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【イベント報告】雪原のトレッキング

日焼けしそうなほど良く晴れた中,32名もの参加者が高原の自然館へ集合しました.講師は前回に続いて上野先生です.1月の観察会では,千町原方面を歩いたので,今回は自然再生事業が行われている霧ヶ谷湿原方面に行くことになり,スキー板を履いた子供達を先頭に,賑やかな出発となりました.前日まで雪が降っていたので,足跡が見つからない心配がありましたが,多くの足跡が見つかりました.前回の観察会で多く見られたウサギの足跡はあまり見つかりませんでしたが,テンの足跡を見つけることができ,テンが活発に動いている姿が思い浮かびました.同じように見えるフンでも別の動物のフンであったり,別の物に見えても同じ動物であったりと,動物の食事や体調により違っている事がわかりました.昨年工事が行われた霧ヶ谷湿原では工事が終わっており,新たに設置された木道を歩いて行きました.しばらく進んでいくと鳥の羽が沢山落ちており,上野先生に調べてもらうと,ツグミのようでした.弱っているところをテンに捕まってしまったらしく,羽以外は綺麗に食べられていました.自然館に戻る途中,大きなノウサギが木の陰で休憩していたようですが,すぐに逃げてしました.ノウサギが休んでいた木の根元を見てみると,そこから大きな足跡が続いており肉球の形がよくわかりました.日差しが強く,戻るときは汗をかくほどでしたが,雲一つない青空,真っ白な雪景色を歩くのは気持ちがよく,とても良いトレッキングとなりました.(しんぽうゆうすけ)

自然館の裏の丘に上がる.クロカンスキー,かんじき,スノーシューなど,装備はさまざま. 自然館の裏の丘に上がる.クロカンスキー,かんじき,スノーシューなど,装備はさまざま.
サロンパス臭がするというミズメの臭いをかぐ.「ちょっとくさいー」 サロンパス臭がするというミズメの臭いをかぐ.「ちょっとくさいー」
テンがツグミを食べた跡があり,子どもたちはびっくりした顔をしていた. テンがツグミを食べた跡があり,子どもたちはびっくりした顔をしていた.
振り返ると霧ヶ谷湿原が広がり,奥には苅尾山が見えた. 振り返ると霧ヶ谷湿原が広がり,奥には苅尾山が見えた.
雪の上をよーくみると,トビムシがたくさんいた.小さすぎてよく見えないので,ルーペで観察. 雪の上をよーくみると,トビムシがたくさんいた.小さすぎてよく見えないので,ルーペで観察.
ウサギが飛びだしてきた木の根元.少し隙間があり,そこで休んでいたらしい. ウサギが飛びだしてきた木の根元.少し隙間があり,そこで休んでいたらしい.
点々と続くテンの足跡. 点々と続くテンの足跡.

【イベント報告】冬を生きる動物たちの生態

前日から雪がよく降り,道路の凍結などの心配がありましたが,当日は久しぶりによく晴れたとても良い観察会日和となり,17名の参加者が高原の自然館前に集合しました.今回の講師は,上野吉雄先生です.まずは事前勉強のため,高原の自然館の中で,どのような生きものが冬に活動しているかを学びました.タヌキやテンなどの剥製を見ながら,毛触り,指の数,どのような生活をしているのかを学び,姿や足跡を見ることができるといいなと思いながら,参加者の皆さんとカンジキを履いて,千町原をめざして出発しました.連日雪が降り続けていたため,積雪は80cmを超えており,道がわからないほどの雪景色!雪を積もらせたカラコギカエデやノリウツギなどが枝を曲げながらも耐えていました.少し歩いて行くと,ウサギが活動した痕跡を見つけました.足跡や木をかじった痕,フンなど,姿は見えなくともウサギがどの方向に移動し,どのような事をしたのかを,上野先生の実演を含めた説明があり,とてもよくわかりました.句碑のある方へしばらく歩いていくと,キツネの足跡を見つけました.足跡の先には,尿をした痕跡があり,臭いをかいでみましたが,とても甘くしばらく鼻に付くような強烈な臭いでした.雪上には,トビムシやガガンボなど雪での生活をしている小さな昆虫も見つかり,動物以外にも冬を生活している生きものが見られました.冬が教えてくれる生きものたちの生態は面白く,動物の姿を見ることはできませんでしたが,どのように生活しているかがわかり,冬だからこそ楽しめる観察会となりました.[しんぽゆうすけ]

アナグマの毛をおそるおそるさわってみる.
アナグマの毛をおそるおそるさわってみる.
カンジキ作りの先生である坂井さんに教えていただき,カンジキを履く.
カンジキ作りの先生である坂井さんに教えていただき,カンジキを履く.
鳥声に耳を傾ける.
鳥声に耳を傾ける.千町原へ向かって丘を登る.ふかふかとした新雪だった.
千町原へ向かって丘を登る.ふかふかとした新雪だった.
足跡や食痕を探すと生きものの存在が感じられる.
足跡や食痕を探すと生きものの存在が感じられる.
木の下に落ちていたオオウラジロノキの実
木の下に落ちていたオオウラジロノキの実
まっすぐ一直線についている足跡はキツネ.
まっすぐ一直線についている足跡はキツネ.

【イベント報告】雪原のトレッキング

ちょっと冷え込みましたが,その分日中は晴天で気持ちよく観察会の始まりです.雪のすっかり消えたパークゴルフ場を横切り,まずはモグラのお話.そこここにモグラ塚(モグラがトンネルを掘り進んで途中とこどころ地上に土を出した跡)がありました.このあたりにいるのはコウベモグラだそうです.ミミズを食べるモグラは歯がすり減ると寿命がつきるそうです.ホオジロの♀がノリウツギの小枝にとまり,チチっと地鳴きしていました.ハタネズミの掘り進んだ溝跡にはフンがありました.ほんのり草色をしていました.アカゲラがキッキッキと鳴き,♀の姿を確認できました.そしてオオアカゲラも双眼鏡で姿を確認でき,大きさ・色の違いをはっきり見ることができました.ウサギのフンも雪解けでまるで一カ所でしたように多数見ることができました.クマイチゴは1メートル以上上の枝がすっぱり喰いきられていて,冬の積雪量を知ることができます.常緑のエゾユズリハも冬はネズミやヤマドリのエサになり,所々食いちぎられていました.登り切って千町原を見渡せるあたりではイノシシの堀跡も見られました.雪が解け日差しも暖かいのでちょこちょこ動き回るジグモも観察できました.まだ動きの鈍いカナヘビは捕まえられてみんなの注目を浴びていました・ホオジロの♂が二足歩行でエサをついばんでいる姿やソングポストで春の縄張り宣言をしている姿も数カ所見ることでき,ノスリは2羽が交互に空中で交差し,急降下して波状ディスプレイする姿を観察できました.その他にウソ・ツグミ・ヒヨドリ・トビを観察できました.ハシバミの雄花はまだ固そうでしたが,ハンノキの雄花はもうかなり伸びきって今春の受粉も間近です.クロモジの花芽と葉芽,ホオノキの冬芽,雪解けで緑の姿を現したコバノフユイチゴなど,春に備える植物の姿も色々観察できました.昨年使用のメジロの巣・カラスの巣も見ることができました.残念ながら雪は所々に残るだけでしたが,冬の痕跡と春の訪れをゆっくり楽しめた観察会でした.(やなぎざきのぶこ)

モグラが活動したことがわかるモグラ塚がいたるところにあった.
モグラが活動したことがわかるモグラ塚がいたるところにあった.
コチラはハタネズミの活動跡.塚がないので,モグラと違うことが分かる.
コチラはハタネズミの活動跡.塚がないので,モグラと違うことが分かる.
丸くて常緑の葉が目立っていたコバノフユイチゴ.
丸くて常緑の葉が目立っていたコバノフユイチゴ.
クマイチゴの枝を見ると,高いところまでかじられた跡があり,積雪の高さが窺える.
クマイチゴの枝を見ると,高いところまでかじられた跡があり,積雪の高さが窺える.
ホオジロの姿を図鑑で確認中.
ホオジロの姿を図鑑で確認中.
雪がないので,足取りも軽やかにトレッキング.
雪がないので,足取りも軽やかにトレッキング.
上野先生の説明を聞きながら,ノスリのディスプレイを観察中.
上野先生の説明を聞きながら,ノスリのディスプレイを観察中.
まだ動きが鈍いカナヘビ.おかげでじっくり観察できた.
まだ動きが鈍いカナヘビ.おかげでじっくり観察できた.
いちはやくナワバリを張るためにさえずるホオジロ(♂).
いちはやくナワバリを張るためにさえずるホオジロ(♂).
地面に張り付いているのが,栄養葉,冬でも目立っている方が胞子葉と2つの葉をもつイヌガンソク.
地面に張り付いているのが,栄養葉,冬でも目立っている方が胞子葉と2つの葉をもつイヌガンソク.
テンが登った爪痕を発見.
テンが登った爪痕を発見.
カマキリの卵をゲット!おうちには持ち込まないようにと,みんなが心配.
カマキリの卵をゲット!おうちには持ち込まないようにと,みんなが心配.
メジロの巣を発見.巣材の一部にナイロン製のロープが使われるようになり,ヒナの巣立ち時の事故があることを聞いた.
メジロの巣を発見.巣材の一部にナイロン製のロープが使われるようになり,ヒナの巣立ち時の事故があることを聞いた.
最後のまとめ.今回の観察会では,鳥をたくさん見ることができた.
最後のまとめ.今回の観察会では,鳥をたくさん見ることができた.
恒例のアンケートに記入中.みなさんからの声は,来年度の活動に活用する予定.
恒例のアンケートに記入中.みなさんからの声は,来年度の活動に活用する予定.

【イベント報告】雪原のトレッキング

早い春一番の後,さすがの八幡もすっかり雪が解け,数日前の15cmの積雪でかろうじて雪上を歩ける状態でした.かんじき初体験の方を含め15名で出発です.しっかり冷え込んだ朝,動物の足跡はたくさん観察することができました.まず見つかったのは,積雪がたくさんだった頃のウサギの食痕で,ずいぶん高い位置にありました.食べているのはカラスザンショウやノイバラ,クマイチゴなどです.小さいウサギのものと見られる足跡やおしっこの跡など,昨夜の行動を想像できるものが多数ありました.木の幹にはキツツキがカミキリムシの幼虫を突いた穴もありました.この時期でもイタチは川に下りて捕食しているようで,上り下りの足跡もみられました.ネズミ(アカネズミ?)の雪上移動の跡.タヌキが食べたと思われるヒヨドリの残骸は初めて見ました.積雪があるので再生地の中へも入り,観察することができました.霧ヶ谷の歴史,事業の目的など話を聞きました.再生地内の池もまわりにはカモの足跡が見られました.これも事業後の変化のひとつです.その他,ウソやコゲラ・ユスリカ・トビケラ・ウスタビガやクスサンの繭(抜け殻)を見ることができました.キツネ・テン・アカネズミ(しっぽの跡も有り)・ホンドイタチ・ホオジロの足跡を観察しました.積雪は少なかったのですが,昨夜の天候のせいも有り,動物たちはよく行動したようです.その痕跡をたくさん見ることができて,水際では氷の芸術も鑑賞し,晴天に恵まれた楽しい観察会でした.[やなぎざきのぶこ]

かんじき希望者に履き方をレクチャー中.
かんじき希望者に履き方をレクチャー中.
ウサギの食痕を説明する上野先生.
ウサギの食痕を説明する上野先生.
ひたすらまっすぐなキツネの足跡.
ひたすらまっすぐなキツネの足跡.
雪の上にカラコギカエデノの種子がぽつんと.
雪の上にカラコギカエデノの種子がぽつんと.
タヌキの足跡は指が5本で全体が丸っこい.
タヌキの足跡は指が5本で全体が丸っこい.
セッケイカワゲラの仲間.
セッケイカワゲラの仲間.
おたまじゃくしのような形のネズミの足跡.しっぽの跡がユーモラス!
おたまじゃくしのような形のネズミの足跡.しっぽの跡がユーモラス!みんなの視線の先には・・
みんなの視線の先には・・
タヌキが食べたヒヨドリの残骸.足跡だけでなく,食べ方で猛禽類ではなくほ乳類が食べたことがわかるそう.
タヌキが食べたヒヨドリの残骸.足跡だけでなく,食べ方で猛禽類ではなくほ乳類が食べたことがわかるそう.
雪の中は何をやっても楽しい!顔の型取り中.
雪の中は何をやっても楽しい!顔の型取り中.
自然再生地を行く.
自然再生地を行く.
氷の芸術作品を発見.
氷の芸術作品を発見.
水辺を歩き回っている様子がわかる,カモの足跡.
水辺を歩き回っている様子がわかる,カモの足跡.
トビケラのすみか.中は空でした.
トビケラのすみか.中は空でした.
自然再生事業について説明する白川学芸員.
自然再生事業について説明する白川学芸員.
ホオジロの足跡.ススキをついばみに歩いたことがわかる.
ホオジロの足跡.ススキをついばみに歩いたことがわかる.
この日はウソをじっくり観察できた.
この日はウソをじっくり観察できた.
2月の観察会でこんなに雪が少ないなんて・・
2月の観察会でこんなに雪が少ないなんて・・
最後のまとめを自然館前で.
最後のまとめを自然館前で.

【イベント報告】冬を生きる動物たちの生態

天気予報では雨となっていたため,お天気が心配されましたが,比較的暖かな気温に恵まれ,17名の参加者のみなさんが高原の自然館前に集合しました.積雪量は100cmほどでしょうか.雪上を歩くため,かんじきやスノーシューを準備して,観察会が始まりました.今回の講師は上野先生です.自然館前を出発し,目にとまった足跡や生き物をみんなでのぞき込み,上野先生の説明を聞きました.足跡を見たときは,まず指の数を数えたらよいことや,ウサギの足跡は前についてあるのが後ろ足であることを聞き,矢印のようなキジの足跡も見ました.カワゲラの仲間やハエの仲間,ガガンボやトビムシといった雪上で生活している昆虫もいました.観察しながらその生態や生命力に驚く声が参加者よりあがりました.雪原を通りきり,森のそばに近づいたとき,一瞬ではありますが,ウサギの姿を見ることができました.ウサギがいたと思われる穴を,上野先生が探し出し観察しました.木の根元の藪のようなところが入り口で,思った以上に奥行きがあり,キツネなどの天敵から身を守る為の工夫がされていることがわかりました.動物以外にも,植物の冬の姿も見ました.ドライフラワーのようなノリウツギ,雪の上に落ちているカラコギカエデの種子,鳥のフンによって種子散布がされているヤドリギノの種子などです.観察会を通して,動植物の冬の生態,冬を越すための戦略など多岐に渡るお話を聞くことができました.また雪の感触を充分に感じた観察会となりました.

かんじきを初めて履く参加者もいて,ひもの結び方にとまどっていた.
かんじきを初めて履く参加者もいて,ひもの結び方にとまどっていた.
色とりどり,形さまざまな雪歩きのアイテムが揃った.
色とりどり,形さまざまな雪歩きのアイテムが揃った.
歩き始めてすぐ,小さな小さな昆虫を発見.みんなで近寄って観察.
歩き始めてすぐ,小さな小さな昆虫を発見.みんなで近寄って観察.
目をこらしてみると,確かにいる! これはトビムシ.
目をこらしてみると,確かにいる! これはトビムシ.
踏みあとのない雪の中をさくさくと歩く.少し重ための雪だった.
踏みあとのない雪の中をさくさくと歩く.少し重ための雪だった.雪景色の中,目立っていたカラコギカエデの種.
雪景色の中,目立っていたカラコギカエデの種.
目の前に現れたジョウビタキのオス.おなかのオレンジ色が特長だ.
目の前に現れたジョウビタキのオス.おなかのオレンジ色が特長だ.
ウサギがかじったカラコギカエデの枝.
ウサギがかじったカラコギカエデの枝.
横に2つ,縦に2つが特長のウサギの足跡.
横に2つ,縦に2つが特長のウサギの足跡.
扇谷の上では風が強く,びょうびょうと吹いていた.
扇谷の上では風が強く,びょうびょうと吹いていた.ノリウツギは花びらがそのまま残っており,目を楽しませてくれた.
ノリウツギは花びらがそのまま残っており,目を楽しませてくれた.
ヌルデの冬芽.
ヌルデの冬芽.これは・・? ウサギの寝床の入り口を発見.
これは・・? ウサギの寝床の入り口を発見.
交代で穴の中をのぞき込んでみる.
交代で穴の中をのぞき込んでみる.
ヤドリギの実を食べた鳥のフン. ねばねばしているので,木につきやすくなっているそう.
ヤドリギの実を食べた鳥のフン. ねばねばしているので,木につきやすくなっているそう.
ツグミのフンかな? カンボクを食べたよう.
ツグミのフンかな? カンボクを食べたよう.カンボクの味見をしてみた. 「えぐい・・」
カンボクの味見をしてみた. 「えぐい・・」
橋の上の積雪を見ると70cmほどだった.
橋の上の積雪を見ると70cmほどだった.
最初は歩きづらそうだった子どもの参加者も最後には雪に慣れ,楽しそうに歩いていた.
最初は歩きづらそうだった子どもの参加者も最後には雪に慣れ,楽しそうに歩いていた.
風で折れて下に落ちていたヤドリギ.せっかくの機会なので,種を観察.
風で折れて下に落ちていたヤドリギ.せっかくの機会なので,種を観察.
ヤドリギの下でまとめをして,解散した.
ヤドリギの下でまとめをして,解散した.