西中国山地自然史研究会は、平成27年度「ふるさとづくり大賞」を受賞致しました。
表彰式の様子や、団体の活動を紹介する動画を制作していただき、この度完成いたしましたので、お知らせします。
15分でしっかりと団体設立の経緯や、せどやま事業の活動・思いを撮っていただきました。
スタッフや住民のみなさまが出演しております。
どうぞごらんください。
投稿者「スタッフ」のアーカイブ
エコカフェ@千代田のご案内
町内ではじまっている「楽しくて豊かな活動」について、和やかな雰囲気で聞くことができるエコカフェも、残すところあと一回となりました。
今年度最後のエコカフェは、茅葺工匠の井野修さん・木版アートユニットポロンパに「多様性が支える文化」というテーマでお話、パフォーマンスいただきます。
大朝の古民家カフェオトナイによる出張カフェもお楽しみに。
多くの方のご来場お待ちしています。
日時:2017年1月14日(土)14時〜16時
場所:千代田中央公民館
参加費:500円
※予約が必要
問い合わせ・申し込み:
電話:080-6334-8601(高原の自然館)
メール:staff@shizenkan.info
【視察報告】岡山県真庭市(2016.12.6•7)
「木質バイオマス」の利用推進計画策定に係る先進地調査のひとつとして、スタッフが岡山県真庭市に視察にいきましたので、報告します。
間伐材や建築廃材などの木材資源を、石油などの燃料の代わりとして、家庭や会社の暖房などに使う取組みが全国的に進められていますが、国内でも最も活用が進んでいるのが真庭市だそうです。
また、それに関わるエコツアーの取り組みも活発です。
私たちは、エコロジー・エコノミー・エネルギーの観点から芸北せどやま事業を進めています。
北広島町でも取り組みが進むよう活動のヒントを得るために、視察に参加しました。
行き先や目的は次の通りです。
①津黒高原:
・薪ボイラーを運用している宿泊施設
・薪を供給する組織
・生物多様性に取り組んでいる津黒いきものふれあいの里の見学
②真庭市内勝山、久世地区
・約30の製材所が地区の10km圏内にあり、木質バイオマスボイラが多く導入され、国内で最も木質バイオマスの活用が進んでいる地区である
・多くの視察者を呼んでいるバイオマス施設の技術面の視察
・真庭市勝山の古い町並や、北部の湯原温泉の観光地を一体とした、バイオマスツアー真庭への参加
特に印象に残ったのは、中和地区で取り組みをされている企業、アシタカの赤木直人さんです。
薪ボイラーの導入をきっかに始まった地域での薪供給のしくみづくりや、住民との連携、教育との関わり、ナリワイ作り、地域の自然との共生をめざす姿など、私たちに重なるところもあり、とても嬉しくなりました。
計量の仕方や、ナリワイ作りは具体的に参考にしたいなぁと思いました。
視察の案内を「自分の楽しみ」と語り、幸せに暮らす地域づくりに真剣に取り組む姿を見て、これからもつながっていきたいなぁという人、そして場所でした。
一方で、地域の電力を賄っている大きな発電所のシステムを見学することで、日頃気軽に使っている電気をつくるためには、大掛かりなしくみと材料が必要であると体感しました。木を集積するところでは、これからの課題も聞くことができ、せどやま事業に重なる部分もありました。
森に恵まれ暮らしてきた真庭は、林業の町として栄えてきた土台があります。
古くからの木材業と、新しい技術であるバイオマス産業の現在の取り組みの両方を、2日間にわたり見学させていただきました。
見学したり、教えていただいたことをどう各自の取り組みに反映させるか、帰りのバスの中で参加者は発言しました。
どのような規模で、何を大切にして、どうやって継続させていくか、ということを考えながら帰路につきました。
来年度は、エコツアーを北広島町内で私たちらしく、展開させたいと思います。
【イベント報告】エコカフェ2016@大朝(2016.12.17)
12月17日(土)のエコ・カフェ大朝、開店の様子をレポートします。
今回の話し手は千代田在住の山場淳史さん、豊平在住の入澤良枝さんです。
聞き手は、広島大学の近藤ハカセです。
そして、本日のカフェは大朝のオトナイによる出張カフェです。カフェを始められたきっかけや「オトナイ」という名前の由来などもお聞きすることができました。
お菓子はスコーンやマフィンなど5種類を用意していただき、参加の皆さんも選ぶのがとても楽しそうでした。
飲み物は 北広町地域おこし協力隊(大朝地域担当)の鳥谷さんがつくった「野草茶」が好評でした。 さて、話し手の方たちのお話に入っていきます。
山場さんは「我が家の里山ライフスタイル」と題して、里山ならではの風景やおうちの写真とともに詩風の語り口で「暮らし」について話されました。
自然・生き物・体を動かすことが好きなご家族だそうです。林業・自然保護関連のお仕事をご夫婦ともにされています。
家の木材にこだわりを持っていて、見えるところの材はアカマツの材使っているそうです。地場材をでおうちを建てるなんて、憧れますね。
山場家流の薪ストーブの使い方も魅力的で、「燃え尽きる焚き方をしてすすが少し残る感じ」なのだそうです。
近くの山に入って作業をするときは子どもさんにも実際にやってもらうようにしているそうで、何でも経験できるフィールドが里山にはあるのだなぁと感じました。
地域の「ネガティブ」を「ポジティブ」に!という実例を交えたお話でしめてくださいました。
移住してきたからこその視点だなと思います。
次は北広島町の生物多様性審議会の委員をされている入澤さんのお話に入ります。
豊平在住で、「絵手紙教室」や「きたひろしまミュージカル」を中心に地域で活動されている方です。
入澤さんが実際に作られてきた絵手紙や絵、毎月書かれている集落の広報などの展示もあり、どれも「里山のあたたかさ」が伝わってくるものばかりでした。
身近な野菜に絵の具を付けてスタンプのように押して絵にしていくというのは、里山にいるから思いつく絵の描き方なのかなぁと思いました。絵手紙教室では「絵がうまくなくても書けるのが絵手紙!」と教えているそうです。
入澤さんのお話を聞いているだけでも本当に書けそうな気持ちになってきます。
ところどころで参加者の方とのやり取りもあり、和やかな雰囲気で会場が包まれました。
「鍋パン」のお話も興味深いです。昔使われていたよしおか鍋?とよばれる鍋でパンをつくる講座を公民館で実施されたことがあるそうです。
今では見つけるのが難しい鍋のようですが、「あるもの」でなにかをつくる、それは丁寧で豊かな暮らしにつながっていくのだろうなと感じました。
お二方のお話には「里山の楽しみ方」が溢れていて、こころが豊かになる時間となりました。 最後に、会場からは「生物多様性ってなに?」という質問も出てきました。 入澤さんや高原の自然館の白川学芸員から解説がありましたが、「北広島町には貴重な植物がたくさんあり、それをみんなで守ろうという条例をつくっている」「自分たちと生物たちが繋がって生きていることを意識すると我々の生活も豊かにしていける」ということがわかる良い機会となりました。
【イベント報告】エコカフェ2016@芸北(2016.12.3)
エコカフェ2916@芸北が開店しました。
町内外から約30名のみなさんが集まってくださいました。
今回のテーマは「表現と里山の暮らし」で、大朝在住の木版のアート ポロンパの島田さんご夫妻と 千代田在住の山場淳史さん。
聞き手は広島大学特任准教授で生態学者の近藤俊明先生です。
お菓子は、芸北の小さなお菓子屋さん「Kake」のアップルパイで、飲み物は千代田のクリエイター1/f(えふぶんのいち)さんの野草茶。どちらも大好評でした。
最初の話題は、ポロンパのお二人によるアートパフォーマンスから始まりました。
言葉はなくとも、白いキャンバスに広がる表現から、ひとつの物語を受け取りました。
パフォーマンス後のお話では、四季の移り変わりや、暮らしの中で大切にしていることなどをおふたりの言葉からも聞かせていただきました。
パフォーマンスを見た参加者の小学生から「あの場面はなぜ?」という素直な質問がとてもよかった。
芸術って、いろんな見方ができるし、それを言葉にして話をする楽しさもあるんだなーと教えてもらったような気がします。
また、大朝という地域に住まわれているからこそ生まれたアートもあることが、とてもよくわかりました。
そして、次は山場さんによる千代田での里山ライフ紹介。
「我が家」というステージで、どのように何を大切にして暮らしているかを場面ごとに切り取って見せてくださいました。
その中で、「こうしたらもっと楽しくなる」「これはおすすめ」「こんなことを工夫している」というリアルな意見や感想が参加者の共感をよんでいました。
どちらの話題も、北広島という地を選び暮らしている住民が感じていることや、自然の中から受け取っていることをその人らしく表現していて、本当に素敵な時間となりました。
和やかに自然の中での取り組みを共有する「エコカフェ」いかがだったでしょうか?
次回は12月17日(土)大朝保健センターにて開店します。
みなさまのお越しをお待ちしています。