- 開催日時:2013年11月10日(日) 9:30
- 集合場所:大朝公民館
- 講師:内藤順一
- 準備:基本セット,双眼鏡(自然館でも用意します),防寒具
- 定員数:30名
- 参加費:
- 一般=300円
- 賛助会員=100円
- 正会員・中学生以下=無料
中国山地の脊梁部に生き残っているイワナ(ゴギ)の観察会です.ゴギは用心深い魚ですが,繁殖期は日中でも観察することができます.事前に学習した後,現地で生息環境や繁殖の様子を観察します.広葉樹の森の大切さが実感できる観察会です.
⇒お申し込みはこちらから
中国山地の脊梁部に生き残っているイワナ(ゴギ)の観察会です.ゴギは用心深い魚ですが,繁殖期は日中でも観察することができます.事前に学習した後,現地で生息環境や繁殖の様子を観察します.広葉樹の森の大切さが実感できる観察会です.
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サツキマス保全の試みの第二弾の観察会です.先週は産卵床の整備をしました.
今回はサツキマスの親魚を上流へ移動する予定でしたが,本流ではサツキマスの遡上が全くなかったので,急遽場所を変更して,サツキマスの生態観察を行なうことにしました.
サツキマスはアマゴの降海型であることからお話が始まり,生息分布や生活史を詳しく解説いただきました.
広島県のサツキマスというトピックでは,江戸時代の書物「芸藩通誌」の中では,志計魚(しけぎょ)という記載があることが紹介されました.
サツキマスが湖の中で性成熟して,産卵の直前に上流部に還り,農業堰を越え,産卵床を作り産卵しするという流れも,写真を見ながらしっかり教えていただきました.
座学の最後に,産卵の様子がわかるビデオを見せていただきました.その中で,産卵行動にも様々な場面があり,オスがオスを追い払うシーンや,メスになりすましたオスが他のオスの放精を誘うことがあるなど,調査を重ねておられる内藤先生ならではの考察を聞きました.それらの行動がサツキマスが自身の遺伝子を残すための行動と聞き,参加者からは感心の声がありました.
その後,実際の産卵を観察するため,木束原川に向かいました.先週,テグスを張った場所です.産卵床整備が功を奏したようです.サツキマスを驚かさないよう,そっと見守るようにとの注意を守り,そろそろと川面をみつめると,オスとメスのペアと,スニーカーとよばれるアマゴのオスがいました.
メスが体をひねっていることから,産卵が近いのだと教えていただきました.
ビデオで見てはいましたが,オスの背びれが痛んでいるのが見え,実際の観察ならではの気づきがありました.昼前に解散しましたが,16時42分,同じ場所で2回目の産卵を確認しました.
川の環境の変化や,アオサギの増加など,サツキマスの産卵をとりまく状況は年々厳しくなってきていることから,テグスを張り産卵床の整備を行う保全活動を行い,サツキマスのいのちの受け渡しを見守っていきたい,と内藤先生はお話されました.
地域の大切な生き物のことをまず知ることから始め,そして様々な工夫を重ねて,これからも観察会や保全活動をしていきたいと思います.[こうのやよい]
「産卵床現場が見れたこと」「久しぶりに内藤先生に会えた事」「パネルディスカッション」「ビデオ撮影がよく分かりました」「サツキマスが見れた事」「サツキマスの動画」「サツキマスがメスだけ(ペアではなくメス単独)で産卵床をつくっていたところ.調査状況,写真」
「今日の参加者は,魚に詳しい方がほとんどで,釣りも詳しそうで微妙な感じ」「来年も参加したい」「とても勉強になりました.これからも続けてください」「サツキマスの生態の不思議に感動しました」「サツキマスを見て,ここまで上がってくるのは大変だということが分かりました」「色々な情報交換ができて楽しかったです」「勉強になりました」
「初めての参加でしたが,とても親切にありがとうございました」
「来年は活動ができるとよいですね」
現地に向かう前に座学を行う.
川の近くに車を止めて徒歩で向かう.
前回の保全活動で整備した産卵床の1つ.下流にはサツキマスが確認された.
観察場所に到着.ここから先はより慎重に近づく.
体を横にして,尾びれで産卵床を掘るメス.
産卵床にいるサツキマスを驚かせないように,田のあぜからそっと覗き込む.
サツキマスのオスとメスのペア.近くにはアマゴの姿もあった.
農業堰直下に溜まっているサツキマス降湖型を捕まえて,上流へ運びます.近年,河川の連続性が重視されていますが,ヒトが遮断した堰はヒトが手助けをしてのぼらせてやる取組みです.9月28日に実施された「産卵床造り」により,多くの個体が繁殖できればと願うばかりです.
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北広島町八幡地区には聖湖からサツキマス降湖型が,10月上旬に還ってきます.しかし,集落には農業堰が多く,上流には行けません.そこで,溜まっている個体を採捕し,上流へ運んでやりますが(10月6日に予定),上流域は水量が少なく,水深が浅くなり,また,アオサギが狙っているために,なかなか産卵まで至らないのが現状です.今回,繁殖リスクを軽減させるために,産卵床を人力で整備します.2週間後,自分の作った産卵床にサツキマスが産卵するかもしれませんよ.川に入ります.濡れる場合がありますので,着替えをご用意ください.
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国の天然記念物に指定されているオオサンショウウオなどを観察する,可愛川の水生生物観察会が行われました.36名の参加者が千代田中央公民館に集合し,オオサンショウウオについての事前学習を受けました.生息域は西日本が中心であり,その中でも中国山地の脊梁部に多く生息していること,産卵後は孵化するまでオスが卵を守ることなどが分かりました.また,オオサンショウウオの食性や,産卵場所でのオス同士の縄張り争いの様子を.写真やビデオで見て学習しました.参加者からは積極的な質問が相次ぎ,オオサンショウウオへの関心の高さが伺えました.
次に,現地に移動してオオサンショウウオを調査・観察します.先生が調査の為の個体を探している間,子ども達は魚類や水生生物を採集しました.今回の調査では,2匹のオオサンショウウオが見つかりました.参加者はオオサンショウウオを間近で見ながら「大きい」や「よく見ると脚が赤ん坊の手足みたいで可愛い」など,感想を述べ合っていました.観察の途中,大きい個体が小さい個体に噛み付く場面がありました.その瞬間,ツンとしたにおいが辺りに広がりました.これはオオサンショウウオが防衛手段として出す体液のにおいだそうです.
観察の後は調査に入ります.まずは身体にマイクロチップがあるかどうかを確認します.チップにはそれぞれ識別番号が付いていて,このチップが確認されなければ,未発見の個体として新しく取り付けます.個体数の確認に使われる他に,体長なども測っておき,前回発見された時と比べて,どの程度成長したのかも分かるようになっています.内藤先生より「中には前回の計測時よりも縮んでいる個体がいたこともある.年齢よりも,食べた量の方が重要なのかもしれない」ということを聞きました.
調査を終え,オオサンショウウオを元の場所に返した後は,子ども達が採集していた魚類の観察をしました.体の黒いラインと,オヤニラミに托卵することが特徴のムギツク,干してうどんのだしにする地域もあるギギ,太田川では80%関東地方では全てがメスで,無性生殖で自身のクローンを作るギンブナといった魚類の他に,スジエビやプラナリア(ウズムシ)などの水生生物も見られました.
「護岸工事や河川改修などで産卵場所が減り.オオサンショウウオの幼生が確認されていない河川が増えてきている.このままでは可愛川でも見られなくなるかもしれない」と,話されました.オオサンショウウオだけでなく,陸地と水辺が接している環境が必要な両生類,産卵のために川を遡上する魚類などにとっても,棲みやすい環境を整備していくことが必要だと感じられた観察会になりました.[ありみつまさかず]
※観察会での採集は,許可を得ておこなっています.
「オオサンショウウオが観れた事」「オオサンショウウオが近くで観察できたこと」「大きなオオサンショウウオが,小さなオオサンショウウオにかみついたこと」「プラナリアをとれた」「川にはたくさんの生き物がいると思った」「川の水がきれいできもちよかったです」「オオサンショウウオを川で見られたこと」「生まれて初めてトビケラをつかまえたこと」「マイクロチップを埋め込むのを見ることができました.調査の実態を知ることができ貴重な体験でした」
「多数の参加者がこれからもあるとよい」「短時間で満足できる観察ができた」「江の川の生き物をひと通り見られて良かった」「あまりオオサンショウウオがとれなかった」「ゆっくり観察することができ,うれしかった」「大変よかったです.オオサンショウウオが2匹も見れました」「分かりやすい説明で楽しかったです」「大きい個体が小さい個体をかんでびっくりした」
「オオサンショウウオを自由にみれるから」「いきとどいた目配りがうれしかった」「安全対策として大人とペアを作っていただき助かりました」「安全対策がすばらしいと思いました」
「来年も参加したい」「来年もまた参加したいと思います」「お盆前にはしない方が良いと思う.遠方の方がしんどい.ただこういう時期なら参加できる方がいるのも事実」「サンショウウオを捕獲している間に,魚の捕り方や川の歩き方などのレクチャーをしてみてはどうか」
公民館内でオオサンショウウオについての座学を受ける.
観察場所に到着.堰の下流でオオサンショウウオを探す.
目の横の模様が特徴的なオヤニラミ.産みつけた卵塊を守る習性があり,それをムギツクが利用することを聞いた.
魚類や水生生物を探す.網の中には・・・.
長い髭が立派なナマズ.この他にもたくさんの魚類や水生昆虫が見つかった.
指に摘んでいるマイクロチップ.注射器を使って体内に埋め込む.
オオサンショウウオを捕獲.この日は2匹のオオサンショウウオを捕獲,調査した.
ギンブナ.個体の多くがメスで無性生殖でクローンを作る.
1種類ずつケースに移し,魚類を解説される.
チップを埋め込んだ注射器の先端を嗅ぐ.独特のツンとしたにおいがした.