へのアプローチでの苦労はどんなところか?どのように解消しているのか?
しらかわハカセは、ひとつずつ丁寧に答えていました。
自然保護について、全体の1パーセントの人がするのではなく、全員が1パーセントの時間を使う、例えれば「歯磨きをすること」のように進めていければいいと思う、というお話が、印象に残りました。
また、「人間の営み」についても触れ、このあとの実習にも関わる大きな視点が示されました。
学生からは、里山の利用や教育との関わりを聞き、お金だけではない価値観を見つけることができた、との感想がありました。
その後、せどやま市場の様子、炭焼き小屋、使われているせどやま、茅葺き民家、テングシデを周り、実際の活動の場所や、地域の暮らしを学びました。

8/23(水:雲月山へ行き、火入れ草地での植生や、人と自然の関わりを学びます。
ストレッチをして、まずは車道を歩きます。
しらかわハカセからの「みんな秋の七草は知ってる?」の問いかけに、答えはかえってきませんでした。ということで、テーマを「自分たちの秋の七草見つけ」として、学生同士でバディを組み、最後に発表することとしました。
車道を抜けると、景色が広がり、雲月山が見え、歓声があがります。秋晴れの空と、気持ちのいい風が吹き、日差しはつよいものの、最高の登山日和です。植物を観察したり、たたらあとの解説を聞いたりしました。しらかわハカセからは、「植物を見て写真をとるだけではなく、触れてみよう」との促しがあり、オミナエシの匂いを嗅いだり、サルトリイバラの葉をさわったりしました。
同行していた職場体験中の中学生からは、オトギリソウの名前の由来の解説があり、黒点を見て関心を寄せていました。
植生の違いや、火入れの効果がどのようなものか、を実際の場所に立ち、そこで考える時間があり、生きた授業になったのではないでしょうか。
アサギマダラが舞い、マルバハギ、サイヨウシャジン、オミナエシ、ゲンノショウコ、ホソバシュロソウ、オケラ、リュウノウギクなどなど、たくさんのいきものを観察しました。
それぞれの「秋の七草」を発表では、「印象が強かった」「たくさんあった」「先生のテンションがあがっていた」花がそれぞれ選ばれました。
万葉でも歌われる花たちに思いを寄せ、観察を通して知識を得て、この地域ならではの自然環境や人の暮らしにも触れていただきました。

植物学を地理学的,地史学的,または生態学的に研究するみなさんに、北広島町の自然環境や、人と自然の関わりを実際にみていただき、その背景にあるものを講義を通じて学ぶ時間をご案内させていただきました。
学生のみなさんの学ぶ姿勢や、先生方の自然に対する熱意がとてもうれしかったです。
遠いところまで実習に来ていただき、ありがとうございました。

 

【お知らせ】高原の自然館 職場体験中(2017.8.21); ?> )

本日より、5日間にわたり芸北中学校2年生の2名が、高原の自然館で、職場体験中です。
いきものや自然が好きな生徒2名が、はりきって来てくれました。
午前中は、来館者対応と、館内案内の練習をしました。午後からは、湿原をまわり、フィールドを観察します。
フィールドに出発!というタイミングで、高知大学の植物地理学実習のみなさまが到着し、ガイド中島さんのご案内で、一緒に出かけることとなりました。
さて、どんな観察ができるのか楽しみですね。

【参加報告】みんなで育む「森づくりシンポジウム」@広島市(2017.8.13); ?> )

2017年8月11日(金)に広島市が主催する「森と人と暮らしをつなぐ」をテーマとし、市民が森づくりに参加するきっかけとなるように、取り組みを紹介するみんなで育む「森づくりシンポジウム」に参加しましたので、報告します。
基調講演は、横浜で活動されている松村正治先生(恵泉女学園准教授NPO法人よこはま里山研究所理事長)です。
広島県では初めてのご講演ということでした。
森づくりのこれまで・今・これからをご自身の団体で実践されていることや、横浜市などのデータを示して、わかりやすくご講演いただきました。
森づくりのヒントは、「自発性・公共性の大切さ」「ボランティアから仕事とくらしづくりへ志向変換していることを認める」「文化・自然を自分たちの手で取りもどす」という3つのまとめで締めくくられました。
これからの森づくりで、若者と一緒にできる活動のコツも、いくつか示されていたので、取り入れたいなぁと思いました。
また。広島県、島根県で活動されている4名の方からの事例紹介もありました。時間が少ないのが残念でしたが、芸北せどやま再生事業を紹介した芸北 高原の自然館の白川ハカセの発表では、「経済とは、使った金額以上の価値」であるとの示唆から、山や木、地域やしくみの「価値」について改めて考える機会となりました。
(有)一場木工所の寺河さんからは、森と人をつなぐ木材コーディネートの柔軟さや重要性がお話されました。ご自身が意識されている「正しいことをひろく知る」ということにもハッとさせられました。
事例発表者と参加者が「人材育成」「組織の維持」「他分野との連携」「安全管理」と4つのグループに分かれ、討論を通じて、気づきを共有する時間もありました。
全体コーディネーターである中越先生のまとめでは、対面でのスタンダードの確認と、頻繁に継続して会うことが必要とはなされました。また森づくりには夢をもってほしい、というひとことで、シンポジウムのプログラムは締めくくられました。
広島では森づくりが各地で行われています。
8月11日の山の日に、有意義な時間を過ごすことができました。
いただいた気づきを、私たちの団体でも実践していきたいと思います。

 

【活動報告】第14回ハカセ喫茶「鶴見喫茶」開店♪(2017.7.14); ?> )

2017年5月、国の天然記念物であるコウノトリが、北広島町大朝に飛来してきました。
飛来を機に「コウノトリをもっと知ろう」と、「鶴見喫茶」が2017年7月14日、大朝で行なわれましたので、レポートします。

大朝地域でははじめてのハカセ喫茶「鶴見喫茶」の開店です!
会場は、大朝のわさまち通り商店街にある 福光酒造株式会社さんです。
実はまだリニューアルオープン前だそうですが、快く引き受けてくださいました。佇まいがとてのステキな空間です。
お菓子は からしろ館にお願いして、「ベルグス」のお菓子セット。
ボリュームがある塩ロールとシュークリームで甘さいっぱいの口福を感じました。

今回のハカセは、野鳥や哺乳類の専門家として観察会ではお馴染みの上野ハカセです。聞き手は芸北 高原の自然館の学芸員 白川 勝信ハカセです。
上野ハカセは、わざわざこのイベントのために、兵庫県にある「 兵庫県立コウノトリの郷公園 」にも行かれたそうで、どんなお話が聞けるのか、わくわくしながら、スタートしました。
まずは上野ハカセに、「なぜコウノトリなのに鶴見喫茶なのか?」という、疑問に答えていただきました。
昔はコウノトリとツルはよく混同されて考えられていたそうです。
例えば花札の絵に、松に舞っているツルが描かれていますが、実はこれはツルではなくコウノトリなんだとか。
ツルは「掴む」という仕草のできない足の構造上、樹上に止まるということは出来ない鳥と説明がありました。「掴む」ことができ、樹上に止まることができる足の構造をしているコウノトリが、ツルと間違われて、描かれてしまった結果、樹上に止まるツルという、本来はあり得ない構図が出来てしまったということです。
確かに、コウノトリもツルも大型の白い鳥。
遠目に見たら、コウノトリがツルに見えてしまったのかもしれませんね。
他には、ヨーロッパやアフリカにいる、「赤ちゃんを運んでくるコウノトリ」であるシュバシコウ、ちょっと頭あたりの羽毛が残念なハゲコウなど、コウノトリの仲間の写真での紹介もあり、参加者は真剣に、スライドに注目して、ハカセたちの話に耳を傾けていました。
少し休憩を挟んだあとは、大朝に飛来してくれたコウノトリの個体についての詳しい話に移ります。
日本のコウノトリは、足に足輪がはめられており、その色や順番で、一般の人にも個体識別ができます。
上野ハカセ曰く、大朝の個体J0103は、2015年に生まれた若いメスで、人間でいうと、まだまだ子供のコウノトリだそうです。お母さんは年上女房で、どちらかというとお父さんが子万能で、子育てをしっかりするカップルなんだとか。今年もこの両親の間に、J0103の兄弟が無事に生まれたという、嬉しいニュースも聞かせてもらえました。
会場からの質問に「数が少ないから、近い血同士でのカップルの心配はないのか?」というものがありましたが、なんと、巣立ちしたコウノトリはオスは近場生息し、メスは遠くへと旅立つ習性があると、上野ハカセが答えてくださいました。 近親でつがいにならないように、本能に組み込まれているんですね。
「おお〜」「自然ってすごい!」という感嘆が、あちこちからあがっていました。 このように、コウノトリの生態や生息環境を知ることで、もっと身近な生きものになったのではないでしょうか。

最後に、会場で参加者全員の集合写真を撮影しました。
福光酒造の福光さんや、協力してくださった NPO法人INE OASAIの堀田理事長からのコメントなどもあり、チャレンジされている「里山を感じる!大朝サイクリング事業」の紹介もありました。
大朝地域で初開店の「鶴見喫茶」は大いに盛り上がり閉店しました。