- 開催日時:2012年11月17日(土) 9:30
- 講師:上野吉雄
例年より遅めの11月13日に初雪が積もりました.雪から雨にかわったお天気の中,15名のみなさんが高原の自然館に集合しました.最初に,今回の講師である上野先生から,高原の自然館の展示パネルを使って,八幡高原に生息する鳥の解説がありました.
渡りの途中に立ち寄る鳥を旅鳥というそうです.この時期は旅鳥を観察できる貴重な時です.今回はどんな鳥に出会えるかを楽しみにフィールドにでました.
湿原やたんぼを4ヶ所まわり,全部で22種類の鳥もしくは鳥声を確認しました.
自然館前で観察したヒレンジャク・キレンジャクは群れになっており,それぞれの大きさや,尾羽の色の違いを見ながら,種を確認しました.
また,昨年に続きシラガホオジロも観察することができました.今年はまだ確認されておらず,今回も見れないかな?とあきらめていましたが,参加者の方の発見で,電線にとまるシラガホオジロをじっくり観察することができました.名前の由来の通り,頭頂部が白くなっているのもしっかり確認しました.シラガホオジロが定期的に渡来するのは日本国内でも,3地点くらいだそうです.八幡高原が数少ない観察地点であることに驚きつつも,観察できる喜びを感じました.落ち穂などを食べるため,田んぼが雪に覆われる頃には移動するようなので,観察できたことは本当に貴重な体験でした.参加者も,双眼鏡を何度ものぞきこみ,口々に感想を言いあっていました.
他にも,コガモの群れやシジュウカラ,コガラ,エナガ ,コゲラの混群,カワガラスやカケス,カシラダカも見ることができました.
どんな実がどんな鳥のえさとなるかや,植物と動物との関係など,鳥の観察だけではなく,広い視点での上野先生の解説も,興味深く聞きました.
紅葉が残る冬の手前の風景も目にしながら,約2時間,野鳥観察を楽しんだ観察会となりました.
みなさんの印象に残った物
「雨でも飛んでいる鳥がいるというのが,私の中では大発見でした」「レンジャク,シラガが見れてよかった」「キレンジャク,ヒレンジャクを初めて見たこと」「雨がやんで,シラガホオジロが見られてよかった!上野マジック!です.1年に1度は見たい鳥です」「シラガホオジロこの時だけ雨が上がってよかった(4)」
参加したみなさんの感想(抜粋)
「探鳥会の回数を年3回くらいにして欲しい」「上野先生のお話通り雨の中でもしっかりと鳥を見ることができて感激.鳥も食べるために一生懸命なのだと実感」「雨の中でもたくさんの鳥に出会えた(2)」「寒い中でも生きていくたくましさを感じました」「雨だったけどうれしい探鳥会でした」
具体的に
「子どもの高さに,望遠鏡を調節していただきました.ありがとうございました」「思った鳥を出してもらえる!」
写真
高原の自然館内で上野先生から野鳥のレクチャーを受けた.
自然館前の駐車場に出ると激しい雨…
雨の中でもレンジャクの仲間が群れになっていた野を観察中
人家に近い電線にシラガホオジロが止まっていることがあると聞き,参加者全員で目をこらして見渡すと…
シラガホオジロの姿をじっくり観察.名前の由来の通り,頭の部分が白いのが見えた.
いったん積雪があり,雪がとけた田んぼ.秋と冬が混在する八幡高原の風景.
湖面を観察する上野先生.雨のせいか,一羽も鳥はいなかった.
昨年はコガモを観察した新川ため池.水鳥がいるかな??