活動報告」カテゴリーアーカイブ

【実施報告】森感ワークショップ(2022.11.2)

西中国山地自然史研究会として初の試み「自然×アート」をテーマに森を感じるワークショップを、10月30日に実施しました。
今年度から3年間かけて整備されるみどりの広場を使い、子どもから大人まで楽しめる体験を企画するにあたり、同じく北広島町で活動されているNPO法人ねきえさんを講師にお招きし、森からのめぐみである植物の葉っぱや枝、実を使ったアートに挑戦することになりました。
NPO法人ねきえさんは、今年度設立された新しい団体で、美術の専門家が多く在籍します。「地域のすべての人が芸術に関わる活動に参加することが出来る機会を提供することを通して,子どもの健全育成,社会教育の推進に寄与する」という目的を持ち、デッサンやクラフトのイベントに取り組まれています。
最初に参加者、講師合わせて15名がみどりの広場に集合し、高原の自然館の白川学芸員より「森の恵みについて二人一組で考えてみよう」というお題がだされました。「水、空気、木材、机やいす、お肉や毛皮、消臭剤・・」など様々な回答が返ってきました。
そこからわかることとして「森から得るものとして生活に使われたり、生きていく上での恵みがたくさんある。でも他にもあるんだよ」とお話しが続きます。「生物多様性がもたらす生態系サービスは、森が美しさを写真や絵の題材にする、森で遊ぶ、といったことも生態系から得られるめぐみなんですよ。今日は森の素材をつかって楽しい活動をしましょう」とアート講師である後藤聖紀さんにバトンが渡されました。
葉っぱや枝の取り方を聞いたあとは、思い思いに素材探しです。
色づき始めた葉や、虫食いの葉、形がおもしろい枝などかごいっぱいに採集します。
会場に持ち帰り、講師からのデモンストレーションを見て、各自トライです!
色合いやモチーフの活かし方にみなさんの個性が光ります。
練習後は本番用の画用紙を使い、作品を作り上げます。
小学生でもしっかり自分のデザインを考え、画用紙いっぱいに世界観を映し出します。
時間が余った参加者は、小さな端材でつくる自分だけの木っぱオブジェも作りました。
子どもも大人も時間を忘れるくらい夢中になり、森のめぐみを存分に受け取りました。
自然や生きものを大切にする気持ちや、感性が刺激される機会にもなりました。

ねきえ(Instagram)

ひろしまの森づくり事業(特認事業)地域資源保全活用事業(緑の広場整備活動)について
川小田下山地区は、平成3年に生活環境保全林整備事業で整備され、コナラの天然林やヒノキの人工林の森林が広がる緑の広場や芝広場、桜広場が整備されており、散策や自然体験活動の場として利用されています。
整備の機会がなく、森林の荒廃並びに施の老朽化が進んでいるため、令和4年度より3年間の計画でみどりの広場を中心に施設を整備し再生と利用の向上を図ります。

近藤紘史さん記念講演『西中国山地自然史研究会の20年間の取り組み』

2001年から2021年までの21年にわたり、西中国山地自然史研究会の会長を務められた近藤紘史さんの講演です。
初期メンバーとの思い出、NPO法人化、芸北せどやま再生事業のはじまりや実績に加え、これからの会の体制や自身の思いについて語っていただきました。

特別講義「森林循環による生物多様性保全と地域の魅力」に参加して

今夏、西中国山地自然史研究会でインターンを行なっている、会員でもある浜田悟志さんが、特別講義「森林循環による生物多様性保全と地域の魅力」に参加しました。
以下、そのレポートです。


特別講義「森林循環による生物多様性保全と地域の魅力」に参加して
浜田悟志

 今回の特別講義では、兵庫県立大学景観園芸学校の白川特任教授を講師に、8月20、21日の2日間の行程で、芸北の自然、せどやま市場などを見学し、「森林循環による生物多様性保全と地域の魅力」について学びました。

1日目の最初は、芸北支所で芸北の自然や芸北せどやま再生事業、茅プロジェクトについて、過去の映像を見ながら説明を聞きました。その後、フィールドの見学と説明が有りました。最初に向かったのは霧ヶ谷湿原です。湿原内を歩きながら、歴史、再生の過程、生息、生育する動植物について聞きました。次に、向かったのは貴重なブナの原生林が広がる、臥龍山です。車で8合目まで登り、天候が雨ということもあって、車を降りたときには霧に包まれていました。樹木の種類、林床やブナが残った経緯などを聞き、山を降りました。最後に、芸北の自然博物館として、動物の剥製や植物の写真を展示している、高原の自然館に向かい、館内の見学を終え、1日目を終了しました。
2日目は、せどやま市場の見学から始まりました。市場では、地域内で伐り出したコナラやスギなどの木材を受け入れ、ボイラー用や薪ストーブ用などの薪に加工し、販売しています。加工時に出る、細かい木片を着火材として販売し、無駄にすることなく利用していたり、実際にどのように運搬、保存するのか説明が有りました。次に、芸北オークガーデン向かいました。ここは、薪ボイラーを導入し、せどやま市場で作られた燃料を使っています。実際に薪ボイラーが運転する様子を見学し、仕組みについて説明を聞きました。その後は雲月山へ向かい、広島県と島根県との県境まで歩きました。
道中で「山焼き」のやり方、目的、それによって得られる効果などの説明がありました。その後、廃校になった後、茅の倉庫として使われている、旧雲月小学校へ向かい、茅プロジェクトの説明を聞きました。昼食を取った後は、2日間で印象に残ったこと、人が自然に与える恩恵、自然が人に与える恩恵を班に分かれて意見を交換し、この講義のすべての行程を終えました。
芸北には、貴重なブナの原生林や雲月山の草原には北広島町のレッドデータブックに記載されている貴重な植物が数多く、生育しています。また、薪、茅といった地元でとれたものを加工し、燃料として地元の施設や一般に販売するという一見すると普通のことではありますが経済的な面から見ると、とても画期的で効率的な使い方であると思います。
今回、この特別講義に参加して、芸北の魅力は、ここでしか見ることはできないと感じました。

芸北中学校職場体験2日目(2022.8.3)

高原の自然館では、芸北中学校の職場体験を受け入れています。
2日目の今日は、高原の自然館にて様々な仕事を体験してもらいました。
昨日に続き、片桐颯太くんに今日の体験を報告してもらいます。

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職場体験2日目の 片桐颯太です。
今日は高原自然館での接客をしました。ちょくちょくお客さんが来られて前田さんの接客の仕方を学びました。
実際先生にガイドしたりしました。今の季節にはゲンノショウコやネジバナなどたくさんの花たちを見ることができます。
館内のたくさんの面白い話など聞く事ができました。イワミサンショウオの餌やりもする事ができました。今日もとても楽しい1日でした。
明日で最後になりましたがしっかりと学んでいきたいです。

芸北中学校職場体験1日目(2022.8.2)

高原の自然館では、芸北中学校の職場体験を受け入れています。今年は今日から三日間、1名の受け入れです。生き物が大好きで、生き物に関わる仕事に興味があるという片桐颯太くん。今日の体験を報告してもらいました。

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芸北中学校2年の片桐颯太です。

今日は、午前中は八幡高原へ野鳥観察に行きました。チゴモズを見に行きました。お腹が白くてとてもきれいでした。絶滅危惧種を見ることができてよかったです。また、ハチクマも見ることができました。ガイドは専門家の上野さんで、とても嬉しそうでした。自生している植物もたくさんガイドしてもらい楽しかったです。

午後からは、茅葺き屋根のあるお家を見に行きました。今ちょうど茅の交換をしており茅葺職人さんは三人の女性でとてもびっくりしました。僕達中2は茅プロジェクトをしており、職人さんの立場としてはどのような茅が使いやすいのか、たくさん質問しました。実際に茅葺屋根にのぼり「がんぎ」と言う道具を使い屋根を整える事も体験しました。とてもいい経験になりました。腕がとてもだるかったです。

明日からも高原の自然館にお世話なります。よろしくお願いします。
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