活動報告」カテゴリーアーカイブ

【活動報告】キャリア朝会「教えてセンパイ」VOL.28(2021.6.29)

 西中国山地自然史研究会は、芸北分校生徒会活動の一端をサポートさせていただいています。
今年度第1回開催となった6月29日(火)のキャリア朝会に同行しましたので、報告します。
 今回のセンパイは「 一般社団法人 地域商社あきおおた」の後藤大作さんです。
 後藤さんは、山県郡安芸太田町の地域商社あきおおたで、安芸太田町での1日の過ごし方の提や、 学生さんと商品開発をされたりしています。
今回は、「年齢、国籍に関わらず、どんなことからも教わることがあるので、みんなと同じ目線で話をしたい」と後藤さんの提案で、後藤さんも含めて、全員が一つの丸い円になって、お話を聞きました。
 高校時代は、サッカーばかりしていて、将来のことは何も考えていなかったという後藤さん。
大学では、真面目に勉強しようと考え、少年犯罪、スクールカースト、心理学、経済学など興味のある分野だけを1番前の席で受講する日々を送っていたそう。
その中で、犯罪を取り締まっているのはどんな人か興味が湧き、警察官を志します。
大学卒業後、すぐには警察官にならず、民間でどういう人が働いているか見ようと、ホームセンターのジュンテンドーに就職。4年後に警察官になります。
あえて、犯罪発生件数の多い大阪を選んで警察官になり、充実した日々を送っていたそうですが、結婚し、子どもの誕生を機に田舎で子どもを育てる発想が浮上。
迷った末、田舎で生活する「楽しさ」というシンプルな指針で田舎に移住することを決めたそうです。移住してみて、子どもがスクスク育ち、とても良かったそうです。
 後藤さんが、迷った時の3つの判断基準を教えてくれました。
1.どっちが楽しいか
2.どっちがみんなが喜ぶか
3.手に負えないことをやる
シンプルだけど、指針を持つことで、自分が選んだことだと我慢もできるし、今の自分にできないと思うような手に負えない大きな決断も、いつの間にか当たり前にできるようになるという視点で、自分の決断に自信を持つようにしているのだそうです。
「シンプルな指針」という、高校生のこれからの進路決定の際に使えそうな秘訣を教えていただきました。
(前田なっちぇ)

【活動報告】キャリア朝会「教えてセンパイ」VOL.27(2021.6.8)

【活動報告】キャリア朝会「教えてセンパイ」VOL.27(2021.6.8)

西中国山地自然史研究会は、芸北分校生徒会活動の一端をサポートをさせていただいています。
今年度1回目開催となった6月8日(火)のキャリア朝会に同行しましたので、報告します。
今回のセンパイは広島を代表するパン屋「タカキベーカリー」の大友涼太さんです。
大友さんは、大阪出身で、タカキベーカリーの営業職として採用され、全国で働いたのち、同社の運営する研修所の高木俊介製パン学校17期生として、芸北の八幡で「土づくりから食卓まで」をコンセプトに、パンや農業の研修をされています。
高校時代は勉強していい大学に入ること以外、やりたいこと・なりたい職業のない日々を過ごしていたそうですが、広島大学で開催された生物学のオリンピックに挑戦!昔から生物学に興味があったことを思い出し、自分の興味のある分野で大学に入学するきっかけに。その経験から、先生という職業になろうというも目標に出会えて、教職の免許を取ることになったそうです。
さらに大学時代はスポーツ用品店での接客アルバイトに挑戦!お客さんに自分の提案が受け入れられて感謝してもらえる喜びを知ったそう。そこから、人と人、人と物を繋ぐ現在の営業職への道が拓けたそうです。
「挑戦できるときは挑戦した方がいい!」
タカキベーカリーに入社後も、研修生の道を挑戦しておられます。
部活に挑戦しなかったので、現在、後輩への対応に悩んでいるので部活に挑戦してみて欲しいという、自分のできなかったことからの学びも伝えてくれました。
大人になると失敗が組織を巻き込んで失敗しにくくなるので、今のうちに個人の挑戦と失敗をして将来の選択肢を増やして欲しいと、熱く最後を締めくくられました。
興味の持てることに挑戦し、将来何をやるかを見つけて行った歩みから、挑戦することの大切さを伝えてもらいました。失敗をおそれず、挑戦してみる勇気とそこに待つ経験への希望が生まれるお話でした。(前田なっちぇ)

令和3年度野生生物保護功労者表彰記念講演会を開催しました(2021.5.31)

当会の副理事長でもある、上野吉雄博士が令和3年度野生生物保護功労者表彰(林野庁長官感謝状)を受けたことを記念し、本日5月30日の15時より、上野博士によるウェブでの講演会を実施しました。
22名に参加いただいた「西中国山地の生物多様性保全に向けた地域での取り組み」というタイトルで行われたウェブ講演会。主に「八幡湿原」「ブッポウソウ」「ゴマシジミ」について、上野博士が今までに芸北地域で実施した保全活動と現在の状況、そして目標とする「これから」を約40分にわたってお話いただきました。
八幡湿原にはイワミサンショウウオやスナヤツメ、カラフトゴマトビケラなど希少性の高い、生きものが数多く生息していること、日本では珍しくなったブッポウソウは、保全活動の成果で北広島町(特に芸北地域)では良く目にすることが出来るようになったこと、草原性のチョウであるゴマシジミは、近隣の生息地である雲月山、深入山ともに多くて20個体しか生息していないことなど、様々な環境での希少生物の話を聞き、上野博士の行って来た保全活動の大変さや重要さを認識できました。
また、今年で高原の自然館は開館して20周年だということも紹介いただきました。
「八幡湿原をラムサール条約に登録したい」「北広島町のブッポウソウの数を増やし、町の鳥にする」「ゴマシジミの生息数を増やす」という大きな目標の表明で、講演は締めくくられました。
ともに、普及や保全活動を進めてきた高原の自然館の白川学芸員からは、「上野博士は、生き物の変化をつぶさに観察されている。またその変化を見逃さず、草原、湿原など環境の保全を自ら先頭にたち進めておられ、尊敬している。今回の表彰は大変喜ばしいこと。」とコメントがありました。
講演後には、白川学芸員の呼びかけで拍手を送りました。今後も、西中国山地自然史研究会では、上野博士とともに、地域での生物多様性保全に向けて取り組みを進めていきたいと思います。