12月13日(金)北広島町の公民館ネットワーク会議に声をかけていただきました。
「職員たちが地域を知ろう」という趣旨で、「NPOとの協働」「強みとひみつ」を交えて、高原の自然館の取り組みを12名の出席者に紹介しました。
「スタッフの意識共有を何を使って図ってるのか」「支所カフェの魅力は?」という質問が出ました。 支所カフェの魅力は、出席者が語ってくれました。「支所カフェの魅力は距離感で話し手に親近感がわく」と参加した人ならではの感想があり、まさに広がりを実感できました。
その後、各館からの年間の振り返りや次年度へ向けての計画が報告され、「今まで関わっていない層を呼び込みたい」というフレーズが何度か聞かれ、利用者の増加や関わりを広げるというところでは、高原の自然館と同じようなタスクがあることがわかり、参考にもなりました。
その後、16ミリフィルムの試写があり、八幡の火の山踊りの様子が映し出されました。昭和50年ごろの八幡の様子がわかる貴重なものでした。
公民館ネットワークの皆さんと交流できた機会に感謝します。
投稿者「スタッフ」のアーカイブ
【活動報告】視察&意見交換会@山口市阿東(2019.12.3)
12月3日(火)にEPOちゅごくが主催の地域循環共生圏の形成促進に向けた視察と意見交換会に参加しましたので、レポートします。
会場は先月もお邪魔した山口県の阿東にあるspedagi japanで、取り組みの説明や、連携をしている山口市地域おこし協力隊の活動発表を聞かせていただきました。
また同じく阿東のほほえみの郷トイトイの事例発表があり、まさに地域循環共生圏を具現している例として、参加者の関心が高まりました。
お昼休みを挟み、意見交換会です。
最初に環境省より地域循環共生圏について解説がありました。ワークショップを通して、spedagi japanの取り組みを例に、環境、社会、経済という枠でまとめ、取り組みに関してのそれぞれの効果や成果が様々な視点で発表されました。
アドバイザーの豊田さん(NPO法人環境保全教育研究所/ 長崎市)からは、自身が大事にしていることとして「またね」という言葉、とが挙げられました。また、変化を恐れず活動にチャレンジしたいとの意欲を最後に示されました。
ナビゲーターの明日香さんより個々ができることをする、大人がしっかりと活動する、地域の竹をもっと使ってみましょう、との呼びかけもありました。
今回印象に残ったフレーズ・こと
・地域を伝えるデザイナー!(応援したい)
・Cookpadでお母さんの味を伝える
・合意形成ではなく共感によるつながり
・モノを売るのではなく人を繋げる
・ネガティブなことではなく楽しいことに人は集まる
・地域で幸せに暮らしたい、という共通点
・価値観が違うことを認識しておく
・次の世代が真ん中を歩けるように
自分たちの活動にどう活かせるかをうーーんと頭をひねって考えたいと思います。
※地域循環共生圏とは:https://www.env.go.jp/seisaku/list/kyoseiken/index.html
【活動報告】イベント会議開催(2019.12.2)
11月30日(土)に、西中国山地自然史研究会の専門員会議を実施しました 毎年冬期に入ると、来年度の観察会などイベントの予定を話し合います。 今回はそれに加えて、観察会の研修を行いました。
資料に沿って確認をし、「新しい視点」「わかっているけどできていなかった」「感想」ごとに話し合いました。 意識・知識・技術を磨き、情報を共有することで、より良い自然観察会にしていきたいという思いを新たにしました。
続いて、参加者の満足度と実施の意義を指標とし、今年度のイベントの振り返りを行いました。
最後に2020年度のイベントの日程を決めて終了です。この後は、専門員やスタッフとの懇親会を開きました。
来年度のイベントもお楽しみに!
※2020年3月号のニュースレターなどでイベント日程を公表します。
【中止のお知らせ】霧ヶ谷湿原のいきもの観察会(2019.9.21)
本日9月21日に予定しておりました霧ヶ谷湿原のいきもの観察会は、強雨のため、やむなく中止といたします。
なお、高原の自然館は開館しております。
【活動報告】案内人と楽しむ樽床 シリーズ1 いまなぜ民藝か?(2019.9.6)
2019年8月、芸北民俗博物館にある清水庵がリニューアルオープンしました。
「芸北民俗博物館」は、1957年(昭和32年)にダム湖となった樽床村で用いられていた民具を収蔵しています。 併設されている「清水庵」はこの集落の民家(清水氏宅)を移築再建したものです。樽床の歴史を物語る両施設の存在を広く知ってもらうべく、清水庵を会場に「案内人と楽しむ樽床」と題して全3回のオープン記念イベントが企画されました。
今回はその第一弾として「いまなぜ民藝か」というテーマで、明治大学准教授で哲学者の鞍田崇先生にご講演を頂きました。 聞き手の高原の自然館の白川勝信学芸員と34名の一般参加者と共に「民藝」を糸口として、樽床村にあった暮らしへと思いを巡らせました。
鞍田先生のお話は、まさに民俗資料そのものの清水庵のなかで、柳宗悦の「民藝」と柳田国男の「民具」というふたつの概念を行き来しつつ展開されました。
民藝は民具の一部であるが、それらは共通の土壌に根差していること。さらに、岡本太郎(『忘れられた日本人(沖縄文化論)』)の言葉を足掛かりに、「民藝」「民具」「芸術」などに通底するのは“人々の生活”“命の営みそのもの”だと話が深まっていきます。 この奥底にあるものが芸術のような機会で現れる時、そこに「親しさ」を覚えると岡本太郎は言います。
実は柳宗悦が民藝の美の本質に観じ取っていったものも「親しさ-intimacy-」だったのです。 それは“愛しみ”や“悲しみを慰める悲しみ”等と言葉を変えながらも、“人間の命のいとなみ”そのものへの思いとして柳の生涯に一貫していました。
また話は、1908年(明治41年)に樽床村で後藤吾妻氏が結成した「報徳社」へも及びます。 いまは美しい聖湖・樽床ダム。
まさにこの美しさの底には、かつて樽床村にあった人々の暮らし、そして村を守ろうという報徳社の人々の想いがある。 これらの歴史と人々の想いを忘れてはいけないと語られました。鞍田先生の案内により、民藝と民俗の奥底を探っていくなかで、舞台である清水庵のあった樽床村へと思いは深まっていきました。美しい聖湖を眺めながら、生きていくという事とはどういうことかという根源的な問題にまで思いをはせる時間となりました。
今後も「芸北民俗博物館・清水庵」を私たちの暮らし・生き方を考えていくことの出来るような場としていきたいと思います。
遠方にもかかわらず、 今回のご依頼を快諾してくださった鞍田崇先生、本当にありがとうございました。
(レポート:浄謙恵照 記録:梅本雅史/ 河野弥生)