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【イベント報告】苅尾の昆虫観察会

17時に高原の自然館に集合し,観察会を行う臥龍山の雪霊水前まで移動してもまだ日は高く,ライトトラップの準備をしても十分時間がありました.近くにいる昆虫を捕まえたり,臥龍山の山頂まで登ったり,講師の清水先生にガのお話を聞いたり,良く鳴いているアカショウビンの声に耳を傾けたり,と思い思いの時間をすごしました.19時半を過ぎると暗くなり始め,ライトトラップのライトが点灯され,さあ,観察開始です.おなじみ大きな白いガのオオミズアオや,とにかくたくさん集まったカクモンヒトリ,ビロード模様がきれいなビロードナミシャクなど,次々とライトに集まってきました.めずらしそうなガを見つけると,先生に「これはなんですか?」と質問して名前や生態を教えてもらいました.子どもの参加者も,それぞれお目あてがあるらしく,じっと集まってくるガにじっと見入ったり,おそるおそるさわってみたりと,観察会でしか体験できないことを満喫していました.そろそろ終了しようか・・との声があがりだした頃に,コクワガタやミヤマクワガタが姿を現し,また参加者のテンションは上昇しました.子どもたちだけでなく,男性の参加者からも「クワガタカッコイイ!」という声があがっていました.夜に活動する虫がたくさんいることがわかり,ブナ林の種の豊かさを感じた観察会となりました.[こうのやよい]
苅尾山の特別保護地区での観察会とのことで期待して参加しました.夜の昆虫観察として月令,気温,無風等の条件は申し分なく,楽しい観察会ができるものと大いに期待して雪霊水まえの駐車場にライトトラップを設置しました.期待どおり多数の蛾が飛来し,今までの観察会のなかでは最多の飛来でした.やや時期が早いかと思っていたクワガタムシもミヤマクワガタが多数飛んできて子供さん達は大喜びでした.そのなかでも白くて黒い斑紋があるカクモンヒトリと,止まっていると細長く,黄色い緑取りのあるマエキクロホソバの2種類の蛾が目につきました.いつもどおり大きな我,ハネナガブドウスズメ,数は多くはなかったがオオミズアオ等が人気ありました.参加された方々には十分満足のいく観察会であったと思っています.苅尾山は植物の種類も多く,それらの植物の生活を託す蛾類も多いことがお分かりいただけたと思います.
苅尾山の蛾については,高原の自然史(創刊号)に相良・桑原・宮川氏による広島県芸北町の蛾類目録のなかに苅尾山産の蛾類として132種類が報告されています.その後,清水により広島虫の会会報47号に苅尾山の蛾類として420種を報告されています.両報告には重複している種類もあると思われますので,おそらく500種前後報告されたことになると思います.豊かな自然と相俟ってまだまだ多くの蛾が記録されるものと思います.今回,採集した蛾のなかに上記二つの報告に含まれていない,新たな種類があればと思っています.いずれにしても,もう少し標本を調べて見なくてはいけません.いずれ標本を整理して,来年は高原の自然館に持参いたしますので,興味がおありならまた見にきてください.
終わりに皆様も感じられたとおもいますが,多数の蛾と大勢の人達では仕方なかったと思っておりますが,大量の蛾が踏み潰されたことで蛾好きには少し心が痛みました.[清水健一]
注:臥竜山特別保護地区での無断採取は禁止されています.
今回の採取は,北広島町自然学術調査に伴う許可を得て実施しました.

清水先生が準備をしている間,参加者同士で虫や花の情報交換.
清水先生が準備をしている間,参加者同士で虫や花の情報交換.
「あの虫とって〜」とのリクエストに応え,キャッチ!
「あの虫とって〜」とのリクエストに応え,キャッチ!
暗くなるまでのひととき,臥竜山山頂まで足をのばした参加者も.少しの時間で登ることができ,達成感があったそう.
暗くなるまでのひととき,臥竜山山頂まで足をのばした参加者も.少しの時間で登ることができ,達成感があったそう.
ライトトラップのセッティング終了!あとは暗くなるのを待つだけだ.
ライトトラップのセッティング終了!あとは暗くなるのを待つだけだ.
自然館の新人スタッフはブナについて研修中.
自然館の新人スタッフはブナについて研修中.
柄が伸びるネットで高いところを飛んでいる虫もキャッチ!
柄が伸びるネットで高いところを飛んでいる虫もキャッチ!
ビーティングネットが登場.木をたたき,落ちてきた虫を観察する.なんとこのネットは手作りだそう!!
ビーティングネットが登場.木をたたき,落ちてきた虫を観察する.なんとこのネットは手作りだそう!!
オオミズアオに触れてみる.近くでみるとユーモラスな顔つきだ.
オオミズアオに触れてみる.近くでみるとユーモラスな顔つきだ.
19時45分頃になり,ライトを点灯し観察が始まった.
19時45分頃になり,ライトを点灯し観察が始まった.
たくさん集まってきた虫.よく見かけるガや初めて見るガに大興奮だった.
たくさん集まってきた虫.よく見かけるガや初めて見るガに大興奮だった.
子どもにも大人にも大人気のクワガタムシ.威嚇しているようだ.
子どもにも大人にも大人気のクワガタムシ.威嚇しているようだ.
最後のまとめで清水先生に質問する小学生.清水先生に教えてもらった「チョウとガの違いや見分け方」を小学校でも発表したそう.

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

最後のまとめで清水先生に質問する小学生.清水先生に教えてもらった「チョウとガの違いや見分け方」を小学校でも発表したそう.

【イベント報告】聖・高岳の植物観察会

今年が初めての企画となる聖・高岳の植物観察会です.当日の飛び込み参加が多く,全人数38人を確認し,事務局も3人で先頭,中程,最後尾と配置しての出発です.講師の斎藤先生以外にも,植物に詳しい方が多数いらっしゃるので,とにかく誰かに声をかけて聞いてみて見て下さいということでした.まず,聖湖湖畔から中之甲方面へ向かう道をゆっくり聖山登山口まで歩き,観察しながら移動しました.ツクシミノボロスゲ・ヤマジスゲ・サワヒメスゲ・ショウジョウスゲ等々,普段あまり耳にしないスゲの名前がたくさんでてきてびっくりです.オオナルコユリの花,フウリンウメモドキの小さい花,ウワミズザクラの幹のクマの爪痕などを観察し,全体が到着するまで,登山口で待つことしばし.ソウシチョウが笹原でさえずり,タゴガエルが「ガ,ガ,ガ」と鳴き,ハルゼミが「ムゼームゼー」と鳴いていました.先の行程を考えると,少しスピードアップしないと帰れなくなるということで,聖山頂まで一列縦隊になり,早足の観察会です.フタリシズカやイチヤクソウのつぼみ,コショウノキ,クモキリソウのつぼみ,コナスビの黄色の花などがありました.聖山の山頂で,登山観察会では恒例の記念撮影をし,高岳への分岐までもどって昼食です.皆さんまわりにある植物を観察したりと楽しい休憩時間でした.が,これからがアップダウンの厳しい縦走路でした.その中でもササユリやツクバネウツギ・オオイワカガミ・オオトンボソウ・サルメンエビネなど,心を和ませてくれる草花にたくさん出会えました.高岳の山頂からは聖湖も展望でき,ここでも遠くにかすむ苅尾をバックに記念写真です.ナツハゼの花が可愛らしく,皆さん写真を撮られていました.山岳連盟の斎さんを先頭に,15時半の目標のとおり,下山することができました.湖畔をゆっくり歩きながら,ハンショウヅルやササユリ・マムシグサ(雄・雌)など観察しながら駐車場まで帰り,アンケートの記入と次回観察会の予告をして終わりました.内藤先生にモリアオガエルを見せてもらいました.

38人という大人数で出発!
38人という大人数で出発!
スゲを説明中の斉藤先生.
スゲを説明中の斉藤先生.
花を咲かせていたヤマウルシ.
花を咲かせていたヤマウルシ.
よく咲いていたウツギ.
よく咲いていたウツギ.
聖山山頂にて記念撮影.
聖山山頂にて記念撮影.
細い道が続いた,聖山から高岳への縦走.
細い道が続いた,聖山から高岳への縦走.
咲いたばかりの綺麗なササユリ.

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

咲いたばかりの綺麗なササユリ.
事務局も含め、じっくりと観察中.
事務局も含め、じっくりと観察中.
木の下で咲いていたギンリョウソウ.
木の下で咲いていたギンリョウソウ.
総苞片が花弁に見えるヤマボウシ.
総苞片が花弁に見えるヤマボウシ.
高岳山頂からの眺め.聖湖がよく見えて気持ちよかった.
高岳山頂からの眺め.聖湖がよく見えて気持ちよかった.

【イベント報告】龍頭山の野鳥観察会

龍頭山の野鳥観察会は,今年で3回目です.去年と同じ下の駐車場からスタートしました.車から降りるとすぐにエナガの鳴き声,姿が確認でき,早速に観察会の始まりです.ヤマガラやカワラヒワ,メジロと次々と姿を見せてくれるので,鳴き声を聞いたり,上野先生の説明を聞いたりしました.上に向かって移動しながら,キビタキ,イカル,カケス,ヒガラなども観察しました.途中の水辺では,モリアオガエルの卵塊があり,木にはモリアオガエルの雄もいました.そして少し高い木の上にはアオダイショウの姿も見え,小学生の参加者は興味津々で見つめていました.その後も聞こえてくる鳥の声に耳を傾けたり,咲いている花にも目を向けたりとゆっくり歩きました.最後に池に行き,水辺の鳥を観察しました.カワセミのひなが木にちょこんととまっている姿が可愛らしかったです.今回の観察会では,28種類の鳥を確認できました.[こうのやよい]

高い木の上にいるエナガやメジロの姿がよく見えた.
高い木の上にいるエナガやメジロの姿がよく見えた.
図鑑をみて,上野先生が解説中.
図鑑をみて,上野先生が解説中.
「ツツピー」と鳴くヤマガラの姿も.
「ツツピー」と鳴くヤマガラの姿も.
大人に混じって,子どもも歩く.
大人に混じって,子どもも歩く.
樹上のアオダイショウに興味津々.「でっかいなぁ」
樹上のアオダイショウに興味津々.「でっかいなぁ」
道に落ちていたオトシブミ.

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

道に落ちていたオトシブミ.
コアジサイがきれいに咲いていた.
コアジサイがきれいに咲いていた.カラ類の声がよく聞こえた場所.
カラ類の声がよく聞こえた場所.池ではカルガモ,ツバメ,カワセミ,ゴイサギを観察.
池ではカルガモ,ツバメ,カワセミ,ゴイサギを観察.
カワセミのヒナがかわいいね,とみんなでわいわい.
カワセミのヒナがかわいいね,とみんなでわいわい.
チョコンととまったカワセミの雛.
チョコンととまったカワセミの雛.スギ林の中にいるらしき鳥を待つ・・
スギ林の中にいるらしき鳥を待つ・・姿を見た鳥,鳴き声を聞いた鳥をみんなで挙げると28種類になった.
姿を見た鳥,鳴き声を聞いた鳥をみんなで挙げると28種類になった.

【イベント報告】ブナ林の野鳥観察会

さすが人気の春の野鳥観察会です.早朝にもかかわらず,当日飛び込み参加も含め,35名の観察会となりました.すこし霧がかかり,あいにくの天気でしたが,思ったほどの冷え込みもなく,たくさんの鳥がさえずっていました.開会挨拶途中からはお目当てのアカショウビンの声も頭上付近でよく聞こえ,みんな「どこだろう」と声の主を捜すのに必死でした.そして,キビタキを見つけ,ツツドリに托卵される話を聞きました.マミジロがよくさえずっていて,図鑑の写真で名前の由来など聞きながら,「キョロイ」と一声ずつ鳴くこと,雌雄両方が鳴くこと,ミミズをたくさんくわえて巣へ運ぶことなどを詳しく話していただきました.ミソサザイも目の前の枝先でさえずる姿を,ゆっくり見ることができてよかったです.霧のせいもあり,オオルリは高い枝先でおなかの白さが目立つばかりでしたが,しっかり見ることができました.ヒガラが小枝をチョンチョン飛びわたるのも確認できました.4人の小学生の参加者も,たくさんの鳥声と,先生からの説明を聞くことができて楽しかったようです.時々雨も降り出したりと,下り坂の天候でしたが,8時までなんとか,無事観察会を楽しむができました.終了後の読み合わせで18種の鳥を見たり,声を聞いたりしたことが確認できました.[やなぎざきのぶこ]

上野先生の説明を熱心に聞く小学生たち.
上野先生の説明を熱心に聞く小学生たち.
霧が出て来て,幻想的な森の風景に.参加者は鳥を待つ.
霧が出て来て,幻想的な森の風景に.参加者は鳥を待つ.
わからない鳥は即図鑑で調べる.取り合いをしつつも,仲良し小学生組.
わからない鳥は即図鑑で調べる.取り合いをしつつも,仲良し小学生組.
ミソサザイの声が聞こえるものの,姿が見えず.みんなで待つのもまた楽し.
ミソサザイの声が聞こえるものの,姿が見えず.みんなで待つのもまた楽し.
チョロロロ・・・とにぎやかにさえずっていたミソサザイ.
チョロロロ・・・とにぎやかにさえずっていたミソサザイ.
途中,雨に降られてしまったが,植物にとっては恵みの雨.
途中,雨に降られてしまったが,植物にとっては恵みの雨.
双眼鏡を覗くのも上手になってきた.
双眼鏡を覗くのも上手になってきた.

【イベント報告】大潰山の春植物観察会

朝からお天気も良く,観察会にはもってこいの日和となりました.集合場所の大佐スキー場には18名の参加者が集まり,講師の紹介,行程の確認をして,登山道がある場所へと移動しました.今日登る大潰山は,かつて炭焼きが行われており,人の手が入っていた里山でした.現在は林の遷移が進んでいますが.里山ならではの春の植物が観察できるだろうという佐久間先生のお話から観察会は始まりました.登山口ではイヌブナが咲いており,ブナとの違いや,生息環境のお話を聞きました.なかなか見ることのない,イヌブナの小さな花がかわいらしかったです.オオタチツボスミレ,チャルメルソウ,ナツトウダイ,ギンリョウソウなど,ひとつひとつの植物をていねいに観察し,ゆっくりと登山しました.途中で,ミソサザイ,ツツドリ,ゴジュウカラの鳴き声も聞くことができました.山頂付近ではダイセンミツバツツジが見頃を迎え,キレイに咲いていました.頂上でお弁当を食べ,休憩し,記念撮影をしました.見晴らしが良く,掛頭山や臥竜山も見えました.その後,ニオイタチツボスミレの匂いを確かめたり,クマ棚を見つけたりしながら下山しました.最後のまとめで,今日観察した植物の種類を確かめると,30以上もありました.たくさんの植物を観察し,いい汗をかいた観察となりました.別の時期に登山しても楽しめそうです.[こうのやよい]

イヌブナの説明から観察会はスタートした.
イヌブナの説明から観察会はスタートした.
若葉が美しく,気持ちがよかった.ミソサザイやツツドリの鳴き声も聞こえた.
若葉が美しく,気持ちがよかった.ミソサザイやツツドリの鳴き声も聞こえた.
オオタチツボスミレを観察中.
オオタチツボスミレを観察中.
ユリ科の植物ツクバネソウ.葉の様子が羽根つきの羽のようなことから名付けられたそう.
ユリ科の植物ツクバネソウ.葉の様子が羽根つきの羽のようなことから名付けられたそう.
落ち葉にかくれていたギンリョウソウ.「少しだけ観察させてね」.
落ち葉にかくれていたギンリョウソウ.「少しだけ観察させてね」.
参加者同士の情報交換も,観察会の楽しみのひとつ.
参加者同士の情報交換も,観察会の楽しみのひとつ.
ヤマウルシの花.赤い茎の色がひときわ目立つ.
ヤマウルシの花.赤い茎の色がひときわ目立つ.
日差しは強かったが,森の中は涼しかった.
日差しは強かったが,森の中は涼しかった.
ガマズミの仲間,オトコヨウゾメ.
ガマズミの仲間,オトコヨウゾメ.
大潰山の見所のひとつ,ダイセンミツバツツジ.
大潰山の見所のひとつ,ダイセンミツバツツジ.
山頂からの眺め.お昼ご飯もここで.
山頂からの眺め.お昼ご飯もここで.
山頂で恒例の記念撮影.
山頂で恒例の記念撮影.
エゾユズリハ花が咲かせていた.雄花と雌花があるので,違いを観察した.
エゾユズリハ花が咲かせていた.雄花と雌花があるので,違いを観察した.
ニオイタチツボスミレもよく咲いていた.
ニオイタチツボスミレもよく咲いていた.
たくさん花をつけていたゴヨウアケビ.
たくさん花をつけていたゴヨウアケビ.
ウリハダカエデの花.
ウリハダカエデの花.
大佐スキー場で,最後のまとめをして解散した.
大佐スキー場で,最後のまとめをして解散した.