気持ちのいい気候に恵まれた10月27日に、芸北トレッキングガイドの会と、宮島パークボランティアの交流会が行われたので報告します。
この交流会は、広島県内で自然の保護や紹介をしている2つの団体が、お互いをもっとよく知り、交流を通してスキルアップや情報共有をするという目的で企画されました。
最初に、高原の自然館の白川学芸員から説明を聞きながら、高原の自然館の見学を行いました。芸北の自然について、特徴的なブナ林や湿原の話を熱心に聞き、メモもしっかりととっているパークボランティアのメンバーの姿が印象的でした。また、芸北トレッキングガイドにとっては、普段ガイドすることを復習するいい機会となりました。
高原の自然館で周辺の自然を学んだ後は、山麓庵で白川学芸員、芸北トレッキングガイドの会の足利さんによる、ガイドとしてのあり方や、それぞれの活動について、スライドを使った座学が行われました。「ガイドの心得が4つもある」「勉強会や講習も行っているとは…」など、真剣な眼差しで耳を傾けていました。一緒の机になったメンバーと色々と話すこともあり、保全活動や散策道の整備など、パークボランティアが普段行っている活動を聞くこともでき、こちらも興味深いお話しを聞くことができました。
昼食を美味しく食べた後は、芸北トレッキングガイドによる周辺の自然散策ガイドの時間です。
丸くなって人数確認をしたあと、5つの班に分かれ、おーいの丘から水口谷湿原の横を通り、霧ヶ谷湿原へと向かうルートでガイドを行いました。
おーいの丘では、実際に「やっほー!」と叫び、こだまがかえってくるかどうか確認します。「久しぶりにやまびこやった」「本当に返ってきた!」と、童心に戻ったように楽しみました。
赤さが目立つカンボクの実や、アカマツの年齢の数え方など、1つ1つ丁寧にガイドしながら進んでいきます。中には説明の内容を知っているという方もいて、さすが場所は違えども同じ自然を愛する人たちだと思いました。
自然再生事業地である霧ヶ谷湿原では、しっかりと水が行き渡って湿原に戻っている箇所も観察し、「ここは本当に綺麗な湿原ですね!他のところもこのようになれば素晴らしいですね」という意見もありました。
ちょうど周囲の紅葉も綺麗な時期で、フィールドでの体験は心身共にリフレッシュできたのではないでしょうか。宮島と芸北、島と山という違いはありましたが、自然を大切に思い、それを伝えていきたいことなど共通点もあり、お互いにいい刺激、いい勉強になった交流会でした。