【イベント報告】八幡高原の野鳥観察会

八幡高原の寒い朝,高原の自然館に25人が集合しました.打合せを済ませ,上野先生の案内で観察をはじめました.高原の自然館を出ると,さっそく観察が始まります.今年は,館の前からヒレンジャクやツグミ,ヒヨドリが見られました. 次に向かったのは霧ヶ谷湿原です.今までは道路から観察していましたが,遊歩道ができたことで,再生地の中を歩きながら観察できました.霧ヶ谷湿原はすっかり冬の雰囲気で,植物はほとんど枯れていました.しかし,ミゾソバやハギ類の小さな実を食べに,アトリが群れになっており,カシラダカや,珍しいベニマシコも見られました.ここでもヒヨドリが2羽いっしょに飛んでいました.木道を進んでいくと,足もとの水たまりからマガモが飛び立つなど,水鳥にとっても利用できる環境になっているようでした.木道の上にはタヌキが残した「ためフン」も見られました. それから大歳神社周辺へ向かいました.農道からシラガホオジロを探しましたが,今回は確認することができませんでした.ここでも,たくさんのアトリが電線にとまっており,用水路からはコガモの群が飛び立ちました.しばらく観察していると,上野先生が遠くの空にハイタカの姿を見つけました.初めは小さな点にしか見えず,参加者の中にはなかなか見つけられない方もありましたが,ぐんぐん近づいてきて,ほぼ真上を通過するときにはみなさん姿を確認できました.休耕田ではジョウビタキを見ることができました. さらに,カモ類を見ようと尾崎谷に移動しましたが,ため池には鳥の姿は少なかったようです.しかし,この日は大きな発見がありました.ホシハジロが一羽,ため池の水面を滑るように休んでいました.沿岸部では見られる鳥だそうですが,北広島町では初記録です.飛び立つこともせず,ゆっくりと観察ができました. 最後に岩田農園の駐車場でまとめをして,解散しました.短い時間でしたが様々な環境でそれぞれの鳥を観察できました.多様な環境が残っていることが,多様な種を支えているのだということが分かった観察会でした.

木道に並んで鳥を探す. 木道に並んで鳥を探す.霧ヶ谷湿原は,すっかり冬の装い. 放棄田ではノビタキを観察. アトリの群れ. 遠くにいるハイタカを捉える.