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【イベント案内】霧ヶ谷湿原 夏のいきもの観察会

  • 開催日時:2013年6月29日(土) 9:30
  • 集合場所:高原の自然館
  • 講師:大竹邦暁・松田賢・和田秀次
  • 準備:基本セット
  • 定員数:30名
  • 参加費:
    • 一般=300円
    • 賛助会員=100円
    • 正会員・中学生以下=無料

霧ヶ谷湿原を歩きながら,植物や昆虫を観察します.夏の昆虫は,子どもたちに大人気の観察会です.

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【イベント案内】湿原の昆虫観察会

  • 開催日時:2013年6月22日(土) 9:30
  • 集合場所:高原の自然館
  • 講師:岩見潤治・松田賢
  • 準備:基本セット・虫かご・網
  • 定員数:30名
  • 参加費:
    • 一般=300円
    • 賛助会員=100円
    • 正会員・中学生以下=無料

霧ヶ谷湿原の木道を歩き,そこで見つけた昆虫の観察会を行います.昆虫の名前はもちろん,生活史や生態など専門家の先生から詳しい解説があります.また植物と昆虫の関係のお話や,新しいいきものとの出会いもあるかもしれません.採集・観察するための網やかごをお持ちください.

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【イベント報告】冬を生きる動物の生態

  • 開催日時:2013年1月14日(月) 10:00
  • 講師:上野吉雄

 みぞれのような雪が時折降っては止む曇り空の中,高原の自然館前に23名が集まりました.当日は60cmほどの積雪で,昨年に比べると5分の1と少ない積雪でしたが,参加した子どもたちは雪を楽しんでいました.
 講師は上野先生です.今回は自然館の裏から “おーいの丘”を回り,千町原を通り,道路に出て一周して戻るコースで,かんじきやスノーシューを履いて出発しました.
 出発をしてすぐにテンがいた痕跡を見つけました.雪を通ってできた道の大きさや,足の形からわかるそうです.「テンは民家の屋根裏に入ってネズミを捕ったり,住み着いて冬を超すこともある」と教えていただきました.また,雪の重みで寄生した宿主の木から落ちたヤドリギを見つけました.ヤドリギの実は冬場に鳥類が食べるエサになるそうで,落ちていた枝にはほとんど実が残っていませんでした.
 新雪に足をとられ,苦戦しながらも進んでいくと,今度は背の低い木からウサギの食跡を見つけました.ウサギの食跡は枝の部分がナイフで切った様に鋭く尖るのが特徴で,他の動物との区別がつくそうです.他にも,ヒヨドリの鳴き声を聞き,雪の上で生活するトビムシやクロカワゲラという小さな小さな虫を見つけました.トビムシはお腹にバネのようなものがあり,雪の上をとび回って逃げてしまうので私は姿をみることができませんでした.
 小川を抜けると,立派なヤマナラシの木がありました.木の周りの雪がうっすらと黄色く染まっていて,最初は「何かの動物の尿かな?」と思っていると,尿ではなく樹液だと知りました.この樹液は凍結を防ぎ,それが枝先から出たのではないかとのことでした.また,樹液の匂いなのか,うっすらと甘い香りがするそうですが,残念なことに寒さで鼻が詰まり,その匂いを感じることができませんでした.
 千町原と道路の境目では,より多くのトビムシを見つけました.ここではしっかりと姿をみることができ,さらには,アリやハチ,クモを見つけました.どれも普段よく見る姿とは違い,体が小さく,動きがゆっくりとしていました.
 道路にでるといつも見慣れていた景色とは印象が変わり,出発場所が見えてくるまで自分がどこを歩いているのか分からないほどでした.除雪された地面に足をおろして,雪の深さや,去年の積雪量に驚きつつ,観察会は終了となりました.
 前夜からの積雪で足跡は見られませんでしたが,食跡や小さな昆虫など,意識をしなければ見られない光景や生きものを確認することができました.寒い季節でも様々な方法で,雪の上や雪の中で生活しているものがたくさんいるということを知ることができて.とても有意義な観察会となりました.

みなさんの印象に残った物

「虫が多かった(3)」「雪,クモ」「トビムシ(2)」「小さい昆虫が見られたこと」「雪の中に生き物があんなにいるのには驚いた.」

参加したみなさんの感想(抜粋)

「かんじきが面白かった」「大勢の参加で楽しかったです」「楽しかった(2)」「はじめての雪上散歩でとても楽しかったです」「雪の上で暮らしている虫がいるとは思わなかった.すごく面白かった!!」「雪の中でも色んなことが見られて良かった」「昨夜の雪で動物の足跡がなくて残念」

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足下にきをつけてゆっくりと出発.せつげんではどんな者が見えるかな?
足下にきをつけてゆっくりと出発.せつげんではどんな者が見えるかな?大きなヤマナラシは葉も落ちて雪で白くなっていたが,樹液を出して,寒い中でも生きていることを見せてくれた.
大きなヤマナラシは葉も落ちて雪で白くなっていたが,樹液を出して,寒い中でも生きていることを見せてくれた.肉眼で見るのは難しい,小さなトビムシ.雪の上で元気に飛んでいた.
肉眼で見るのは難しい,小さなトビムシ.雪の上で元気に飛んでいた.一面白色に染まったことで見慣れているはずの道路も,どこか幻想的な景色に見えた.
一面白色に染まったことで見慣れているはずの道路も,どこか幻想的な景色に見えた.鳥達がほとんど食べてしまったヤドリギに少しだけ実が残っていた.
鳥達がほとんど食べてしまったヤドリギに少しだけ実が残っていた.クロスカントリーを使うと,下り道も楽々と通過.
クロスカントリーを使うと,下り道も楽々と通過.小さな小さなカワゲラが見えるかな?
小さな小さなカワゲラが見えるかな?

【イベント報告】湿原の昆虫観察会

  • 開催日時:2012年6月23日(土) 10:00
  • 講師:岩見潤治・松田賢

 梅雨の真ん中で雨も心配された6月23日,昆虫観察会が開かれました.幸い雨も止み,虫たちも動き出しそうな天気でした.参加者は5名でした.
 観察場所は主に霧ヶ谷としていましたが,自然館から歩き出すとすぐ動けなくなってしまいました.満開のウツギに何やらたくさんのハチが集まっています.ウツギヒメハナバチです.このハチはウツギの花粉を集め,土中の巣に置いて産卵し,幼虫の餌にするそうで,たくさんの親蜂が花に出入りしていました.このハチは巣に戻る能力が高く,3km離れた巣にもちゃんと戻るということです.水口谷入口から霧ヶ谷湿原の南の入口に行くまでに,オオヘリカメムシ,ツマキヘリカメムシ,ヒメシジミ,ムラサキシジミ,イシガケチョウ,クロヒカゲ,アサヒナカワトンボなどがみられました.特にノイバラとヨモギが群生している明るい場所にヒメシジミが多数みられました.
 霧ヶ谷の木道に入ると,蝶やトンボの仲間が目立ちます.カラスアゲハ,ヒメシジミ,ヒメクロサナエ,ミヤマカワトンボ,アサヒナカワトンボ,ヒロシマサナエなどがみられました.ヒロシマサナエは,一時期国内で八幡でしか確認されていなかった八幡湿原の代表的なトンボです.これが10個体以上みられ,湿原再生が順調に進んでいることを感じました.ヒメシジミもノイバラで吸蜜しているなどあちこちでみられました.松田先生が捕まえたアサヒナカワトンボの羽に何かダニのようなものが付いています.寄生しているトンボダニカの仲間です.ダニカとありますがハエの仲間だそうです.水たまりのまわりにはモリアオガエルの卵塊もありました.さらにコンクリート橋付近では一瞬カラフトゴマフトビケラも確認され,参加者皆が興奮していました.
 霧ヶ谷湿原からの帰り道,車道のへりでヘビを見つけました.よく見ると何匹もいます.種類もシマヘビ,アオダイショウ,ヤマカガシ,マムシと役者がそろっています.どうやらヘビのアパートのようです.道路の端が丈の低い草むらで,道路脇の石垣にはコンクリートの割れ目があります.この環境がヘビにとってちょうどいいようです.
 霧ヶ谷湿原でヒメシジミやヒロシマサナエがたくさんみられたことや,カラフトゴマフトビケラが確認されたことは,湿原再生が進んでいることの証であり,望ましい方向であると考えられます.これからも霧ヶ谷湿原の移り変わりを観察していきたいと思います.[わだしゅうじ]

みなさんの印象に残った物

「カワトンボでアサヒナカワトンボとニホンカワトンボの2種あることに驚いた.」「ヘビが石垣にたくさんいたこと」「ヒロシマサナエ,カラフトゴマフトビゲラ,トンボダニ,ヘビのねじろ(アオダイショウ,シマヘビ,マムシ,ヤマカガシ)」

参加したみなさんの感想(抜粋)

「参加者が少数で,話や昆虫の名前等が良く聞くことが出来た」「沢山の種類のチョウやトンボが見ることができてよかったです」「参加者が少なくて残念」

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オオヘリカメムシは,青リンゴのようないい香り.
オオヘリカメムシは,青リンゴのようないい香り.アサヒナカワトンボの羽に寄生するトンボダニカの仲間.
アサヒナカワトンボの羽に寄生するトンボダニカの仲間.ヘビのアパートを覗き込む参加者.
ヘビのアパートを覗き込む参加者.羽を広げて休むヒメシジミ.
羽を広げて休むヒメシジミ.よい香りがするスイカズラも.
よい香りがするスイカズラも.広々とした木道から観察する.
広々とした木道から観察する.ヒロシマサナエがいた!
ヒロシマサナエがいた!

【イベント報告】霧ヶ谷湿原の昆虫観察会

  • 開催日時:2011年6月25日(土) 16:00
  • 講師:岩見潤治・清水健一

 太陽が傾き始め,涼しくなってくる頃,高原の自然館に子ども11人を含む,29人が集合しました.今回の講師は岩見先生と清水先生です.この他にも,虫の会から3名の方が参加されました.自然館の前で打ち合わせをした後,中に入ってシジミチョウやヒロシマサナエの標本を見て回りました.その後,車で霧ヶ谷湿原に移動し,木道に入って散策を始めました.子ども達が思い思いに網を振って昆虫採集を行います.様々な昆虫を採集し,先生に名前を教えてもらいました.木道内では,シオカラトンボやヒメシジミ,バッタの幼生などを見つけました.他にも,川の中に入り,手の平ほどの大きさの石をひっくり返すと,ヘビトンボの幼虫を見ることができました.木道を出てから少しの間自由時間をとりました.子ども達は,もう一度木道に入ったり,歩道を歩いて昆虫を探すなど,思い思いに過ごしていました.その間に,先生達はライトトラップの設営を始めました.辺りが暗くなり始めた頃,設営し終わったライトトラップに光が点きました.しばらく待っていると,たくさんの昆虫が集まってきました.ヘビトンボやカワゲラ,ガなどが,ライトトラップの光に呼び寄せられてきます.特にガは様々な種類のものが集まっていて,ヒトリガ,ギンモンカレハ,オオミズアオなどの姿を間近で観察することができました.途中で雨が降り始めたので,予定より早めの解散となりましたが,子ども達は,湿原の昆虫達と触れ合って,たくさんの笑顔を見せていました.[ありみつまさかず]

みなさんの印象に残った物

「雨の中でも沢山のガが集まったこと.」「多くの種類の虫がいて驚きました.」「湿原の様子.再生されてきた.水生昆虫がたくさんライトに集まった.」「いろいろな種類のガ.」「光の種類でくる虫の種類が違うのを知って驚きました.」「子ども達の参加が多く,昆虫に興味を持っていたこと.」

参加したみなさんの感想(抜粋)

「今日はたくさんの子ども達が来られたのですが,途中雨のため残念でした.子ども達は結構楽しんでいたので,良かったです.」「観察する心が育てばいいなぁと思います.」「虫好きな人達と,虫談議ができて嬉しかった.」「いろんなライトトラップがおもしろかったです.」「来年こそはクワガタ捕るぞ.」「楽しかったです.」

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はじめの会で,講師の紹介.今回は広島虫の会からも参加いただいた.
はじめの会で,講師の紹介.今回は広島虫の会からも参加いただいた.高原の自然館内で芸北のいきものを紹介する岩見先生.
高原の自然館内で芸北のいきものを紹介する岩見先生.夕方の霧ヶ谷湿原.
夕方の霧ヶ谷湿原.木道をかけまわり昆虫さがし.
木道をかけまわり昆虫さがし.木道を歩き,みんなで目をこらす.
木道を歩き,みんなで目をこらす.川の石をめくる岩見先生.さて,何が?
川の石をめくる岩見先生.さて,何が?ヘビトンボの幼虫がいた〜!
ヘビトンボの幼虫がいた〜!ヒロシマサナエを図鑑で確認中.
ヒロシマサナエを図鑑で確認中.きれいな色のハンミョウ.
きれいな色のハンミョウ.競い合うように昆虫さがし.
競い合うように昆虫さがし.ヒロシマサナエの顔を拝見!
ヒロシマサナエの顔を拝見!カワトンボのオスとメスの違いを教えてもらう.副性器とよばれる突起があったので,この個体はオスだった.
カワトンボのオスとメスの違いを教えてもらう.副性器とよばれる突起があったので,この個体はオスだった.カワトンボの羽の美しさにうっとり.
カワトンボの羽の美しさにうっとり.タヌキの糞にいたフンチュウの仲間.
タヌキの糞にいたフンチュウの仲間.ユーモラスな姿のカツオゾウムシ.
ユーモラスな姿のカツオゾウムシ.日が暮れてきた.
日が暮れてきた.ライトトラップ点灯.最初は虫より人が多い??
ライトトラップ点灯.最初は虫より人が多い??雨が降り出した〜!!
雨が降り出した〜!!