【イベント報告】雪原のトレッキング

ちょっと冷え込みましたが,その分日中は晴天で気持ちよく観察会の始まりです.雪のすっかり消えたパークゴルフ場を横切り,まずはモグラのお話.そこここにモグラ塚(モグラがトンネルを掘り進んで途中とこどころ地上に土を出した跡)がありました.このあたりにいるのはコウベモグラだそうです.ミミズを食べるモグラは歯がすり減ると寿命がつきるそうです.ホオジロの♀がノリウツギの小枝にとまり,チチっと地鳴きしていました.ハタネズミの掘り進んだ溝跡にはフンがありました.ほんのり草色をしていました.アカゲラがキッキッキと鳴き,♀の姿を確認できました.そしてオオアカゲラも双眼鏡で姿を確認でき,大きさ・色の違いをはっきり見ることができました.ウサギのフンも雪解けでまるで一カ所でしたように多数見ることができました.クマイチゴは1メートル以上上の枝がすっぱり喰いきられていて,冬の積雪量を知ることができます.常緑のエゾユズリハも冬はネズミやヤマドリのエサになり,所々食いちぎられていました.登り切って千町原を見渡せるあたりではイノシシの堀跡も見られました.雪が解け日差しも暖かいのでちょこちょこ動き回るジグモも観察できました.まだ動きの鈍いカナヘビは捕まえられてみんなの注目を浴びていました・ホオジロの♂が二足歩行でエサをついばんでいる姿やソングポストで春の縄張り宣言をしている姿も数カ所見ることでき,ノスリは2羽が交互に空中で交差し,急降下して波状ディスプレイする姿を観察できました.その他にウソ・ツグミ・ヒヨドリ・トビを観察できました.ハシバミの雄花はまだ固そうでしたが,ハンノキの雄花はもうかなり伸びきって今春の受粉も間近です.クロモジの花芽と葉芽,ホオノキの冬芽,雪解けで緑の姿を現したコバノフユイチゴなど,春に備える植物の姿も色々観察できました.昨年使用のメジロの巣・カラスの巣も見ることができました.残念ながら雪は所々に残るだけでしたが,冬の痕跡と春の訪れをゆっくり楽しめた観察会でした.(やなぎざきのぶこ)

モグラが活動したことがわかるモグラ塚がいたるところにあった.
モグラが活動したことがわかるモグラ塚がいたるところにあった.
コチラはハタネズミの活動跡.塚がないので,モグラと違うことが分かる.
コチラはハタネズミの活動跡.塚がないので,モグラと違うことが分かる.
丸くて常緑の葉が目立っていたコバノフユイチゴ.
丸くて常緑の葉が目立っていたコバノフユイチゴ.
クマイチゴの枝を見ると,高いところまでかじられた跡があり,積雪の高さが窺える.
クマイチゴの枝を見ると,高いところまでかじられた跡があり,積雪の高さが窺える.
ホオジロの姿を図鑑で確認中.
ホオジロの姿を図鑑で確認中.
雪がないので,足取りも軽やかにトレッキング.
雪がないので,足取りも軽やかにトレッキング.
上野先生の説明を聞きながら,ノスリのディスプレイを観察中.
上野先生の説明を聞きながら,ノスリのディスプレイを観察中.
まだ動きが鈍いカナヘビ.おかげでじっくり観察できた.
まだ動きが鈍いカナヘビ.おかげでじっくり観察できた.
いちはやくナワバリを張るためにさえずるホオジロ(♂).
いちはやくナワバリを張るためにさえずるホオジロ(♂).
地面に張り付いているのが,栄養葉,冬でも目立っている方が胞子葉と2つの葉をもつイヌガンソク.
地面に張り付いているのが,栄養葉,冬でも目立っている方が胞子葉と2つの葉をもつイヌガンソク.
テンが登った爪痕を発見.
テンが登った爪痕を発見.
カマキリの卵をゲット!おうちには持ち込まないようにと,みんなが心配.
カマキリの卵をゲット!おうちには持ち込まないようにと,みんなが心配.
メジロの巣を発見.巣材の一部にナイロン製のロープが使われるようになり,ヒナの巣立ち時の事故があることを聞いた.
メジロの巣を発見.巣材の一部にナイロン製のロープが使われるようになり,ヒナの巣立ち時の事故があることを聞いた.
最後のまとめ.今回の観察会では,鳥をたくさん見ることができた.
最後のまとめ.今回の観察会では,鳥をたくさん見ることができた.
恒例のアンケートに記入中.みなさんからの声は,来年度の活動に活用する予定.
恒例のアンケートに記入中.みなさんからの声は,来年度の活動に活用する予定.