投稿者「スタッフ」のアーカイブ

大阪自然史フェスティバルにてブース出展

11月16日(日)に行なわれた大阪自然史フェスティバルでのブース出展の模様をレポートします。
西中国山地自然史研究会の情報発信事業として、大阪市立自然史博物館にて開催される「大阪自然史フェスティバル2014」にてブースを出す事となりました。
大阪自然史フェスティバル」は、自然関連のサークル、地域の自然保護団体等が一堂に会して出展する文化祭だそうです。
関連の企業や団体が、活動紹介やワークショップ等を通じて、来場者に大阪の自然の現状や自然に関わる楽しさを知っていただくために、博物館と認定特定非営利活動法人大阪自然史センターの共催で開催するイベントと聞きました。
今回は「里山の利用と生物多様性」をテーマにしたブース展開やシンポジウム「2010年代の里山管理シンポジウムII 薪のある暮らしは何を変えるのか」が開催され、その中でしらかわハカセが発表をするとのことで、応援がてら、理事2名と事務局1名で、遠征しました。
二日間の日程で行なわれるフェスティバルなのですが、千町原の草刈りがあったため、一日のみの参加となりました。
とにかく驚いたのは、博物館の大きさと、人の多さ、そして自然に関わる団体の熱気です。
地域の自然保全、特定のいきものを守る会、企業など本当に様々な団体がブースを出展し、それぞれの活動や商品をPRしていました。
ずっとみていたかったのですが、私たちの研究会では、団体のPRに加え、フェスティバルのテーマである「里山の利用と生物多様性」に合わせ、「芸北せどやま再生事業」に関連した展示をしました。
丸太のくらべっこや、ネームプレート作り、年輪さがしを通して、地域の森林の利用や状況をお伝えすることとしました。
親子連れの方を中心に、年輪を見てもらった小さな輪切りの木材に、名入れをしてもらうのが好評でした。
せどやまの材で作った1/f(エフぶんのいち)さんの雑貨も、みなさん手にとって見てくださいました。
大阪といういつもとは違うフィールドでしたが、博物館の学芸員さんや、NPOのスタッフの方が暖かく迎えてくださり、安心しました。

そして、しらかわハカセの講演にも応援にいきました。高原の自然館のフィールドミュージアムとしての役割や、保全活動の数々、芸北せどやま再生事業や、行政が始めた薪活!の取り組みについて、テンポよく紹介がありました。
「せどやま」という地域に根付く里山を指す言葉ばあったからこそ、「どんな里山にしたいか」という共通の認識を持つ事ができ、めざす生態系の姿も共有できたことや、木材の利用の出口を作り、個々のつながりをつなげる事でいっそう木の利用が促されること、そして子ども達に「体験」させる場面を作ることが重要だというまとめがありました。
その後のディスカッションは見る事ができませんでした。
「薪のある暮らしは何を変えるのか」というテーマの結論が出たのかどうか気になるところです。

一日だけの参加でしたが、他の団体の展示を見させていただいたことは大きな糧となりました。
西中国山地の豊かな自然の中で、地域の方たちと連携しながら里山文化を継承し,持続可能な地域社会の実現できるよう、この経験をしっかり活かしたいと思います。

西中国山地自然史研究会のブースの様子 

西中国山地自然史研究会のブースの様子

せどやまの木を使った雑貨

せどやまの木を使った雑貨

人だかりのブース

人だかりのブース

親子連れが多かった

親子連れが多かった

今回のテーマ

今回のテーマ

シンポジウム「2010年代の里山管理シンポジウムII 薪のある暮らしは何を変えるのか」

シンポジウム「2010年代の里山管理シンポジウムII 薪のある暮らしは何を変えるのか」

薪活!はっぴでPR

薪活!はっぴでPR

しらかわハカセの発表

しらかわハカセの発表

ディスカッションは森林組合の方も参入

ディスカッションは森林組合の方も参入

広島大学「たおやかプログラム」オンサイト研修についての報告発表会

10月31日に行なわれた“広島大学「たおやかプログラム」オンサイト研修についての報告発表会”についてレポートします。

10月14日に、広島大学「たおやかプログラム」オンサイト研修の受け入れを行ないました。
その中で、学生さん達が感じた事や、事業に関する提案などをまとめた発表会を行なうということで、近藤(NPO法人西中国山地自然史研究会理事長)・上田(芸北せどやま再生会議代表)・白川(高原の自然館主任学芸員)・河野(NPO法人西中国山地自然史研究会事務局)の4名で、出席しました。
プログラム担当の先生から「地域の事業を見学した学生が提案などを発表するので、それについて助言をしてほしい。」との依頼でしたので、自分たちの事業がどのように映ったのか、どのような提案が飛び出してくるのか、楽しみにしていました。
会場に入ると、学生さんたちはみんな笑顔で迎えてくれ、緊張感が少し和らぎました。
最前列の席に案内していただき、発表を待ちました。
英語での発表なので、通訳の先生がついて下さいました。

「芸北せどやま再生事業」に関連する事柄が主になるようです。

最初の発表者からは、事業の概要や、発表の流れについての説明がありました。事業効果として直接的なインパクトと間接的なインパクトに分けて示していました。これらがあとの発表で、細かく説明されるとのことです。

この「たおやかプログラム」の特徴は、3つのコースに分けられ「たおやかで平和な共生社会創出のため」に人材が育成されることです。様々な専門性を持った学生さんたちが多角的な切り口を持ち、問題解決に挑む事できる人材を育成することがミッションだそうです。
ここでも、3つのコースから発表者がプレゼンテーションしてくださいました。

【技術創生の視点から】
このグループからは、「技術」をつかって、せどやま事業に何ができるか?という提案がありました。(コストも調べてありました)

・木材からとれるエネルギー
・薪割り機を使う作業負担軽減のためにローラーベッドシステム
・含水率を手軽に計る為ための機械
・せどやま券の電子化

【文化創生の視点から】
このグループからは、「文化的な見解」からせどやま事業や環境保全活動について、「評価・途上国と先進国の違い・問題点・改善・結論」という流れで発表がありました。

・文化の維持と自然活用のバランスの難しさ
・せどやまの木材製品への文化的な価値付けの必要性
・人的資源の不足
などが事業の改善点で挙げられました。

提案として
・新しいライフスタイルや文化の提案
・木材使用の促進
・市場の海外への拡大
などが挙げられました。

また、一日の研修の中では見えなかったこともあるので、関わりをもっと持ちたいとの感想もありました。
このグループは、印刷した資料があり、あとで見返すことができてよかったです。

【社会実装の視点から】
「社会実装」とは、「複合的な地域社会の課題を発掘、分析し、実装まで導く事」だそうです。このグループからは、他のグループとも重なる部分を示しながら、事業全体の改善点などをまとめてくださいました。
次世代へ自然環境をつなぐ活動としての方向性がすばらしい、との強調してのスタートでした。
また、「様々な視点や違った見方をすることの大切さ」も述べられました。

・木製品の価値付けをする(家具や小物など)
・エコツアーのメニュー拡大(子どもや家族向け・自然体験に加え、昔からの知恵を教えるなど)
・地域の生産品の開発やお土産作り
・せどやま券使用範囲の拡張

以上、とてもボリュームのある発表と熱心さに、参加した私たちはとても嬉しく思いました。
何よりも、「自分たちならどうするか」という観点でとらえて下さったことが、研修を受け入れ、つながりを持つ事ができた私たちの喜びでもあります。

また、立場や役割が違う視点、専門性を持つ学生さんの視点、外国からの視点と、普段にはない切り口で、事業の評価や提案を聞く事ができました。
もう少し時間をかけて、つながりや情報共有を深く持つ事で、こちらの課題の理解を得てもらい、もっと具体的な提案が聞けると、より奥深いプログラムに結びつくのではないかなぁと期待します。

発表くださったみなさん、お招きいただいた大学の先生方、ありがとうございました。

発表がスタート。スライドに「sedoyama」の文字を見つけた!

発表がスタート。スライドに「sedoyama」の文字を見つけた!

技術創生グループからの発表

技術創生グループからの発表

せどやま券の電子化の提案スライド

せどやま券の電子化の提案スライド

先生方も熱心に見守り

先生方も熱心に見守り

文化創生グループからの発表

文化創生グループからの発表

学生さんたちも聞き入る会場

学生さんたちも聞き入る会場

社会実装グループからの発表

社会実装グループからの発表

最前列で参加させていただいた

最前列で参加させていただいた

芸北小・中学校合同公開研究会が開催

本日芸北小・中学校合同公開研究会が開催されました。
その中の報告発表で、高原の自然館しらかわハカセや、芸北トレッキングガイドの会も協力させていただいた芸北中学校一年生の挑戦科授業も事例として紹介されました。
「挑戦科」は、今年度から同校が文部科学省研究開発学校に指定され始まった、全国のモデルになるトップランナーの取り組みです。
「社会の中で自律して生きる力を有した子どもの育成」を研究主題に、公開授業、分科会、記念講演などが行なわれました。
それぞれの単元作りは「自然」「人」「文化・産業」をキーワードに「適度な負荷」「試行錯誤」をしながら学びます。また「くりかえし」チャレンジする事も重要です。授業スタイルも、「めざす自分」を想定し、手だてを考えて、体験します。
地域・学校・家庭が一体となった取り組みで、子どもたちだけでなく関わる人すべてにとって挑戦です。
プログラムとしては、「芸北の森林資源を活かす炭焼きに挑戦」や「これからの自分や芸北を考える古民家カフェに挑戦」など、発達過程に合わせた活動が授業となります。平成28年度までこの学習は続きます。
私たちも関わりを持ち、将来の芸北を担う子ども達を、地域で育てるお手伝いができればと思います。

 全体式

芸北小・中の挑戦科担当の先生から研究経過報告があった

芸北小・中の挑戦科担当の先生から研究経過報告があった

協力団体にNPO法人が。

協力団体にNPO法人が。

「めざせ!芸北ジュニアトレッキングガイド」の紹介

「めざせ!芸北ジュニアトレッキングガイド」の紹介

広島大学「たおやかプログラム」オンサイト研修の受け入れ

10月14日の研修受け入れについて、レポートします。
広島大学の「たおやかプログラム」のオンサイト研修として、北広島町芸北が選ばれ、「高原の自然館の活動」や「草原・湿原の保全活動」、「芸北せどやま再生事業」の話題を中心に、しらかわハカセが案内役で見学と講義を行いました。参加者は、文学研究科・国際協力研究科・先端物質科学研究科・工学研究科の所属で、ベトナム・日本・タイ・中国・バングラデシュ・アメリカ・ラオス・インドネシアと様々な国から来た学生さん16名、教員7名、通訳1名と、総勢25名でした。

最初は高原の自然館と山麓庵の見学から。
サンショウウオとツキノワグマの展示に興味を持った方が多かったようです。
山麓庵では、日本の伝統的なスタイルに「どのくらい前の建物なのか?」「どんな材料を使っているのか?」などと好奇心をもって見学されていました。
次は霧ヶ谷湿原へ。
自然再生事業という日本の中でもめずらしい事例の解説を聞きながら、湿原を歩きました。イノシシが出て穴を掘っているところをみたり、赤い実をみて「食べれるのかな?」と会話するなど、楽しい時間でした。
バスで移動して、ランチタイム。
大仙さんのおいしいお弁当を食べて、充電し、午後からの講義へ。
しらかわハカセによる講義は、北広島町で行なわれている自然保全活動や、生物多様性の取り組みの紹介です。
いつもは日本語で行なわれる講義も、英語を交えて、熱の入ったものとなりました。
「文化とは?」「自然の資源を使うこと」「資源を売買する人の動き・マーケット」「山焼きをした時の種の生息がどのようにかわるのか?」などいつもの視察とはひとあじ違う質問や議論もたくさん飛び出しました。
休憩をはさみ、芸北せどやま事業の紹介となりました。
「地域通貨は法律ではどのような位置づけなのか?」など、せどやま券に関する質問や興味も多かったように感じました。

最後に、せどやま市場の見学です。
ここでは、芸北せどやま再生会議代表の上田さんが説明を行ないます。
木材の種類や薪の値段について、また行政からの具体的支援や林家さんをどのように増やしているのかという質問が相次ぎました。
実際の事業地を見る事で、参加者の興味が刺激されたようです。
薪割りの実演を見て、今日のプログラムはすべて終了しました。

記念撮影をして、見送りをしました。
またこのフィールドに来てくださることを期待します。
参加者のみなさんの研究が実を結び、各地での活躍や技術の開発の成功を祈念します。
またお会いできますように!!

まずは芸北の地形や気候を解説するしらかわハカセ。

まずは芸北の地形や気候を解説するしらかわハカセ。

自由に見学。アカショウビンの声を聞いたり、サルノコシカケを触ったり。

自由に見学。アカショウビンの声を聞いたり、サルノコシカケを触ったり。

苔むす屋根。

苔むす屋根。

川の流れをみながら、自然再生事業の取り組み紹介。

川の流れをみながら、自然再生事業の取り組み紹介。

しらかわハカセが講義中。

しらかわハカセが講義中。

地域活性化のキモのお話

地域活性化のキモのお話

外国の方ならではの質問もたくさん。

外国の方ならではの質問もたくさん。

せどやま券には興味津々。

せどやま券には興味津々。

薪の値段ってどれくらい?という質問が。

薪の値段ってどれくらい?という質問が。

せどやま市場で受け入れた木にブナが!!

せどやま市場で受け入れた木にブナが!!

木の活用はどんなものがあるのか?という質問に答える上田代表

木の活用はどんなものがあるのか?という質問に答える上田代表

上田代表が薪割りを実演

上田代表が薪割りを実演

参加者、スタッフともに輪になって最後のお話。

参加者、スタッフともに輪になって最後のお話。

合い言葉は「せどやま!」で。

合い言葉は「せどやま!」で。

刈払い機安全講習会

10月11日(土)に行なわれた“刈払い機安全講習会”についてレポートします。
千町原の草原保全活動も10年を迎え、これからの活動を考えていく上で、「安全管理」ということが、あげられました。
ボランティアさんと一緒に、安全で楽しい活動を続けるために、刈り払い機を使う作業が毎回あるため、「刈払い機の安全講習会」を実施することとしました。
講師として栃谷山の会の養父紘先生を迎え、基礎的な知識や災害例などをわかりやすく解説していただく座学と、実際に刈払い機を使って草を刈る実習を行ないました。

参加者は、保全活動には刈払い機を持って毎回参加してくださるベテラン勢と、刈払い機を使うのは今回初めてという初心者を合わせて8名です。
受講生からは「基本的なことを確認して、事故を防ぎたい」「いつもは草集めをしているが、今回はいい機会なので刈払い機にチャレンジしてみたい」といったきっかけをお話いただきました。
最初に、安全を確保する為に重要な服装です。ヘルメットやメガネなど、実際の事故例なども交えて、確認しました。
また刈払い機の整備の仕方を、毎日・毎週・毎月をいった区分で習いました。細かなところにも注意が必要だと分かりました。
午後からは、自分の刈払い機を実際に動かして、草を刈りました。エンジンをかける時のこつや、周りへの注意、持ち運びの仕方等、ちょっとしたことでも事故につながらないよう、徹底したほうがよいことが実感できました。
実際に刈ってみると、思うようにまっすぐに進めなかったり、虎刈りになったりと失敗を重ねながら、先生にアドバイスをいただき、練習しました。
初心者は、怖がらずにやってみることで自信がついたようです。一方ベテラン組は、初心に返り自分のくせなどを修正するよう、務めていました。

最後の振り返りでは、「距離をとることが大切」「エンジンをかけたまま歩かない」「メンテナンスが重要」「服装を整える」など、10の項目があがりました。これらは、次回11月15日の千町原での草原保全活動に活かすように、工夫をすることとしました。

安全への意識を高めることができ、知らなかった知識を教えたいただき、和やかなよい講習会となりました。

 

養父先生の講座が始まった。資料もイラストや写真がたくさんあってわかりやすい。質問もたくさんでました。

養父先生の講座が始まった。資料もイラストや写真がたくさんあってわかりやすい。質問もたくさんでました。

チップソー・ササ刃など用途によって、使い分けるのも大切。

チップソー・ササ刃など用途によって、使い分けるのも大切。

ヘルメット、防護服などの安全を高めるためのグッズもさまざま。「それどこで買えるんですか?」と情報交換。

ヘルメット、防護服などの安全を高めるためのグッズもさまざま。「それどこで買えるんですか?」と情報交換。

定期的な点検が、事故を防ぎます。機械も長持ち。

定期的な点検が、事故を防ぎます。機械も長持ち。

エンジンの始動の手順を説明中。

エンジンの始動の手順を説明中。

刈払い機もさまざま。先生にみていただきながらメンテナンスのこつを聞く。

刈払い機もさまざま。先生にみていただきながらメンテナンスのこつを聞く。

いよいよ実習。不安と期待でどきどき。

いよいよ実習。不安と期待でどきどき。

できるようになると、おもしろくなってくる刈払い機。集中しすぎて周りが見えなくなる状況に気をつけよう。

できるようになると、おもしろくなってくる刈払い機。集中しすぎて周りが見えなくなる状況に気をつけよう。

ベテランさんから初心者へ、ありがたいアドバイス。

ベテランさんから初心者へ、ありがたいアドバイス。

作業者同士は5メートルの間隔をあける。状況を見ながら。

作業者同士は5メートルの間隔をあける。状況を見ながら。

草刈りの後。まっすぐ刈るのは最初からは難しいので、遠くに目標を見つけるといいらしい。

草刈りの後。まっすぐ刈るのは最初からは難しいので、遠くに目標を見つけるといいらしい。