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芸北学講座2を開催しました

役場芸北支所にて芸北学講座が開かれました.
第2回となる今回は,観察会でお馴染みの内藤先生が講義をされました.
北広島町に流れる太田川・江の川水系の魚類・貝類について,地図や写真を交えながら,生息域や生態についてこれまで調査されて判明したことをお話いただきました.
標本を見ながら解説される内藤先生
途中,内藤先生が採取され,貯蔵室に寄贈されていた標本を使い,実際の大きさなどを確かめながら解説をされました.
参加者はメモをとり,時には質問をするなど,熱心に講義を受けていました.

【イベント報告】カワシンジュガイ探検隊

  • 開催日時:2013年7月28日(日) 9:30
  • 講師:内藤順一

早朝からお天気の心配がされたカワシンジュガイ探検隊ですが,内容を一部変更し,開催されました.
今回はひろしまNPOセンターとの共催で,全国47都道府県で開催されているSAVEJAPANプロジェクトの一つとなります.
芸北文化ホールに集合し,雨がひどくならないうちに,講師の内藤先生の案内で,自生地を見学に行きました.
この場所は標高650メートルで,川の上流部です.川の奥には家もほとんどありません.
ここから下流部へ流れる川のこう配がゆるやかで,カワシンジュガイの生息に向いているとのことです.
川に降りるとすぐ脇の方にカワシンジュガイが見えました.地元では「立ちっ貝」といわれるように,体の半分ほどを砂に埋めた姿です.
他の地点でも3個体見つかりました.思ったより大きな貝に驚き,参加者は大きさや重さを手で確かめていました.
内藤先生が網をひとふるいすると,アブラボテも捕れました.
アブラボテのメスは長い産卵管をカワシンジュガイにさしこみ,産卵するそうです.実物を見ながら解説していただくとよりいっそう様子がわかりました.雨が降り続け,水温も低めだったので,安全を考慮し,早めに川からあがりました.
その後室内で,カワシンジュガイの生態について学びました.
カワシンジュガイの生活史,生息地や分布,各地方での保護や調査の様子など,長年研究をされている内藤先生ならではの知見に基づく,楽しいお話を聞くことがでできました.
カワシンジュガイの稚貝の姿や,アマゴについたグロキジウム(幼生)の様子など,研究から分かったことを,資料やビデオを使い,わかりやすく解説してくださいました.中でもアマゴの放流をし,カワシンジュガイの保護をされているお話は,感激しました.
これからもカワシンジュガイの姿がなくなることがないように,と思いました.
少人数での開催だったので,カワシンジュガイをしっかり観察したり,標本を使った丁寧な解説をしていただきました.
教えていただいたことをしっかり身につけて,滝山川本流でのカワシンジュガイの探検を来年に期待したいです.(こうのやよい)

※今回の観察会は,広島県および北広島町に許可を得て行ないました.

みなさんの印象に残った物

「カワシンジュガイが努力によって増えたということ」「生息域が少ない事」「子どもが積極的に川に入れた」「カワシンジュガイの大きさと年齢が見た目とは違うこと.狭い場所にけっこうたくさんいること(保護の成果ですね)」

参加したみなさんの感想(抜粋)

「雨がふったら,またの機会をたのしみにすればいい.またやって下さい」「大変勉強になりました」「天候不良で残念」「雨で川での活動ができなかったのは残念ですが,本物を見ることができて良かったです」

自由記入

「ありがとうございました」「参加者が少なかったのは残念でしたね」

写真

今回はSAVEジャパンプロジェクトの一つとして開催された.
今回はSAVEジャパンプロジェクトの一つとして開催された.

当日の天気は雨.予定を変更して,先に川へ行くことになった.
当日の天気は雨.予定を変更して,先に川へ行くことになった.カワシンジュガイを発見.川底に立っている姿を観察する.
カワシンジュガイを発見.川底に立っている姿を観察する.実際に持ってみるとかなり大きいことが分かる.
実際に持ってみるとかなり大きいことが分かる.アブラボテも見つかった.
アブラボテも見つかった.カワシンジュガイの標本.採取された年と場所が記されている.
カワシンジュガイの標本.採取された年と場所が記されている.川での観察の後,生態についての講義を受ける.
川での観察の後,生態についての講義を受ける.

【イベント案内】カワシンジュガイ探検隊

  • 開催日時:2013年7月28日(日) 9:30
  • 集合場所:芸北文化ホール
  • 講師:内藤順一
  • 準備:基本セット,長靴または水の中に入れる古い運動靴,ゴーグル,シュノーケル(持っている人)
  • 定員数:30名
  • 参加費:
    • 一般=300円
    • 賛助会員=100円
    • 正会員・中学生以下=無料

北広島町の天然記念物であるカワシンジュガイを探す観察会です.支流に生息しているカワシンジュガイは出水の度に下流へ流され,本流まで出てきています.支流でカワシンジュガイを観察した後,水中メガネ(ゴーグル)を付けて,水の中をのぞきながらカワシンジュガイやアブラボテをさがします.上流域で,水もきれいなので,川遊びにもなります.子供さんには必ず保護者が付き添ってください.

⇒お申し込みはこちらから

【イベント報告】カワシンジュガイ探検隊

  • 開催日時:2012年7月29日(日) 9:30
  • 講師:内藤順一

 夏らしく晴れ上がった日に,子ども一人を含む6人でカワシンジュガイの観察を行いました.北広島町に棲息するカワシンジュガイは世界の分布南限に位置する個体群です.1986年に発見された時にはすでに絶滅の危機にありましたが,芸北町が天然記念物に指定し,環境庁も関わって保護増殖事業が進められたことで,2007年には約1,200個体が棲息していることが確認されました.現在もアマゴの放流や,工事の際には一時的に保護するなど,継続的に保護されているため,個体数は増加していると考えられています.今回の観察会では,既知の棲息地で観察を行った後,川の下流に移動して,まだ棲息が確認されていない場所で探索を行いました.もしもカワシンジュガイが見つかれば,カワシンジュガイの分布限界が,少しだけ南下することになります.
 カワシンジュガイを観察した棲息地は,護岸の工事が行われた場所ですが,水生生物が棲みやすいように流路内に土が残されています.カワシンジュガイの棲息密度も高く,簡単に見付けることができました.棲息地の水深や水の温度などを確認してから,いよいよ本流に向かいました.
 支流が流れ込むところから川に下りていきました.水際をガサガサと探ってみると,網にはタカハヤやドジョウに混じってアブラボテも入ってきます.アブラボテはカワシンジュガイに卵を託すので,カワシンジュガイの棲息が期待できます.潜ったり,箱メガネを使ったりして,調査を始めました.しかし,しばらく探しても,いくつかの殻が見つかったものの,生きている個体は見つかりませんでした.
 今回の調査で,棲息の確認はできませんでしたが,いくつかのことが分かりました.ひとつは,流れてくるカワシンジュガイの大きさが4cm〜5cmだということです.カワシンジュガイは自分で泳いだりできないので,上流に移動するのはアマゴに寄生している幼生時代に限られ,基本的には出水時に下流に流されることになります.この日に見つかった殻が4cm〜5cmだったということは,このサイズの個体が流されやすいということかもしれません.また,この日はオオサンショウウオの幼生が4個体見つかりました.まだ鰓のある幼生が見つかったということは,この流域で繁殖していることの証拠です.カワシンジュガイの生きている個体は見つからなかったものの,大きな収穫のある,充実した観察会になりました.[しらかわかつのぶ]
 ※写真記録や現地の観察を,奥山秀輝さんにお手伝いいただきました.ありがとうございました.

みなさんの印象に残った物

「滝山川本流でみつかったこと.オオサンショウウオの幼生が見つかったこと」「川真珠貝の実物をはじめて見ることができよかったです.オオサンショウウオの幼生に会えたのもよかったです」「川の中を歩き,その楽しさを発見したこと」

参加したみなさんの感想(抜粋)

「楽しかった.また行ってもらいたい」「とても楽しかったです」

写真

はじめに訪れた棲息地.
はじめに訪れた棲息地.白い壁は,改修されたところ.
白い壁は,改修されたところ.まずは箱メガネで観察.
まずは箱メガネで観察.すぐに,水底の大きなカワシンジュガイが見つかった.
すぐに,水底の大きなカワシンジュガイが見つかった.覗いてみると,石の間の砂地に体半分を埋めている.
覗いてみると,石の間の砂地に体半分を埋めている.手にとって,大きさや重さを実感.
手にとって,大きさや重さを実感.新たな棲息地を探して,本流に移動.
新たな棲息地を探して,本流に移動.ガサガサすると,アブラボテは見つかる.
ガサガサすると,アブラボテは見つかる.箱メガネでカワシンジュガイを探索中.
箱メガネでカワシンジュガイを探索中.そして時々魚とり.
そして時々魚とり.結局,殻だけが見つかった.
結局,殻だけが見つかった.見つかったからは,どれも同じくらいの大きさだった.
見つかったからは,どれも同じくらいの大きさだった.ガサガサの網に入ったオオサンショウウオの幼生.内藤先生が計測・記録をして,もとの場所に放流した.
ガサガサの網に入ったオオサンショウウオの幼生.内藤先生が計測・記録をして,もとの場所に放流した.

【イベント報告】カワシンジュガイの観察会

  • 開催日時:2011年7月31日(日) 9:30
  • 講師:内藤順一

 少し雲がかかり,外に出るにはちょうど良い気温の中,芸北文化ホールに5名が集合しました.今回の講師は内藤先生です.最初に会場内でカワシンジュガイについて話しをしました.1986年の工事中の河川で発見され,それより前に確認されたのは15年前だったこと.芸北地区が生息域の最南端で,県や町の天然記念物や絶滅危惧種に指定されていること.アマゴに幼生を寄生させ,しばらく成長したあとに再び川底に戻ってくること.繁殖方法の判明や保護活動により,発見当初33個体だったのが,1200個体まで増えたことなどを教えていただきました.
 その後,車で観察場所に移動して,カワシンジュガイを観察することになりました.川に入って間もなく,内藤先生がカワシンジュガイを発見されました.半身を川底に埋めている姿は,芸北地域で呼ばれている「立ち貝」という別名にふさわしいものでした.川の流れは思っていたよりも早く,貝の幼生が流されてしまわないか疑問に思いましたが「殻糸(かくし)とよばれる糸状のひものようなものを出し,石につけて,流されないように固定している」と説明されました.また流れの緩やかな川のふちにはアブラボテの幼生をみることが出来ました.「アブラボテはカワシンジュガイの殻内に卵を産みつけ,稚魚を守らせる方法で子孫を残し,そのカワシンジュガイはアマゴに幼生を寄生させることで,生息場所を広げていく.釣りや漁でアマゴが減ると,この2種類も減ってしまう」と内藤先生は言われました.この他にも,カワノボリやシュレーゲルアオガエル,ヒゲナガカワトビゲラの幼生などを観察することができました.生き物は単独で生きているのではなく,様々な別の生き物とつながることで生きていて,そのつながりを自分たちも感じることができた観察会となりました.[ありみつまさかず]※観察会での採集は広島県及び北広島町から許可を得て行っています.

みなさんの印象に残った物

「自然の姿のカワシンジュガイ,アブラボテ」「現地の川にいたカワシンジュガイ,小さい貝が殻糸をだして流されないようにしていること」「事前の座学(特に質問)」「今年もカワシンジュガイに会えて感激した」

参加したみなさんの感想(抜粋)

「目的の貝だけでなく,色んな魚もみることができました」「たくさんの方に聴いてほしい講座でした」「少人数だったので思ったこと質問することができ,その上で実際の川に行く,というのは事前知識が入って非常によかった」「毎年参加し,カワシンジュガイ,アブラボテ,アマゴの共生の深さが少しずつ分かってきた」

写真

文化ホールの教室でお話.写真は川に生息する二枚貝の種類について.
文化ホールの教室でお話.写真は川に生息する二枚貝の種類について.山の向こうを指差す内藤先生.似たような環境の川が流れているが,あちらにはカワシンジュガイは生息していないことを聴いた.
山の向こうを指差す内藤先生.似たような環境の川が流れているが,あちらにはカワシンジュガイは生息していないことを聴いた.川に入ってカワシンジュガイを探す.
川に入ってカワシンジュガイを探す.アブラボテの幼生をみつけた.
アブラボテの幼生をみつけた.2匹のカワシンジュガイを発見!うっすらと口を開いている
2匹のカワシンジュガイを発見!うっすらと口を開いている手に取って見てみる.左右で泥の付き方が違うのは,半身を川底に埋めている証.
手に取って見てみる.左右で泥の付き方が違うのは,半身を川底に埋めている証.小さなシュレーゲルアオガエル.目の周りを見ることでアマガエルと区別が出来る.
小さなシュレーゲルアオガエル.目の周りを見ることでアマガエルと区別が出来る.腹部から産卵管を出しているアブラボテのメス.
腹部から産卵管を出しているアブラボテのメス.