投稿者「スタッフ」のアーカイブ

中学生職場体験受け入れ

芸北中学校から、高原の自然館に職場体験にきてくれました。 その様子をレポートします。 「いきものが好き」という陸上部の男子です。 天候などの都合で5日間の活動が3日間に短縮されましたが、少しでも自然に関わるお仕事を体験してもらいたい、という思いで受け入れを行ないました。

1日目

初日は、高原の自然館の来館者対応です。 この日は「子ども農山村交流プロジェクト」のプログラムで、小学生が湿原トレッキングにきていたので、ガイドさんに同行して、湿原をまわりました。 秋の気配漂う湿原のいきものを見たり、ガイドさんの説明を聞き、記録をとりました。 少し早めに戻り、高原の自然館を見学する小学生の対応を職場体験生にお願いしました。 「こんにちは!」とあいさつをしながら、カウンターに座っていました。

2日目

高原の自然館も協力している「芸北せどやま再生事業」について、学びます。実際にせどやま市場で、場長さんに説明を聞いたり、山を見に行ったり、炭焼きを見学したりしたそうです。午後からは、薪づくり。「自然の資源を活用し、地域経済を循環する事業」について、体感してもらえたと思います。

3日目

最終日は、雲月山へ。 白川ハカセが授業を受け持つ芸北中学校1年生の「挑戦科」に同行しました。中1のみんなは、「芸北ジュニアトレッキングガイド」として、初舞台をふむための下見でした。白川ハカセがレクチャーし、それを実践するためメモし、言葉に出して本番に備えます。 職場体験生は「学芸員の助手」として、お手伝いします。 といっても、話を聞き、写真を撮り、記録をする、という内容で同行していたのですが、素晴らしい動きをしてくれました。 白川ハカセが中1のみんなに「説明のこつ」を解説していました。すると、離れていた班にその内容を伝えようと、職場体験生は動いてくれました。そして違う班の生徒にも聞いた事を説明していました。誰かに指示されたわけではなく、積極的に自ら動き、見事に助手の役目を果たしてくれました。 中1のみんなも、ガイドの練習に余念がありません。とても楽しい雰囲気の授業でした。 そして、最後のお仕事、「展示の準備」として、キャプション作りです。白川ハカセから手順の説明を受け、きっちりと作業しました。「来場者の方を思い浮かべながらやるといいよー」というアドバイスも受けていました。来月からのきのこの写真展にて、このキャプションは使われます。作業の合間に、バックヤードの見学も行ないました。資料の収集や保管について、白川ハカセが丁寧に説明していました。

まとめ

短い期間でしたが、様々な場所で活動してくれました。 「思った以上に体力が必要な仕事だったが、楽しかった!」という感想を持ったようです。 体験した事を、進路や生き方に活かしてもらえたら、私たちは本当に嬉しく思います。

高原の自然館のカウンターで、来館者の対応

高原の自然館のカウンターで、来館者の対応

高原の自然館のいきもの掲示板に書き込み中

高原の自然館のいきもの掲示板に書き込み中

芸北せどやま再生事業について、説明している

芸北せどやま再生事業について、説明している

とても大切なお話。雲月山は町内で唯一の野生生物保護区に指定されている。

とても大切なお話。雲月山は町内で唯一の野生生物保護区に指定されている。

中一のガイドさんのオリジナルネタをご披露

中一のガイドさんのオリジナルネタをご披露

職場体験生が中一に指導中

職場体験生が中一に指導中

オミナエシを匂ってみる

オミナエシを匂ってみる

キャプション作り

キャプション作り

バックヤードの標本を紹介し、博物館の役割を解説中

バックヤードの標本を紹介し、博物館の役割を解説中

 

芸北中学校より職場体験学習に来ました!Part 2

今日の職場体験は、芸北中学校1年生と雲月山に行きました。挑戦科の授業で『芸北トレッキングガイド』に挑戦し、植物や山について調べるために登りました。8月28日に町外の小学生に雲月山について、ガイドの下見をするためです。。そこで講師の白川学芸員より、「説明の三段階」を教わりました。『1.注目を集める 2.相手に考えさせる 3.説明をする』です。確かにこうすることで説明を聞きたくなるな、と思いました。僕が説明するときは「三段階」を思い出して説明するようにしていこうと思います。

☆今日観察したもの☆

ハギ・ススキ・カワラナデシコ・オミナエシ・キキョウ・クリ・サイヨウシャジン・センブリ・ヤマジノホトトギス・オトギリソウなど・・・

写真・文:佐々木

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芸北中学校より職場体験学習に来ました!

湿原をガイドする芸北トレッキングガイドの会のガイドさんに同行して、湿原を歩きました。
子どもプロジェクトで来ていた小学生といっしょに歩きながら植物について教わりました。名前を初めて知る物があり、いい経験になりました。名前を早く覚えれるようにがんばります。

☆今日観察したもの☆

ツリフネソウ

山麓の小川などの水辺に生える。花がラッパ状の帆掛け船をつり下げたような形をしている。

ツユクサ

全草を乾燥させたものはま民間薬として利用される。花弁3個のうち2個は大きく1個は小さい。

ブタナ

ヨーロッパ原産の外来種 1933年に札幌ではじめて気づかれ、その後各地に帰化している。

ビッチュウフウロ

山地の草原に生える。県内においても自生地は少ない。

オニスゲ

平地の水湿地に生える。果穂はとげとげしいが触るとやわらかい。

ミゾソバ

田のあぜや水辺などやや湿ったところに群生する。葉は卵状ほこ形で先は鋭くとがり、基部は耳状にはりだしている。

ゲンノショウコ

下痢止めの民間薬として有名。山野にふつうに見られる。

タンナトリカブト

ヤマトトリカブト群のひとつで西日本ではもっともふつう。花柄には尻毛が生える。有毒

トノサマガエル

日本に生息するカエルの中で唯一雌雄の体色が異なる。

ニホンカナヘビ

日本固有種 平地から低山地の藪や草地・庭先などにすむ。ヘビのように細長いが可愛いので愛蛇(カナヘビ)と呼ばれるようになった。

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職場体験学習で、高原の自然館に来ている芸北中学校2年の佐々木です。
3日間ですが、よろしくお願いします。

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広島県生物多様性人材育成講座 第四回目〜広島県域の水辺の多様性〜

8月22日(金)に実施された講座について、レポートします。
広島県野生生物保護推進員で、NPO法人西中国山地自然史研究会副理事でもある内藤順一先生が、今回の講師です。広島県域で長年調査を続けておられる専門家の内藤先生から、「水辺の多様性」について学びます。
最初に生物多様性に由来する歴史や動きについてお話がありました。
世界的な動きから、日本での動き、そして広島県での生物多様性に関するの取り組みの紹介もありました。
「広島県は南方系・北方系の動物の交差点」と内藤先生は話されました。
長年調査されているいきものの中から、ゴキ、サツキマス、オヤニラミ、イシドジョウ、カワシンジュガイなど淡水魚や貝について、豊富な写真や分布資料をもとに、お話をいただきました。
サツキマスが「ひらべ」カジカが「ごり」アブラボテが「にがふな」と呼ばれているなど、方言での名称が残ってる事から、地域で身近な存在であることが伺えました。
広島県で個体数が減っている「スイゼンゼニタナゴ」は危機的であることも知りました。
サンショウウオやカエル・ヘビなど両生類・爬虫類の詳しい解説もありました。調査を続けておられる内藤先生ならではの貴重な情報がたくさんありました。
参加者からは「ヘビの脱皮はどうやってしているんですか?」「個体数が減っているスイゼンゼニタナゴはどんな貝に産卵するんですか?」「カワシンジュガイ・アブラボテ・アマゴの関係を詳しく聞きたい」といった質問がとびだしました。
最後に生物多様性を脅かしている要因の一つである外来種についてのお話です。
人間の都合で移入されたものが、在来種を脅かすという例が多く、驚きました。在来種との交雑があることや、駆除できる範囲を超えているものもいるとのことで、危機感を覚えました。
どのいきものが外来種を知るかということの重要性も感じました。
今回の講座では、生物多様性を支える考え方や方針に加え、水辺に生息するいきものの種類や生態について学びました。広島県域で保全すべき種も知る事ができました。
図鑑での検索方法などやおすすめの図鑑も教えていただきました。実践の中で役に立ちそうです。
先生のお話の中で、「関心をもってもらうことがいきものを守る第一歩だ」という言葉が印象に残りました。
この講座で学んだ事を、様々な人に話す事で、少しでもいきものに興味を持ってもらい、どんなことを大切にするかを広めるお手伝いができれば、と感じました。

生物多様性広島戦略と内藤先生の資料

生物多様性広島戦略と内藤先生の資料

レッドデータブックひろしま

レッドデータブックひろしま

サツキマスの解説

サツキマスの解説

図鑑の紹介中

図鑑の紹介中

広島県生物多様性人材育成講座 第三回目〜川の昆虫〜親子自然観察会【野外講習】〜

7月21日(月・祝)に実施された講座について、レポートします。
第三回目も野外講座です。「川の昆虫〜親子自然観察会」に同行し、講師の知識や技術をフィールドで学びました。今回の受講生は8名です。また5名の専門家の先生が講師を務めます。

今回は親子でチームになり、川に入り採取し、分類していきものについて学ぶという流れです。
フィールドが川なので、準備や安全管理・進行も前回と違います。
まず事前準備として、観察会参加者に服装の注意点を知らせます。また、当日の最初のあいさつの時に、川での観察の仕方や注意点も講師がわかりやすく伝えます。
昆虫の専門家の岩見先生から「こんにちは採取法」という採取法の伝授があり、子どもたちだけではなくお父さん方も網を手に、真似をしてうまく採るコツを聞いていました。
また、今回の観察会の目的は「水辺に生息するいきものにはたくさんの種類がいて、それぞれがつながりをもっていきていることを知ってもらう」ということだと、岩見先生が話されました。
講師5名が上流下流にわかれ、アドバイスをしながら、安全にも目を配っていたことが、感じられました。
採取のあとは分類です。小さな子どもでも手伝えるように、小さなスプーンを準備したり、小さな水生昆虫が見えやすいように白色のバットを使うなどの工夫もありました。
採取したいきものを上流下流に分けて展示し、集約して並べるミニ水族館も作り、解説にひと工夫されていました。
いきもののつながりを知ってもらうために、紙コップを使って生物多様性タワーも作りました。このように視覚的に理解できるしくみも大変勉強になりました。
岩見先生が今回の観察会で心がけた事は「打ち合せ」→「目的をシンプルに説明する」→「水辺の安全管理」→「採取の説明」→「大人に役割を持ってもらう」ということでした。
また松田先生からは「子どもたちの疑問にすぐ答えられるように、分類の時に講師がチームに入る対応をした」ということや、佐久間先生からは「雨の日のプログラムも準備していた」といった講師陣の様々な技術や意識を学ぶ事もできました。
受講生からは、「採取法の楽しいネーミングがとてもよい」「観察会の目的が明確だった」「注意事項が大きな声でとてもわかりやすかった」といった声が聞かれました。
水辺の観察会での安全管理や、視覚的にいきもののつながりを伝える方法など、今回も学びの多い講座となりました。

 

「こんにちは採取法」を解説する岩見先生

「こんにちは採取法」を解説する岩見先生

いきもの探しには大人も子どもも夢中になる

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道具の使い方のレクチャーも

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図鑑を使って調べることも大切

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生物多様性タワーができた!

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一番下のいきものがいなくなると・・?

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講師と受講生の振り返り

講師と受講生の振り返り