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【イベント報告】霧ヶ谷湿原秋のいきもの観察会

  • 開催日時:2013年9月15日(日) 9:30
  • 講師:岩見潤治・大竹邦暁・松田賢・和田秀次

夏に続き,秋の霧ヶ谷湿原でのいきもの観察会です.植物・昆虫の専門の先生4名が同行し,いきものの名前をはじめ,その由来や生態,生息・生育地の環境など多岐にわたった解説をしてくださるので,とても人気のある観察会です.
13名の参加者とともに自然館前を出発し,水口谷湿原を通り,目的地の霧ヶ谷湿原へと向かいます.
観察したいいきものがたくさんいるので,なかなか前に進みませんが,解説を楽しみながら少し時間はオーバーしましたが,お昼すぎには自然館前に帰ってきました.
初めてトンボを捕まえて観察したという小学生や,オオヘリカメムシの匂いが強烈すぎて忘れられないといった声.ハバチの幼虫の顔つきがとても可愛らしかったという感想などがありました.
湿原にはアケボノソウやタンナトリカブト,ツルニンジン,ツリフネソウなど人気の高い花も咲いており,目を楽しませてくれました.
美しい鳴き声のエンマコオロギのオス・メスの違いも両方を見比べてみると一目瞭然でした.また鳴き声といっても,オスが翅をすりあわせている音のことと知り,不思議さを味わいました.
ただ名前を知るだけでなく.どんな昆虫がやってきて,どのような体の造りをしていて,植物にとってどんな役割をしているのか,という解説も興味深かったです.
参加者が少数であったため.ゆっくりとしたペースで観察することができました.
今年の秋はカンボクの実がたわわにつき,それも見所のひとつでした.[こうのやよい]
※観察会中で「ゲイホクアザミ(仮称)」と紹介したアザミは正確には「イズモアザミ」でした.訂正します.

みなさんの印象に残った物

「オオヨコバイを初めて見たこと」「青リンゴの臭いのカメムシを臭ったこと」「昆虫の生態を詳しく聞けたこと」「特定の植物につくハバチの顔,目が可愛かった」「カンボクの実がきれいだった」「なぜミントがあるのか不思議だったのですが,それがイヌトウバナだとわかったこと」「ガの幼虫をしっかり教えてもらったこと.アケボノソウがたくさん咲いていたことも嬉しかったです」

参加したみなさんの感想(抜粋)

「楽しかった」「講師の方々の専門的な話しは興味深いです」「湿原にトリカブト,ミゾソバ,アケボノソウ,マアザミと色鮮やかで渡る風が気持ちよかった」「のんびりとした観察会で楽しめました」「とても勉強になりました」「ゆっくり観察できてとてもよかった(2)」

具体的に

「とても良い」「折角な良いイベントを前もって新聞等にお知らせされたらと思いました」「先生には質問に丁寧に答えていただいた」「初めての参加でしたが楽しく参加できました」

自由記入

「トンボをつかまえるのが楽しかった」「トンボを初めて捕まえられた」「また色々なイベントに参加したいです」

写真

出発前にお話を聞く.待ちきれない参加者が1人.
出発前にお話を聞く.待ちきれない参加者が1人.出発した直後に,マツムシソウがお出迎え.
出発した直後に,マツムシソウがお出迎え.ルーペを使って細かい所まで観察する.
ルーペを使って細かい所まで観察する.エンマコオロギのメス.産卵管が目立つので違いが分かりやすい.
エンマコオロギのメス.産卵管が目立つので違いが分かりやすい.ウチスズメの幼虫.かわいい!との声が.
ウチスズメの幼虫.かわいい!との声が.こちらはツルニンジン.
こちらはツルニンジン.

水口谷湿原に咲くタンナトリカブト.有毒だが美しい花が咲く.

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

水口谷湿原に咲くタンナトリカブト.有毒だが美しい花が咲く.

【イベント案内】霧ヶ谷湿原秋のいきもの観察会

  • 開催日時:2013年9月15日(日) 9:30
  • 集合場所:高原の自然館
  • 講師:岩見潤治・大竹邦暁・松田賢・和田秀次
  • 準備:基本セット
  • 定員数:30名
  • 参加費:
    • 一般=300円
    • 賛助会員=100円
    • 正会員・中学生以下=無料

日差しが柔らいた霧ヶ谷湿原で,今年最初の秋の訪れを体感してみませんか.夏の白や黄色の花に代わって,風邪にたなびくススキの穂を背景に,赤や紫に湿原を彩るマアザミやツリフネソウなどの秋の花が,アカトンボの仲間と共に迎えてくれるはずです.再生後間もない湿原は毎年変化を続けています.また,新しい生き物に出会えるかも知れません.

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【イベント報告】ブッポウソウの観察会

  • 開催日時:2013年7月15日(月) 9:30
  • 講師:上野吉雄・松田賢

芸北ではもうお馴染みになった夏鳥,ブッポウソウの観察会を行いました.呉,浜田,萩など遠くからも参加いただき,24人と大勢での観察会になりました.
フィールドに出る前に,二人の先生からブッポウソウについての講義を受けました.上野先生は,主に繁殖や育雛に関わる行動について,松田先生はブッポウソウの食性についてのお話しでした.西日本のブッポウソウは,木の電柱に巣をつくる習性を獲得したものの,電柱がコンクリートに変わっていったために巣を作ることができなくなったそうです.越冬地である東南アジアの森林が開発されて,環境が変わったことも減少の要因として考えられるそうです.こうした中,広島県では巣箱の設置によって繁殖を助ける活動が成功し,全国的に見ても有数の繁殖地になっているそうです.
室内でのレクチャーをしっかり聞いてから,巣箱を設置している場所を2箇所,見学しました.いずれの場所も,巣箱での育雛が確認されている場所です.1箇所目は駐車場の中に設置された巣箱です.親を刺激しないように,広い駐車場の端で見学しましたが,なかなか親が現れません.やはり,大勢の人を警戒しているようです.ほどほどで諦めて,次のポイントに向かいました.事務局が最後に出発したのですが,みんなが居なくなるとすぐに,親鳥が帰ってきました.やはり,警戒して待っていたようです.
2箇所目は,観察場所と巣箱の間に水田があり,かなり距離がある場所です.ここでは,巣箱の周りにも,そして反対側の山にも,ブッポウソウの姿を見付けることができました.参加者からは,濃紺の体と真っ赤なくちばしを見て「きれい!」と感激の声が上がっていました.しばらく観察していると,巣箱に餌を運ぶ行動を2回確認できました.親が巣箱に留まるのは,本当にわずかな時間でした.
最初のポイントではどうなることかとヒヤヒヤしましたが,採餌行動までしっかりと観察できました.また来年,巣立った雛が帰ってきてくれると良いですね,という言葉で観察会を終えました.[しらかわかつのぶ]

みなさんの印象に残った物

「ブッポウソウを見られた」「食べ物をくわえて飛んでいったこと」「ブッポウソウの飛ぶ姿」「ブッポウソウの飛んでいる姿」「写真ではなく,本物を見られた.高価なフィールドスコープだと見え味も違うものなんですね」「何回もきれいなブッポウソウがみれた事」「ブッポウソウのくちばしと足が赤くてとまっている姿可愛らしかったこと」「ブッポウソウのつがい」「私達にとって臭いカメムシも食べること」「ブッポウソウの飛んでいる姿が美しかった」「やはりブッポウソウの美しさ.特に飛んでいる時」「ブッポウソウの飛ぶ姿」「生態などがわかってよかった」「講義の中で渡り鳥が星座を読むことができるなどの特性についての説明」「ブッポウソウの色がきれいだった.特に飛んでいる時の色がすばらしい」「ブッポウソウがたくさん見られたこと」「何とか見れた事」

参加したみなさんの感想(抜粋)

「かわいいところがたくさんあっておもしろかったです」「見えるところまで連れていっていただいてありがとうございました」「きれいな鳥でした」「ありがとうございました」「色々な説明をしていただきブッポウソウという鳥がわかった」「美しい鳥を見ることができ,楽しかったです」「飛ぶ姿がきれいでした」「巣箱に出入りするのが見られてよかった」「有意義なイベントでした」「観察前のお話でいろいろ知識を得られたのがよかった」「良かった」「ブッポウソウが見られてよかった」「今年も美しいブッポウソウが見られて幸せでした」「初めてブッポウソウを肉眼で見て感激した」「くわしい説明を頂いてからの観察だったので大変良かったです」

具体的に

「詳しい説明が聞けた」「双眼鏡とかで見せてくれてありがとうございました」「興味が持てる進行でした」「大変親切でわかりやすかった」「鳥を見る楽しさがわかりました.素人では合わせにくい望遠鏡で鳥を見れてよかったです」

自由記入

「子どもにわかりやすい説明もあれば」「ありがとうございました」「次回もぜひ参加します」「ありがとうございました」

写真

はじめに,室内でレクチャーを受けた.子どももたくさん.
はじめに,室内でレクチャーを受けた.子どももたくさん.今回の講師は松田先生(左)と上野先生(右).
今回の講師は松田先生(左)と上野先生(右).「ブッポウソウが食べる昆虫」の標本を,松田先生が持ってきて下さった.
「ブッポウソウが食べる昆虫」の標本を,松田先生が持ってきて下さった.ブッポウソウは,主にコウチュウを食べる.
ブッポウソウは,主にコウチュウを食べる.最初の観察ポイント.電柱に巣箱が取り付けられている.
最初の観察ポイント.電柱に巣箱が取り付けられている.ジッと見守るけれど(見守るから?)親鳥は現れなかった.
ジッと見守るけれど(見守るから?)親鳥は現れなかった.みんなが移動すると,すぐに親鳥が帰ってきた.
みんなが移動すると,すぐに親鳥が帰ってきた.巣箱の周りを4〜5回旋回してから,巣箱に近づく.
巣箱の周りを4〜5回旋回してから,巣箱に近づく.巣箱に泊まる直前の親鳥.羽がキレイ!
巣箱に泊まる直前の親鳥.羽がキレイ!2ポイント目は,空き家の近くに掛けられている巣箱.ここではしっかりと姿を確認できた.
2ポイント目は,空き家の近くに掛けられている巣箱.ここではしっかりと姿を確認できた.巣箱近くの電線にとまる親鳥.くちばしの赤がよく目立
巣箱近くの電線にとまる親鳥.くちばしの赤がよく目立つ巣箱にとまった親鳥.
巣箱にとまった親鳥.最後にブッポウソウの保全の話しを聞いて,観察会を終えた.
最後にブッポウソウの保全の話しを聞いて,観察会を終えた.

【イベント案内】霧ヶ谷湿原 夏のいきもの観察会

  • 開催日時:2013年6月29日(土) 9:30
  • 集合場所:高原の自然館
  • 講師:大竹邦暁・松田賢・和田秀次
  • 準備:基本セット
  • 定員数:30名
  • 参加費:
    • 一般=300円
    • 賛助会員=100円
    • 正会員・中学生以下=無料

霧ヶ谷湿原を歩きながら,植物や昆虫を観察します.夏の昆虫は,子どもたちに大人気の観察会です.

⇒お申し込みはこちらから

【イベント報告】湿原の昆虫観察会

  • 開催日時:2013年6月22日(土) 9:30
  • 講師:岩見潤治・松田賢

 心配されていた雨も上がり,昆虫達も喜ぶ天候の中,湿原の昆虫観察会がおこなわれました.今回の講師は,昆虫の専門家である岩見先生と,松田先生です.
 高原の自然館に15名が集合し,歩いて湿原へ向かいます.初めに,自然館の周辺を飛んでいたチョウを採集して観察しました.翅の裏の模様からウラギンヒョウモンだと分かりました.また,黒い体と胸部の横の白い線が特徴的なキリギリスの仲間、ヒメギスの幼虫や,ウツギとその仲間の花粉や蜜だけを幼虫のエサとするウツギヒメハナバチ,里山の妖精とも言われるチョウであるアカシジミなど,湿原までの道でも,たくさんの昆虫が見られました.「雨が続いたので昆虫達が中々活動できなかった.今日は久しぶりに晴れたので,一斉に活動を始めている様子を観察できますよ.」と先生達も嬉しそうに話されました.松田先生が車道沿いでトンボを発見しました.ヒロシマサナエです.「数年前までは湿原の中でしか見られなかったヒロシマサナエが車道でも確認されたということは,個体数が増えているのでは.」と,実物と図鑑を見比べながら話されました.
 水口谷湿原では,多くのトンボが見られました.ニホンカワトンボと,ニホンカワトンボより体が小さく,生息地もより小さな川を好むアサヒナカワトンボや,三角形の黄緑や黄色の模様が美しいサラサヤンマなどを観察できました.ヤンマ科は複眼が大きく,左右の複眼が広く接していることが特徴ということを教わりました.水口谷湿原から霧ヶ谷湿原へと向かう道は,樹林との距離が近いためか,セミの鳴き声がとても大きく聞こえました.この時期に鳴いているのはハルゼミとエゾハルゼミの2種だそうで,両方とも確認できました.植物の影で休んでいる個体も見つかり,ゆっくりと観察することができました.
 霧ヶ谷湿原では,ヒメシジミやヒオドシチョウ,モンキチョウにトラマルハナバチなどが,吸蜜や花粉集めなどに夢中な様子で飛び回っていました.急ぎ足の帰り道でも,観察は続きます.アスファルトの上にハバチを捕らえたムカシヤンマを見つけました,触れられる距離まで近づいても逃げる素振りを見せず,がっしりとした印象を受ける太い腹部や,捕食の様子をじっくりと観察できました.
 2つの湿原を歩き,同定できたものだけで,38種類のいきものと出会え,どこに注目すれば見分けることができるかを教えていただき,湿原を歩く時の楽しみが増えた観察会となりました.[ありみつまさかず]
 ※観察会での採集は,広島県の許可を得ておこなっています.
 

みなさんの印象に残った物

「アカシジミを見つけたこと」「ヒロシマサナエ,ムカシヤンマ,サラサヤンマ等多くの昆虫の仲間に出会えた事」「ヒメシジミの色と形」「色々貴重な虫が見れたこと,それも簡単に」「先生にいろいろと説明していただけたのでとても勉強になりました」「カメムシ」「セミに似た小さな虫(ツノゼミ)」「講師の先生が図鑑を調べて,「これがヒロシマサナエです」ってなったこと」「うつぎの花粉に卵を産むウツギヒメハナバチ」

参加したみなさんの感想(抜粋)

「羽化したてのチョウがいろいろいておもしろかったです」「梅雨の一休みに楽しく湿原が歩けて楽しかったです」「多くの昆虫を見れて,名前がわかり楽しかった」「たのしかったです」「自然にふれられて,子どもたちもうれしかったみたいです」「目線を変えてみれば色々な物が発見出来た」「すごく楽しかった,また参加したいです」「虫はまったくくわしくないのに,先生たちのお話がわかりやすくておもしろかった.興味が湧きました」「雨上がりと虫が多かった」

具体的に

「やさしく親切で状況にあわせて説明して下さった」

自由記入

「また行きたいです」

写真

湿原の昆虫観察会
湿原の昆虫観察会実物と図鑑の写真を見比べる.胸部の模様からヒロシマサナエだと分かった.
実物と図鑑の写真を見比べる.胸部の模様からヒロシマサナエだと分かった.水口谷湿原で昆虫を観察中.木道に出ていたカナヘビも発見できた.
水口谷湿原で昆虫を観察中.木道に出ていたカナヘビも発見できた.草影で休んでいたハルゼミ.普段は見上げるセミを身を屈めて観察する.
草影で休んでいたハルゼミ.普段は見上げるセミを身を屈めて観察する.間近で見るトンボに視線が釘付け.
間近で見るトンボに視線が釘付け.橙,黒,白の翅模様が美しいアカシジミ.
橙,黒,白の翅模様が美しいアカシジミ.自然館前に集合してまとめをする.子ども達はまだまだ元気!
自然館前に集合してまとめをする.子ども達はまだまだ元気!