今年は記録的な大雪となりました.積雪量が多く,今回の勉強会の準備はまず建物への道を作る雪堀りからです.雪を掘ったり,冷えきった会場を暖めているうちに,小学生・中学生をはじめ,さまざまな年代の方19名の参加者が集まってくださいました.北広島町の生物調査を35年間続けておられる内藤順一先生が今回の講師です.
内藤先生は水辺のいきものが専門ということで,八幡の川に生息するゴギ,サツキマス,八幡の湿地に生息するスナヤツメ,サンショウウオ類,カエル類のお話をされました.ゴギやサツキマスの産卵の映像では,身近な川の底で営まれている貴重な瞬間を皆で見守りました.また,日本初のスナヤツメの繁殖行動を撮った写真も見せていただきました.今では見ることが少なくなったスナヤツメですが,参加者から「昭和30年代には橋の下にたくさんいた」「自分が小学生の頃,夏休みに毎日見ていた」など,参加者から情報が寄せられ,内藤先生も熱心にメモをとっていました.調査状況を地図に記したものも提示され,内藤先生が北広島町を広範囲で調査されていることがわかりました.私たちの住む八幡は,標高が高く豊かな自然に囲まれています.生活の中でも生き物に関わる場面が多く感じます.今回の勉強会で,「どんな生き物が,どんなところにすんでいて,どんな暮らしをしているのか」を知ることができ,水辺の生き物との向き合い方が少しわかったような気がしました.貴重な映像をたくさん見ることができたこと,また昔の八幡の様子を知ることができたことも大変な収穫でした.[こうのやよい]
八幡高原センターの入り口を掘る.
内藤先生の著書である「太田川水族館」の紹介.
子ども組も熱心にメモ.
北広島町の地図を見ながら分布を確認.
リラックスムードでの勉強会.