活動報告」カテゴリーアーカイブ

【お知らせ】芸北せどやま再生事業の視察について(料金変更)

認定NPO法人西中国山地自然史研究会では、芸北せどやま再生事業の視察受け入れを行っています。
※2015年6月より視察受け入れの料金を変更しました。

内容

芸北せどやま再生事業の概要説明・質疑応答(室内:約60分)
せどやま市場の見学(作業場:約30分)
・ご希望の方は薪ボイラー使用施設の見学、薪割り機ミニ体験も可能です。
・木曜日は木の受け入れ日のため,視察には対応できません.

料金

基本料金:25,000円
資料代:1名500円
(2015年6月改)

問い合わせ

担当:河野弥生(こうのやよい)
メール:staff@shizenkan.info
電話:080−6334−8601
※火曜日は高原の自然館が休館日によりスタッフは不在です。

【実施報告】芸北トレッキングガイド養成講座2015 第1回

2015年度のガイド養成講座第一回目をレポートします。

現役ガイド4名、新人3名の計7名が参加した養成講座の第一回目の講師は、高原の自然館のしらかわハカセです。
今回の講座は、芸北トレッキングガイドの会がガイドする際の基本的な「ガイド心得」のセルフチェックを行いました、
「自然観察会の進め方」「子ども対象の観察会について」「こんなガイドは困ります」というオリジナルテキストを使って、ガイドの意識や技術を高める内容を反復しながら、意識と実践にわけて、自己採点をしました。
「意識はできているけど実践はなかなか難しい」「意識をしていない項目があった」など、グループワークの中で意見がでました。
それぞれ個人の重点目標を設定し、「こんなガイドになる!」という決意のもと自分にキャッチフレーズをつけ、ペアになった人の強みを活かしたキャッチフレーズもつけました。
例をあげると・・

高原の風 さわやかガイド〇〇さん
草食系ガイド 〇〇さん
野山の友達ガイド 〇〇さん
自然との調和を発信するガイド 〇〇さん
芸北情熱ガイド 〇〇さん
フレッシュ里人(せどんちゅ)〇〇さん
ガイドは俺にまかせろ! 〇〇さん

などなど、人柄が現れるネーミングにみんなでうなずいたり、笑ったりしながらグループワークを進めました。

高原の自然館内の案内方法も、しらかわハカセのレクチャーを受けながら、しっかりと学びました。

「意識は固める」「知識はひろげる」「技術は作り、スタイルを使い分けること」という重要な言葉もしらかわハカセからいただきました。

7月からはいよいよ本格的なシーズンインです。
今シーズンも湿原や山を元気よく安全にガイドしようとガイドの会メンバーで再確認した講座となりました。

IMG_6016

IMG_6020 IMG_6021 IMG_6024

【イベント報告】カスミサンショウウオの産卵調査

  • 開催日時:2015年4月29日(水) 9:30
  • 講師:内藤順一

今年も霧ヶ谷湿原において,カスミサンショウウオの産卵調査が行われました.かつて湿原であった場所が牧場造成工事によって乾燥し,その後八幡湿原自然再生事業によって導水路が設置され,湿原が再生されつつあるのが現在の霧ヶ谷湿原です.去年は成体も観察されたということで,今年はどうかと半ば期待に胸を躍らせながらの調査を開始しました.
まずは高原の自然館の展示コーナーで,講師の内藤先生にサンショウウオの種類や生態について解説していただきました.展示コーナーには様々な標本や分布図が展示されているので,目で確認しながらの解説はとてもわかりやすく,勉強になりました.
今回の調査は,カスミサンショウウオを中心に行います.北広島町で見られる他のサンショウウオは渓流など水の流れがある場所に産卵するのに対し,カスミサンショウウオだけは湿地や湿原に卵を産み,幼生もそこで育ちます.親は通常,湿原周辺の山林に生息し,産卵の時期になると湿原にやってくるそうです.湿原が無くなればカスミサンショウウオが卵を産める場所もなくなってしまうので,彼らにとって湿原は本当に大切な場所なのです.霧ヶ谷湿原も,湿地化が進み,産卵場所も少しずつ増えてきているそうです.
館内でレクチャーを終えたあと,内藤先生の班と,白川学芸員の班に分かれていざ出発!天気も良く,気温も暖かで風もなく,絶好の調査日和です.調査現場では内藤先生から,水際での調査の方法を初めての参加者にもわかりやすく教えて頂き,調査を開始しました.「イヌツゲがある場所で見つかりやすい」「流れがあるところよりも,流れがないところに卵がある」などのアドバイスを頂き,ぬかるみに格闘しながら探し始めました.しばらくすると,あちこちで「おったー!!」「こっちもあったよー!!」「これ大きいわ!」という歓声があがり,最初は怖がっていた参加者も,いつの間にか率先して湿原に手を突っ込んで卵塊を探しているという,うれしい光景も見られました.今回参加最年少のお子さんも,自力で卵塊を発見することが出来,とても満足気な笑みを見せてくれていました.私たちの班が見つけたものは,尾芽胚中期から尾芽胚後期のカスミサンショウウオの卵塊がたくさんとアマガエル一匹で,残念ながら成体は見つけることができませんでした.もう一つの班は,カスミサンショウウオとヤマアカガエルの卵塊,ヤマアカガエルの成体,オオコオイムシを見つけたそうです.カスミサンショウウオの成体は,今年は両班とも空振り.来年の調査に期待です.
この調査では,参加者が専門家と一緒に調査をすることで,広範囲を調べることができます.なおかつカスミサンショウウオをはじめとした湿地帯に生息する生きものの生態や生息状況を確認できることで,多くの方々に生物多様性の重要性を実感していただける大切な場になっていると思います.各地で湿原の面積の減少が進む中,少しでも湿原の生きものや彼らを取り巻く生息環境の現状について興味を持っていただければと思います.
今年の調査は本当に天候も良く,皆さんに楽しんでいただけたのではないでしょうか?来年も良い天気でありますよーに!!(まえだふさ)

みなさんの印象に残った物

「やっと卵を見つけることができました。」「卵でなく、えらがある状態を見れた。」「卵を見つけたことです。」「見つけることができず残念。」「長靴半分まで埋もれて、ズコッと抜けた時のふしぎな感覚。
もしかして何か卵をつぶしていないか不安になったこと。」「たまごがとれよかった。」「先生の説明、たまごを見つけたこと。」「たまごを見つけた時の子供の笑顔」「たまごを見つけたこと。」「たまごをみつけたこと」「サンショウウオのたまごが見れたこと。」

参加したみなさんの感想(抜粋)

「楽しかったです。」「一つも見つけれなかった。」「楽しかったです。また参加させてください。」「とても楽しかった。」「なかなか見つからなくて、昨年のアドバイスを思い出しながら見つけることができてよかった。」「つぎもいきたい。」「楽しかったです。また参加したいです。」「貴重な体験でした。」「気持ち悪いと思っていたが、見つけると楽しくなってきました。」「すごくたのしかった。」「湿原に来ることがないので面白かったです。」

具体的に

「質問にこたえていただきためになりました。」「とてもわかりやすくてよかった。」「先生の説明が上手。やさしい。」

自由記入

「来年はもっとたくさん見つかるといいですね。」「次は母より見つけたいです。」「ありがとうございました。」「楽しかったです。」

写真

自然館の中で、サンショウウオについて説明する内藤先生と、真剣に聞き入る参加者さんたち。
自然館の中で、サンショウウオについて説明する内藤先生と、真剣に聞き入る参加者さんたち。調査現場に出発!
調査現場に出発!先生から説明を受けて、さあ調査開始。ちゃんと卵塊を見つけられるかな?
先生から説明を受けて、さあ調査開始。ちゃんと卵塊を見つけられるかな?カスミサンショウウオの卵塊を発見しました。
カスミサンショウウオの卵塊を発見しました。興味津々で卵塊を見つめる参加者の皆さん。
興味津々で卵塊を見つめる参加者の皆さん。泥も気にせず、みんなで一生懸命探します。
泥も気にせず、みんなで一生懸命探します。きちんと成果も発表できました。
きちんと成果も発表できました。

2014年度「中国ろうきんNPO寄付システム」助成金を授与されました

3月10日にメルパルク広島にて、2014年度「中国ろうきんNPO寄付システム」の助成金授与式が行なわれましたので報告します。
中国ろうきんNPO寄付システムとは、日本で唯一の非営利の福祉金融機関である“ろうきん”様が、「NPOを支える事が働く人とその家族、そしてだれもが安心して暮らせる地域社会づくりにつながる」という趣旨で、この寄付システムを設けておられます。中国労働金庫に普通預金口座を開設されている方々から、NPOの活動分野ごとに寄付いただいたお金を、書類審査によって決定した団体に配分するシステムで、ひろしまNPOセンター様がこの事務局を担っておられます。
認定NPO法人西中国山地自然史研究会は、「環境の保全を図る活動分野」として、25団体のエントリーから、選考いただきました。
「認定NPO法人の認定取得」と「活動の充実」が評価されたと聞きました。
授与式でのごあいさつの中にあったように、「尊いお金をいただき、社会貢献活動に活かす」というところをしっかりと受け止め、私たちの使命である「西中国山地の豊かな自然を保全し、地域と連携し、持続可能な地域社会の実現する」ことを目指します。
他にも、NPOを立ち上げた団体や各分野で活躍されてる様々な団体の顔ぶれがあり、力強さを感じた授与式でした。

授与式1

授与式2