- 開催日時:2011年5月22日(日) 5:00
- 講師:上野吉雄
昨年に続き雨の中での野鳥観察会となりました.小学生5人を含めた19名のみなさんが,朝5時に雪霊水前に集合しました.まだ夜が明けず薄暗い中でしたが,キビタキの鳴き声から観察会が始まりました.講師は上野先生です.車道をゆっくりと歩きながら耳をすませ鳥声を聞き,近くにいそうなときは目をこらして姿を探しました.にぎやかにさえずるミゾサザイ,鳴き声の最後に「ジジッ」という低音が入るオオルリ,日本3大鳴鳥のひとつコルリ,「キョロンキョロン」と鳴き,他の鳥声のものまねが上手なクロツグミがいました.また,オシドリのペアも観察しました.オシドリといえば水辺の鳥なのに,なぜ山の中にいたかというと,大木のウロに営巣するためだそうです.姿をみたのはわずかな時間でしたが,とても貴重な瞬間でした.鳥だけでなく,モリアオガエルのメス,サワガニ,ダイセンニシキマイマイも見つけました.これらは鳥のえさとなるそうです.こういった多様性に富む環境があるため,様々な動植物が生息しているんだなぁと改めて感じました.ひととおり観察を終え,雪霊水前に戻りました.するとなじみのある「キョロロロロ・・」という鳴き声が聞こえてきました.アカショウビンです.しばらく静かに観察していると目の前の梢に止まり,アカショウビンが姿を見せてくれました.雨上がりのブナ林の中,くちばしと体の赤さがひときわ目立っていました.最後に参加者で鳥合わせをした結果,11種類の鳥を観察したことがわかりました.上野先生の詳しく熱心な解説のおかげで,鳥の鳴き声や特長をはじめ,生息環境やその大切さがわかった観察会となりました.[こうのやよい]
みなさんの印象に残った物
「アカショウビンの声を初めて聞きました.2羽姿も見えました.」「今季初,アカショウビンが近くでみえた.」「オシドリ,アカショウビン」「モリアオガエル」
参加したみなさんの感想(抜粋)
「さむかった.」「もう少し天気がよければ.」「鳥の種類が多くていい.」「雨だったのが残念.」「雨の中でも気持ちがよかった.」「鳥以外でもモリアオガエルやサワガニ,ブナの実生が観察できてよかったです.」「雨の中もまた良かった.」「小鳥の声のシャワーが美しかったですが.見えなかったのが残念.」「雨天でしたが声を楽しめました.」「つかれたけど,楽しかった.」「いろいろな鳥が見られてよかった.」
写真
雨と霧の中,観察会が始まった.
「みて!ダイセンニシキマイマイだよ!!」
ミソサザイを探して目をこらす.
車道を横切っていたサワガニ.上野先生に雄雌の見分け方を教わった.
寒さのためか動かなかったモリアオガエルをじっくりと観察.
鮮やかなオレンジ色の樹液酵母をみつけた.かすかに甘い香りがした.
小さな花がかわいいクロモジ.
雨の中,浮かび上がるように咲いていたウスギヨウラク.
大雪の影響で折れた木がたくさんあった.
最後のまとめ.観察した鳥の名前を挙げていく.
姿を現してくれたアカショウビン!