「木質バイオマス」の利用推進計画策定に係る先進地調査のひとつとして、スタッフが岡山県真庭市に視察にいきましたので、報告します。
間伐材や建築廃材などの木材資源を、石油などの燃料の代わりとして、家庭や会社の暖房などに使う取組みが全国的に進められていますが、国内でも最も活用が進んでいるのが真庭市だそうです。
また、それに関わるエコツアーの取り組みも活発です。
私たちは、エコロジー・エコノミー・エネルギーの観点から芸北せどやま事業を進めています。
北広島町でも取り組みが進むよう活動のヒントを得るために、視察に参加しました。
行き先や目的は次の通りです。
①津黒高原:
・薪ボイラーを運用している宿泊施設
・薪を供給する組織
・生物多様性に取り組んでいる津黒いきものふれあいの里の見学
②真庭市内勝山、久世地区
・約30の製材所が地区の10km圏内にあり、木質バイオマスボイラが多く導入され、国内で最も木質バイオマスの活用が進んでいる地区である
・多くの視察者を呼んでいるバイオマス施設の技術面の視察
・真庭市勝山の古い町並や、北部の湯原温泉の観光地を一体とした、バイオマスツアー真庭への参加
特に印象に残ったのは、中和地区で取り組みをされている企業、アシタカの赤木直人さんです。
薪ボイラーの導入をきっかに始まった地域での薪供給のしくみづくりや、住民との連携、教育との関わり、ナリワイ作り、地域の自然との共生をめざす姿など、私たちに重なるところもあり、とても嬉しくなりました。
計量の仕方や、ナリワイ作りは具体的に参考にしたいなぁと思いました。
視察の案内を「自分の楽しみ」と語り、幸せに暮らす地域づくりに真剣に取り組む姿を見て、これからもつながっていきたいなぁという人、そして場所でした。
一方で、地域の電力を賄っている大きな発電所のシステムを見学することで、日頃気軽に使っている電気をつくるためには、大掛かりなしくみと材料が必要であると体感しました。木を集積するところでは、これからの課題も聞くことができ、せどやま事業に重なる部分もありました。
森に恵まれ暮らしてきた真庭は、林業の町として栄えてきた土台があります。
古くからの木材業と、新しい技術であるバイオマス産業の現在の取り組みの両方を、2日間にわたり見学させていただきました。
見学したり、教えていただいたことをどう各自の取り組みに反映させるか、帰りのバスの中で参加者は発言しました。
どのような規模で、何を大切にして、どうやって継続させていくか、ということを考えながら帰路につきました。
来年度は、エコツアーを北広島町内で私たちらしく、展開させたいと思います。