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【活動報告】千町原の草刈り隊の作業日記

10月23日は、千町原の草刈り隊による、月に一度の作業日でした。
朝早くから7名の方が集まってくださり、中島さんを中心に草原の整備を進めました。

この日の主な作業は、主に二つです。

• 特定外来生物オオハンゴンソウの駆除
• 来月、11月23日に行われる「茅刈り(かやかり)」がスムーズに行えるようにするための整備

数日前からぐっと気温が下がり、この日も朝は冷たい風が吹いていました。しかし時間が経つにつれ空は晴れ、草原はぽかぽかと暖かくなり、歩いているだけで心地よいほど。そんな陽気の中、笑い声も交えながら作業が進んだそうです。

外来植物の駆除は地道な作業ですが、草原の生態系や景観を守るためには欠かせない大切な仕事です。
そして来月の茅刈りに向けた準備も着々と進んでいます。
ひとつひとつの手が、千町原の美しい草原の姿を未来につないでくれています。

参加してくださった草刈り隊の皆さん、本当にありがとうございました。
次回の草刈り隊でも、安全に、そして楽しく活動ができますように。

雨の合間に(2025.10.4)

雨が降ったり止んだりと、天気の落ち着かない八幡です。
雨の合間に高原の自然館周辺を見てみると、秋を感じる景色が広がっていましたよ。
高原の自然館裏の、湿地帯にひっそりと咲いているシラヒゲソウ。
花弁の糸状の切れ込みを「ヒゲ」に見立てて「シラヒゲソウ」と名付けられたそうだ。

淡いピンクが可愛いミゾソバ。溝に生育する、蕎麦ににた花を付ける花だから、ミゾソバなんだとか。

模様の可愛いアケボノソウの黄色い部分は、あまい蜜線。アリが蜜を求めて遊びにきていた。

シジミチョウの一種、ベニシジミもアケボノソウに来訪。

いかにも「秋!」というような、全身真っ赤な赤とんぼ。
秋に見られる赤とんぼと呼ばれるトンボの中で、全身真っ赤になるのは「ナツアカネ」のオス。

沢の中洲で咲いていたのは、紫色が美しいタンナトリカブト。花、葉、茎、根、全てに毒を持つ毒草でもある。
美しい花には毒がある…!?

【おしらせ】クマの目撃情報について(2025.9.7)

臥竜山〜掛頭山の登山道にてクマの目撃情報がありました。

(写真はイメージです)

日時:2025年9月6日(土)9時半〜10時ごろ
場所:猿木峠(臥竜山から掛頭山に向かう途中の、水口谷湿原へと下る道の分岐路)周辺

周辺を散策される際には、
・クマ鈴など、音が鳴るものを携帯する
・一人では行動しない
・人目のつかないところには行かない
以上のことを心がけ、十分にご注意ください。

ゆらゆら、すいすい──高原の自然館のいきものたち(2025.08.29)

8月も終わりに近づいてきました。
残暑が続く中でも、目に映るものに少しずつ秋の色が混ざり始めています。

朝、高原の自然館の周りを散策中、マツムシソウにとまるツマグロヒョウモンと遭遇しました。
ツマグロヒョウモンの名前の由来は、羽の模様がヒョウの体に似ていることと、端を意味する「ツマ」が黒いことです。
オスは敵から身を守るために、毒のあるチョウ“カバマダラ”に擬態するそうで、とてもゆるやかに飛翔します。
今朝も、マツムシソウの周りをゆらゆらと飛んでいました。

館内ではアブラボテとドジョウを生態展示しています。今日は冷凍赤虫を水槽の中に入れ、様子を観察しました。
水面に浮かぶ赤虫をアブラボテが素早く泳ぎ寄り、独り占めしようと次々と口に運びます。
一方ドジョウは落ち着いた様子で水面に沈んだ赤虫をじっと待ち構え、見つけると静かに吸い込むように食べます。
館内に立ち寄った際は、この小さな水槽の中で繰り広げられるいきものたちのやりとりも、ぜひ観察してみてください。
(見習いスタッフ)

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【参加報告】世界のあしたがみえるまち、つくば市の取り組み「森林バンク制度」を知る

オンラインでも参加できると聞き、迷わず参加したのがこちらのイベント。
👉 森を活かす、仕組みをつくる ~森林所有者と市民を結ぶ「つくば森林バンク制度」から考える~
会場は「watage」という若い世代の地域づくり拠点から。
私たちはオンラインで参加です。
最初に紹介されたのは Dear Tree Project
「クリエイティブメンテナンス」というキーワードで、まちとみどりの関係性を紡ぐ活動を展開されています。特に「何かが入る手前からの介入・デザインの必要性」という言葉が印象的でした。
続いての紹介は、ヒダクマ(株式会社 飛騨の森でクマは踊る)の取り組み。
「森に何があると続いていくのか」という問いを掲げ、森の見方や遊び方、都市のみどりとの関わりを提案。森を“かつてのスーパーマーケット・ガソリンスタンド・ホームセンター”とたとえる表現には思わず納得。これからの活動にも注目したいと感じました。
そしてつくば市の職員による、森林バンク制度の紹介。
生活に近い森林ゆえに苦情が多く、補助金で整備しても数年で藪に戻ってしまう現状から、「森林を所有する人」と「森林を活用したい人」をつなぐしくみを市が担い、整備人材=“まちのヒーロー”を育成する制度が生まれたそうです。
投票で「モデル森林」を選ぶ参加型の仕掛けなど、関わり代を広げる工夫も。
森林バンクの実績は、所有者登録171筆、利用者登録11人、サポーター登録3人1団体、成立2件とのこと。
「森と人をつなぐことを目指したが、人と人をつなぐことが大変だった」という言葉に、制度構築の難しさと同時に、人がつながるからこそ森も続いていくのだと実感しました。
森林の背景や、前提が芸北とは異なりますが、取り組む姿勢やアイデアなどとても参考になり、勇気をもらえる時間となりました。