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【イベント報告】霧ヶ谷湿原の植生調査(秋)

  • 開催日時:2012年9月22日(土) 9:30
  • 講師:大竹邦暁・佐久間智子・白川勝信

広島県を中心に湿原再生の事業が進められている霧ヶ谷湿原で,植生調査を実施しました.この調査は,工事が実施された5年前から継続しているもので,再生の効果を判断したり,これからの保全活動を決めたりするために必要なものです.
今回は23人の方たちに調査に参加していただきました.調査を指導するのは大竹先生,佐久間先生,そして白川です.3班で調査するには人数が多いので4班に分かれ,2つの班が大竹先生と佐久間先生の指導のもとに調査を行なっている間,他の2班は白川が一緒に湿原全体の観察をし,観察が終わったところで調査班と観察班が入れ替わりました.
予定どおりの時間に調査を終えた後に,広島県の研究員である山場先生から湿地での調査について解説していただきました.山場先生は,自動操縦で飛ぶ模型飛行機を使って,高画質の空中写真を撮影し,画像から湿原全体の植生を調べる方法を研究されています.この資料と,今回のような詳細な調査の両方を進めることで,より正確かつ全体的に湿原の状態を知ることができるのです.
最後に,二川キャンプ場の駐車場で,大竹先生と佐久間先生に総括をしていただき,解散しました.今年は広島県がモニタリング成果を報告する年です.この調査結果も,その中に盛り込まれることになっています.[しらかわかつのぶ]

みなさんの印象に残った物

「アケボノソウの花弁」「守っていくたには大変な事をされているのだなと思いました」「非常に多くの種類の植物があることに驚いた」「二本立ての内容」「湿原の再生に対しての熱意と努力に感動しました.次世代へ残すべき風景だと思います」「植生の多さにおどろかされた」「名前の知らない草花が多くの種類ある事に驚きました.・ハンノキの命のつなぎ方」「高原一面に秋の気配を感じます」「山野草の花々.自然,湿原(3)」「湿原のうつりかわり」「湿原の再生事業(自然全般)」「確実に霧ヶ谷の植物に詳しい人が増えている」「植物の名前は覚えられなかったけど,色々特徴があるのがおもしろかった」「調査に参加出来た事」

参加したみなさんの感想(抜粋)

「調査と観察の2本立てはとてもよかった」「説明がわかりやすかった(2)」「参加者が多く,来年以降も来てほしい」「湿原の植生が分かった」「湿原の今後の成り行きを見守りたい」「これからも参加してみたいです.植物種がたくさん外来種もたくさんある」「植生調査でいままでになく若い人たちがたくさんされて良かったです.これからも若い人たちの参加を望みます」「自然があるのは心地よい」「色んな植物(花)がいっぱい」「この調査結果をまとめて下さい」「湿原が分からなかったけど,説明を聞き,興味を持ちました(2)」「色々説明が聞けてたのしかったです(3)」

写真

ミゾソバが優占するプロット.ここにはネナシカズラも見られた.
ミゾソバが優占するプロット.ここにはネナシカズラも見られた.アブラガヤやマアザミが見られるプロット.ハンノキの低木が育っていた.
アブラガヤやマアザミが見られるプロット.ハンノキの低木が育っていた.調査の最後には,山場先生から,広島県が実施している調査について紹介していただいた.
調査の最後には,山場先生から,広島県が実施している調査について紹介していただいた.今回は大勢で調査を行った.
今回は大勢で調査を行った.大竹先生と佐久間先生からの講評.
大竹先生と佐久間先生からの講評.最後のアンケートを書いて頂いて終了.調査と観察会の両方があったのが良かったようだ.
最後のアンケートを書いて頂いて終了.調査と観察会の両方があったのが良かったようだ.

【イベント報告】夏休み親子観察会 −水辺の生きものを観察しよう!−

  • 開催日時:2012年7月22日(日) 9:30
  • 講師:内藤順一・佐久間智子

 夏休みが始まり,すっきりとした快晴のなか親子合わせて24人が自然館前に集合しました.
 最初の会のあと今回の観察場所である霧ヶ谷湿原に向かいます.湿原に到着すると.講師である内藤先生と佐久間先生から.今回の調査について「水の中にはどのような生きものがいて,どんなふうにくらしているのかを自分たちで実際に探して,図鑑で見たり,質問したりして調べてみましょう」というお話がありました.
 そのあと.4班にわかれてそれぞれ上流,下流の調査を開始しました.最初は堰を降りて下流に向かいました.班それぞれにバケツを持って,2カ所で調査を開始します.水の冷たさに少し驚きつつも,一人が網を持ち,もう一人が近くの石をめくり上げては,洗い流すように石についた付着物を網に落としていきます.それを何度か繰り返していくと,バケツの中には砂や泥に混じって色々なものが動いています.
 ある程度時間が経った所で上流と場所を交代します.上流は下流に比べて.流れが急の場所もあれば.水の流れがほとんど止まったように感じる場所もあり.下流とはまた違った生物に出会えそうに感じました.ここでもそれぞれの班が2カ所の調査を行いました.
 川から上がり,4班全員が合流すると,バケツの中身をバットに出して.同じ種類は一緒の容器に,違う物は新しい容器へと見つけた生物を分けていきます.タカハヤに気を取られ,バケツの中に他の生物がいるのか分からないと言っていた班の子ども達も,じっくり探すと色々な生物を見つけることができました.容器に分けるのが終わると,内藤先生が1種類ごとに解説してくださいます.様々なヤゴやヘビトンボの幼虫,姿のよく似たカゲロウやトビゲラの見分け方などです.中でも普段見つけることが難しい.ボルボックスの発見には皆さん驚いていました.これは群体とよばれる生態を持つそうです.
 最後に今日一番印象に残ったいきものの絵を紙コップに描きました.そのコップを使って佐久間先生が川の生態系を表したタワーを作りました.「生物は他の様々な生物とつながっており.環境が崩れれば生態系も崩れてしまう」という事を分かりやすく解説してもらい,自然の大切さを学びました.
 自分で探すことで興味をより持てたり,どういった場所にどんな生物が生きているのかを自分の目で見ることができて有意義な親子観察会となりました.

みなさんの印象に残った物

「自然の美しさ」「いっきに魚を8ぴきとれたこと」「ヘビトンボをみたこと(2)」「魚などをとった時」「川に入って色々な生物を捕まえて,観察したこと(2)」「川でカニをとれたこと(4)」「水がきれいだったこと」「ボルボックスを見たこと(2)」「川の水が冷たくてびっくりしました.上流,下流で生き物が違うことも勉強になりました」「川にこんなにたくさんの生き物がいるというのがすごかったです(2)」

参加したみなさんの感想(抜粋)

「普段目にしない水の中の小さな生き物に注目できて良かったです」「楽しく,いろいろ学ぶことができました」「川にはいっていろいろな生物をとれたから,楽しかったです(4)」「とりのこえがきれいでした」「いろんな生きものがいてすごかった」「親の方が勉強になりました(生きものの名前をほとんど知らなかったので)」「図かんを見ながら説明してくれたので分かりやすい(2)」「ふだんはしないことができてよかったです.家でも水の中の虫や魚等をとってかん察したいです」「なかなかこういうきかいはないので,とてもよかったです」「楽しかった(4)」

写真

冷たい水もなんのその.突き進んでいく男子たち.
冷たい水もなんのその.突き進んでいく男子たち.網を立てて,足下に気をつけながら,二人で協力して川下の石を動かして探索中.
網を立てて,足下に気をつけながら,二人で協力して川下の石を動かして探索中.石の裏をそろりとめくる.
石の裏をそろりとめくる.石の裏にいたヤゴ.トンボの種類はあとで先生に聞いてみよう!
石の裏にいたヤゴ.トンボの種類はあとで先生に聞いてみよう!網の中になにかいる!どんな生きものかな?
網の中になにかいる!どんな生きものかな?サワガニを発見!上流では多く発見.
サワガニを発見!上流では多く発見.みんなで生きものを分けていくよ.どんな生きものがどれだけいるかな?
みんなで生きものを分けていくよ.どんな生きものがどれだけいるかな?小さい生きものも見逃さないように,みんな真剣に探している.
小さい生きものも見逃さないように,みんな真剣に探している.虫めがねを使うのは楽しいなぁ.
虫めがねを使うのは楽しいなぁ.生きものの特長や生息地を,内藤先生が図鑑を使って教えてくれたよ!
生きものの特長や生息地を,内藤先生が図鑑を使って教えてくれたよ!佐久間先生の解説中.
佐久間先生の解説中.子どもだけではなく,大人も初めて見る生きものに興味津々.
子どもだけではなく,大人も初めて見る生きものに興味津々.調査して,印象に残った生きものを紙コップに描く.何を描こうか思案.
調査して,印象に残った生きものを紙コップに描く.何を描こうか思案.生きものを描いた紙コップでできたピラミッド.いったい何が始まるのかな?
生きものを描いた紙コップでできたピラミッド.いったい何が始まるのかな?ピラミッドを川の生態系に見立てて,佐久間先生が一つ一つの生きものが大事だということを教えてくれた.
ピラミッドを川の生態系に見立てて,佐久間先生が一つ一つの生きものが大事だということを教えてくれた.観察会が終わっても子どもたちみんな,まだまだ元気.
観察会が終わっても子どもたちみんな,まだまだ元気.

【イベント報告】霧ヶ谷湿原の植生調査(夏)

  • 開催日時:2012年6月24日(日) 9:30
  • 講師:大竹邦暁・佐久間智子・白川勝信・和田秀次

 夏の霧ヶ谷湿原で,植物の調査をしました.この調査は,霧ヶ谷で実施された「八幡湿原自然再生事業」の効果を,植生の回復具合から確認するためのもので,西中国山地自然史研究会では,工事が完了した2009年以来,毎年6月と9月に同じ場所で調査を続けています.工事終了から4年目の今回は,植生調査が初めてというお二人を含む,7人で実施しました.
 現地に行く前に,湿原再生の意味やねらい,その方法などの説明を,高原の自然館で和田先生から聞きました.霧ヶ谷湿原は,かつては地域の人の草刈り場でしたが,戦時中に陸軍の演習地として買い上げられて以来,地元の人による利用はありませんでした.終戦後には,開拓団として入植した方もありましたが,長くは続きませんでした.昭和の中頃には,国が食料自給率を高めるために行った「大規模草地改良事業」の国内第1号地として開発が進められました.霧ヶ谷湿原の環境が大きく変わったのはこの時です.土地を乾燥化させるための排水路が掘られ,本線の水路はコンクリートの三面張りになったため,湿原は失われました.この牧場も,1980年頃には閉鎖になりましたが,排水路は残ったため,湿原はもとには戻りません.再生事業は,人間活動によって失われた自然のしくみを,元通りに戻すとりくみです.
 このような背景を知った上で,現地で調査を行いました.予め設置されている12プロットで,植物の種類や高さを丹念に調べていきます.今回は調査の専門家が3人も参加されているので,初めて参加された方も,花が付いていない株でも見分けることができるようになったようでした.
 植生調査は地道な調査ですが,続けることで見えてくるものがあります.今年は霧ヶ谷湿原の工事を点検する年です.これを機会に,今までのデータもまとめていきたいと思います.[しらかわかつのぶ]

みなさんの印象に残った物

「カヤの種類の多さ」「ハンノキがたくさんあったこと!」

参加したみなさんの感想(抜粋)

「初めてのことなので手間取りました.」「とても勉強になりました.またやらせてもらいたいと思います.」

写真

調査地点は木道に沿っているので,木道に座りながら記録ができる.
調査地点は木道に沿っているので,木道に座りながら記録ができる.調査区内の全ての種を記し,高さを測る.
調査区内の全ての種を記し,高さを測る.プロットを設置している様子.
プロットを設置している様子.4人で1m×1mの調査.1人は記録係.
4人で1m×1mの調査.1人は記録係.ハンノキ林の下は,マアザミ,ヌマガヤ,オニスゲ,ヒメシロネ,クサレダマなど,湿原生の種が多く見られた.
ハンノキ林の下は,マアザミ,ヌマガヤ,オニスゲ,ヒメシロネ,クサレダマなど,湿原生の種が多く見られた.初心者でも,だんだんと調査になれてくる.
初心者でも,だんだんと調査になれてくる.ミゾソバが繁茂した中に,大きなアブラガヤの株が生えている調査区.
ミゾソバが繁茂した中に,大きなアブラガヤの株が生えている調査区.湿原の植物と,ススキや外来種が一緒に生えているプロット.場所によって植生はずいぶん違う.
湿原の植物と,ススキや外来種が一緒に生えているプロット.場所によって植生はずいぶん違う.

【イベント報告】大潰山の春植物観察会

  • 開催日時:2012年5月13日(日) 9:30
  • 講師:暮町昌保・佐久間智子

 快晴のおかげで,肌寒さも身を潜めた絶好の山登り日和の中,20名の参加者とともに,大潰山の春植物観察会を行いました.
 まず,佐久間先生より,大潰山の地形や歴史と大潰山で見られる野草の説明がありました.また,大潰山が昔どのように人々の生活に関わってきたのかということや,山頂に咲く花の特徴,大潰山で見られるスミレの種類とその見分け方の説明がありました.
 座学の後,車4台に分乗して登り口へ移動し,登山に入る前から,ツツジやシハイスミレが迎えてくれました.登山を開始してから,チャルメルソウ・ネコノメソウ・ハウチワカエデの花など様々な植物や,タゴガエルの卵が見つかりました.実際に触ってみたり,メモを取ったり,写真を撮影したりと,様々な形で観察を楽しみながらゆっくりと山頂を目指しました.山頂近くではニオイタチツボスミレが群生し,ダイセンミツバツツジが開花し,天気の良さと相まって華やかさが増しているように感じました.また,頂上が近づくと,昔の呼び名である「柏原山」の由来となった,カシワも目に入るようになり,歴史を感じながら山頂に着きました.
 山頂で記念撮影をした後は,西中国山地の山なみを一望しながらの昼食となりました.そして,昭和時代に植林された山々の移り変わりを聞いた後,下山を始めました.下山中も時折立ち止まっては,ヤマザクラやウワミズザクラなどのサクラの見分け方を教えていただいたり,登りでは見なかった植物を見つけては,名前を聞いたりしながらゆっくりと下山しました.下山してからの駐車場前でも,日中には葉と見間違える様なオオミズアオや,駐車場のアスファルトの隙間沿いにびっしりと一列に並んだつくしなど,最後の最後まで見る所がありました.最終的に40種類以上の植物を観察し,目的の一つであったスミレも,大半の花を観察することが出来ました.[はたもとやすひこ]

みなさんの印象に残った物

「ダイセンミツバツツジ,コシアブラ,スミレ」「ダイセンミツバツツジの美しい群落の山道を好天に恵まれ満足でした.」「スミレの種類が多いこと,ツツジの種類も多いこと.(2)」「あけぼのスミレを知った.」「アケボノスミレとカラスシキミ」「あけぼのスミレに会えてうれしかったです」「色鮮やかなダイセンミツバツツジ」「天気が良く楽しい観察でした」「たくさんのスミレとたくさんのツツジを見たこと.山での弁当を食べて気持ちよかった」「スミレ,ニオイタチツボスミレ」「スミレの花がたくさんしかもきれいに咲いていました」「スミレ」「コシアブラ 食べられる クロモジ 高級な!和菓子等についている自然と学習でき,同じような感性の皆様とご一緒で,一日を満喫できました.」「山の登り方に,楽しみながら登ることをあらためて感じました」

参加したみなさんの感想(抜粋)

「植物の名前をいろいろ覚えれました.(2)」「分類がよく分からなかったスミレについてチェックポイントを佐久間さんから詳しく教えられ,よく理解できました.」「自然を守る事の大切さを実感しました」「ニオイタチツボスミレ,いいにおいだったです.」「回数を多くしては」「現場で質問が困難でした.(一列になるので後ろの方では)後での質問はムリ「これなに?」」「芽出しのやさしさにいやされました」「天気もよく気持ちのよい日でした」「久しぶりに参加させてもらいました.大変良い勉強になりました.」「たくさんの植物を見れて本当に良かった.今後ともよろしくお願いします.」「先生の詳しい説明をきいて,植物の奥深さを感じました.」「久々に楽しい観察会でした.参加者のマナーも良くて楽しかったです.ありがとうございました.」「参加された皆様が多くをご存知でいろいろ教えていただきうれしく思います.もっと中国地方の自然や歴史について知っていきたいと思います.」「どうも有難うございました.」

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配布された資料を手に,スミレの見分け方を勉強中.
配布された資料を手に,スミレの見分け方を勉強中.双眼鏡を手に,ナニガミエルカナ?
双眼鏡を手に,ナニガミエルカナ?エゾユズリハが,みごとにつぼみを付けていた.
エゾユズリハが,みごとにつぼみを付けていた.山頂到着の記念撮影.
山頂到着の記念撮影.食事後の山頂勉強会。山頂にある植物の特徴や、大潰山周辺の植林の歴史を学びました。
食事後の山頂勉強会。山頂にある植物の特徴や、大潰山周辺の植林の歴史を学びました。見事に咲いたニオイタチツボスミレの群生.名前の通り顔を近づけて匂いを嗅ぐといい匂い.
見事に咲いたニオイタチツボスミレの群生.名前の通り顔を近づけて匂いを嗅ぐといい匂い.下山途中を少し離れて一枚。
下山途中を少し離れて一枚。下山途中を見上げて一枚.
下山途中を見上げて一枚.「ダイセンミツバツツジの撮影」を「撮影」
「ダイセンミツバツツジの撮影」を「撮影」下山後の駐車場前にいたオオミズアオ.草と見間違えるほどに自然と同化していた.
下山後の駐車場前にいたオオミズアオ.草と見間違えるほどに自然と同化していた.

【イベント報告】山焼き後の雲月山植物観察会

  • 開催日時:2012年4月21日(土) 9:30
  • 講師:大竹邦暁・佐久間智子

雲月山の山焼きからちょうど1週間が経った4月21日.山焼き後の植物観察会へ18名の参加者が集まりました.
今回は登山の前に座学を行いました.
本日の講師である佐久間先生から,広島県で火入れがされている雲月山・深入山・千町原の生育植物数の比較,絶滅危惧種の数など,フィールドで調査をされている佐久間先生ならではのデータをもとに細かなお話を聞きました.草原にしか生育しない植物の写真や,種数の説明を聞き,参加者はとても興味深そうに聞きいっていました.
座学の後は登山です.島根県境の駐車場から先生を先頭に登り始めましたが,台風なみの強風に何度も立ち止まったり,低い姿勢で風をよけながら,なんとか最初のピークにつきました.尾根沿いを歩くときも風はやまず,進むので精一杯でしたが,そんな中でも佐久間先生,もう一人の講師大竹先生は雲月山から見える山なみや,植物の説明を続けてくれました.吹き飛ばされそうな風の中,ショウジョウスゲやショウジョウバカマはかわいらしい花をつけていました.2年前に舗装された登山道沿いを歩き,下の駐車場でお弁当を食べ,道路を通りもとの場所まで戻りました.
牛による外来種の移入があること,また火が入った後でもすぐに花をつけるショウジョウバカマの秘密があること,草原という環境ならではの貴重なお話も聞きました.また,ハタネズミの利用した穴をみたり,タチツボスミレの見分け方を教えていただいたりと,春を確かめる観察が楽しかったです.と同時に,草原の環境が保つ生物の多様性を感じた観察会でもありました.
風に負けずに歩いてよかった!そして,ツノハシバミの愛らしい雌花を見ることができて幸運な一日でした.何度も訪れたい愛着のある場所,雲月山がますます大好きになりました.

みなさんの印象に残った物

「強い風に体が飛びそう」「焼けた土の表面から出ているショウジョウバカマの花が愛おしくかわいかったです」「花が見れたこと」「風で前が見えなかったことです」「台風のような強い風」「強い風」「ショウジョウバカマと風の強さ」「山焼きの後の黒々とした山「花の名前.タチツボスミレ」

参加したみなさんの感想(抜粋)

「今年もショウジョウバカマの花に会えて良かった」「山焼きの大切さを実感しました」「楽しかった」「大変でした」「山がよく焼けていた中で,植物が強く生きている姿が見れて良かったです」「予想以上に寒かった」山に登ったのが,楽しかった」

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今回は座学から.佐久間先生から詳しく解説.
今回は座学から.佐久間先生から詳しく解説.上の駐車場から登山開始.
上の駐車場から登山開始.雲月山の頂上を望む.
雲月山の頂上を望む.吹き荒む風を受けながらなんとか歩く.左側を見ると今回焼いたところがよくわかる.
吹き荒む風を受けながらなんとか歩く.左側を見ると今回焼いたところがよくわかる.ササのなかに隠れていたショウジョウバカマ.個体によって少しずつ色が違うのがおもしろい.
ササのなかに隠れていたショウジョウバカマ.個体によって少しずつ色が違うのがおもしろい.牛の放牧と外来種の移入についての説明があった.
牛の放牧と外来種の移入についての説明があった.この登山道沿いではショウジョウバカマがよく咲き,目を楽しませてくれた.
この登山道沿いではショウジョウバカマがよく咲き,目を楽しませてくれた.新しく設置された看板の前で.北広島町では初めての生物多様性保護区域となったいきさつや,実際に保護されている種の説明を聞いた.
新しく設置された看板の前で.北広島町では初めての生物多様性保護区域となったいきさつや,実際に保護されている種の説明を聞いた.キジムシロが黄色い花をさかせていた.
キジムシロが黄色い花をさかせていた.ツノハシバミの雌花をルーペを使って観察.楽しそう!
ツノハシバミの雌花をルーペを使って観察.楽しそう!ツノハシバミの雄花もたくさん.近くでみると花粉がついているのがわかった._7610
ツノハシバミの雄花もたくさん.近くでみると花粉がついているのがわかった.