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【イベント報告】冬を生きる動物の生態

  • 開催日時:2014年1月18日(土) 10:00
  • 講師:上野吉雄

前日から雪が降り続き,積雪量が120cmを記録した八幡高原で,冬を生きる動物の生態の観察会が行われました.今回の講師は,野鳥観察会でお馴染みの上野先生です.
高原の自然館に14名が集合し,出発前に雪原を歩くために必要となるかんじきやスノーシューを履きました.
今回は,自然館を出発し,おーいの丘を登り,そこから千町原へと向かうルートを歩きます.
まずは自然館の周りから観察を始めました.建物の柱にはテンの爪痕がありました.上野先生によると,建物の屋根裏に入ろうとしてできたものだそうです.隙間がないため,途中で引き返していることも爪痕から分かりました.
自然館裏手のパークゴルフ場ではノウサギの足跡が見つかりました.足跡の近くのカラコギカエデやノリウツギから,斜めに鋭く尖ることが特徴の,ノウサギの食痕が残されていました,
おーいの丘へ向かう道では,明るい赤色の実をつけるツルウメモドキや,脂肪分を多く含み,冬鳥が好んで食べるヌルデ,黄色い樹皮が特徴で薬として重宝されていたキハダなど,様々な種類の実や冬芽を観察しました.
丘を下り,千町原へと足を運びます.林内では,テンが通った痕跡が見つかりました.テンは雑食性で,木に登って実を食べたり,時には自分よりも大きいノウサギも襲うこともあり,テンのように,冬でも食べる物がある動物は冬眠をせず,活動を続けることを上野先生は話されました.車道の近くでは,ツグミとジョウビタキが観察できました.多くは沿岸部などに移動していますが,少数はそのまま越冬しているそうです.参加者は双眼鏡を使って観察したり,さえずりにじっと耳を傾けていました.
最後に上野先生が,観察した動物についてまとめして解散となりました.
冬は一見静かな季節ですが,よく見ると色々な生き物達が活動していること,その様子が雪上に残るため,どんな動物が活動しているのかがわかりやすいことなどを感じられた観察会でした.(ありみつまさかず)

みなさんの印象に残った物

「いろいろな種類の鳥が見れたこと」「雪が多かった」「ツグミ」「鳥の群れが見れたこと」「昨年も会えたウサギ,また会えてうれしいです」「テンのラッセル跡」

参加したみなさんの感想(抜粋)

「動物の足跡が見れてよかったです」「雪上歩行訓練でした」「雪がなれてなくてたいへん」「寒かったですが,とても興味深かった」「ウサギに比べ,テンの足跡.苦労しているなということがわかりました」「寒かったですが,貴重な体験ができました」

具体的に

自由記入

「次に来るときは雪の備えをしっかりします」「また参加したいと思います」「また参加したいと思います.がんばってください」

写真

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【イベント報告】八幡高原の野鳥観察会

  • 開催日時:2013年11月17日(日) 9:00
  • 講師:上野吉雄

前日までの快晴から一転,雨が降る冷たい気温の中,八幡高原の野鳥観察会が行われました.今回の講師は上野先生です.丘陵,湿原,田園,溜め池と色々な場所を巡りながら鳥類を観察します.
自然館前に19名が集合し,近くにいたオオマシコを観察しました.幸先良くスタートを切り,最初のポイントである,おーいの丘へと向かいました.丘の上では飛行するアトリの群れにホオジロ,ツグミ等の鳴き声を聞きました,丘から戻る途中ではキレンジャクが私達の頭上を通過していきました.小鳥はタカ等の猛禽類狙われないように場所を移動しながら餌を食べることを上野先生が話されました.近くのキハダの枝に留まって実を食べる姿を,双眼鏡やスコープを使って観察しました.
霧ヶ谷湿原では,少数のカシラダカを見つけました.カシラダカはロシアから渡ってくる冬鳥ですが,ロシアでの開発が進み,繁殖地が減りつつあることを聞きました.
続いて田園に向かいます.刈り取りの終えた田んぼに餌を求めてやってくる鳥を観察します.ハシブトガラスやアトリの他に,少数の群れを発見しました,上野先生が確認をしたところ,今回のお目当ての1種のシラガホオジロだと判明しました.早朝,餌を食べたあとはすぐ山に戻りますが,雨天のためこの時間にも田園にいることや,近くを通りがかる人が少ないことも幸いだったそうです.今回の観察会では7羽のシラガホオジロが確認されました.参加者は,図鑑と実物で細部を確認しながら「見られて良かった」「スコープに入っているのでどうぞ」と,和気あいあいと観察を続けました.この他にも八幡高原の野鳥観察会では10年ぶりの確認となったミヤマガラスなど,充実した出会いがありました.
最後は尾崎谷湿原の溜め池に向かいました.まずは堤の端からそっと池を眺めました.鳥を驚かさないようにするためです.池の奥にはコガモの群れや,そこに混じっているカイツブリ,池から出ている杭の上に留まって羽づくろいをしているカワウの姿を確認しました.
溜め池から戻り,今日の観察会での鳥合わせとまとめを行い,26種類の野鳥が確認されました.雨にも関わらず,色々な野鳥と出会えた参加者からは,たくさんの明るい笑顔が見られた野鳥観察会となりました.[ありみつまさかず]

みなさんの印象に残った物

「久々にキレンジャクが見れたこと」「シラガホオジロ,キレンジャクを見る事ができた」「たくさんの取りを教えてもらえた」「シラガホオジロに会えたこと」「シラガホオジロ7羽見た」「シラガホオジロ」「キレンジャク初めて見ました」「キレンジャクの群れを見られたこと」「キレンジャクの群れ,数羽しか見たことがなかった」「キレンジャク,ミヤマガラス,シラガホオジロ」「シラガホオジロの観察」「シラガホオジロ7羽」「シラガホオジロ確認」「シラガホオジロの観察」「シラガホオジロ」「シラガホオジロ.雨降りでも多くの鳥が見られる」

参加したみなさんの感想(抜粋)

「26種と思ったより多く確認でき良かった」「雨が降ったが,たくさんの鳥を見る事ができて楽しかった」「雨も気にならないくらい充実してました」「楽しかった」「美しい紅葉の中,今季初の鳥が見れた」「寒い中ありがとうございました」「雨にもかかわらず鳥が良く出ました」「木の実と野鳥の関わりが聞けてタメになりました」「今年もシラガホオジロが見られてよかった」「雨でもけっこう鳥を見れてよかった」「高原の自然と種々赤い実」「又来ます.晴れるといいですね」「勉強になることが多くとても楽しかったです」「素晴らしい会でした」「いろんな鳥をいっぺんにみれてラッキー」

具体的に

「ゆったり,いろいろ見せてもらえ,ありがとうございました」「鳥,植物とてもくわしく,わかりやすく」「上野マジックです!」「親切,わかりやすい」

自由記入

「ありがとうございました」「ちょくちょくやってください」「ありがとうございました」「次回も参加したいです」

写真

集合し,雨対策をしているところに姿を見せたオオマシコを観察する.
集合し,雨対策をしているところに姿を見せたオオマシコを観察する.おーいの丘で熊棚を発見.幹をよく見ると,クマの爪痕がついていた.
おーいの丘で熊棚を発見.幹をよく見ると,クマの爪痕がついていた.田園の上を旋回していたトビ.
田園の上を旋回していたトビ.田園で観察.電線などに留まる個体を1羽ずつ観察する.
田園で観察.電線などに留まる個体を1羽ずつ観察する.見つけた野鳥を図鑑で解説する上野先生.解説しているのはシラガホオジロ.
見つけた野鳥を図鑑で解説する上野先生.解説しているのはシラガホオジロ.羽づくろいをするカワウ.水中へ潜ったカイツブリとは対照的に,こちらの事は気にしてない様子だった.
羽づくろいをするカワウ.水中へ潜ったカイツブリとは対照的に,こちらの事は気にしてない様子だった.最後に鳥合わせとまとめをする.26種類の野鳥が確認された.
最後に鳥合わせとまとめをする.26種類の野鳥が確認された.

【イベント報告】紅葉と冬芽の観察会

  • 開催日時:2013年11月4日(月) 9:30
  • 講師:斎藤隆登

出発直前まで小雨がふったりやんだりと,天候が心配される中,紅葉と冬芽の観察会が行われました.今回の講師は斎藤先生です.
高原の自然館に13名が集合し,観察前に事前学習を行いました.冬芽の多くは芽鱗(がりん)と呼ばれる厚い皮や毛に覆われて冬の寒さから芽を守っていること,春になり,芽が成長すると芽鱗が剥がれ落ちて芽鱗痕(がりんこん)ができ,それを辿ることで枝が1年でどれだけ成長したかが分かることなど,冬芽を観察するときのポイントを,斎藤先生が丁寧に描かれた図鑑を見ながら教えていただきました.
植物の冬の姿や紅葉の様子に期待をふくらませながら,現地へ車で向かいました.臥竜山の中腹から降車し,雪霊水まで歩きながら観察を行います.途中,千町原に立ち寄り,粘つく樹脂に覆われたトキノキの冬芽や,落葉したケヤキの葉を観察しました.参加者は指に残る樹脂の感触を楽しんだり,ルーペを使ってじっくりと眺めるなど,斎藤先生が解説されたことを実際に確かめながら,植物を観察していました.
千町原での観察を終えると,臥竜山に向かいました.山中はガスが薄くかかり,ひんやりとした空気に包まれていました.高い場所や離れた場所にある枝を,先生お手製の道具を使い,手元に引き寄せて観察します.1つの枝先から複数の冬芽をつけた後,効率よく日光を受けられる枝以外を落とすことで,枝が波打つように伸びていくリョウブやヤマボウシ,丸い花芽(かが)と細長い葉芽(ようが)をつけるクロモジなど,冬芽や樹皮での植物の見分け方を解説されました.「花や葉と一緒に冬芽や樹皮を覚えると,どの季節でも植物を楽しめますよ」と,この時期ならではの楽しみ方を教えていただきました.雪霊水付近では,あまりなじみのないクロカンバを観察しました.葉脈が目立つ特徴的な葉は落ちていましたが,黒い樹皮と対生する冬芽から見分けることができました.
秋の紅葉を楽しみながら,植物の冬の過ごし方を確認できた観察会となりました.[ありみつまさかず]

みなさんの印象に残った物

「葉がなくても,冬芽をしっかり観察することで,種がわかること」「クロカンバの冬芽が見れたこと」「クロカンバをみたこと」「クロカンバの木が見られたこと.特徴的な冬芽と枝でした.葉も見たかったです」「クロカンバが見られたこと」「クロカンバが見られたこと」「種によって冬芽がいろいろ違っていることに興味がわいた」「トチノキの冬芽」「クロカンバ発見!」「クロカンバの冬芽」「植物は冬の寒さにいろんな工夫をして頑張っている姿に感動」

参加したみなさんの感想(抜粋)

「クロカンバ,とても勉強になりました」「寒かったが,参加してよかった」「冬芽のつき方にもいろいろあり,それぞれの特徴をくわしく説明していただきよく分かりました」「寒かったけど,熱心に教えていただいた事に感謝します」「寒かった」「楽しかった」「冬芽をあんまり見る機会がなかったので,おもしろかったです」「楽しかった」「紅葉が美しかった」「もっと時間をかけてゆっくりと先生の話を聞きながら歩きたい」

具体的に

「お天気がもっと良いといいですね」

自由記入

「このイベント,また参加したいです.」「お世話になりました」

写真

まずは千町原から観察開始.
まずは千町原から観察開始.トチノキの冬芽.触ってみるとネバネバしていた.
トチノキの冬芽.触ってみるとネバネバしていた.ルーペを使ってヤマザクラをじっくりと観察
ルーペを使ってヤマザクラをじっくりと観察きれいな状態で落ちていたケヤキの葉.
きれいな状態で落ちていたケヤキの葉.臥竜山の中腹から雪霊水へ歩く.道は落ち葉で彩られていた.
臥竜山の中腹から雪霊水へ歩く.道は落ち葉で彩られていた.丸い花芽と細長い葉芽の2つの冬芽をつけるクロモジ.
丸い花芽と細長い葉芽の2つの冬芽をつけるクロモジ.車道脇の小さなブナ.周りの大きなブナより一足早く黄葉を終えていた.
車道脇の小さなブナ.周りの大きなブナより一足早く黄葉を終えていた.雪霊水付近を歩く.中腹と比べて黄色の葉が目立つ.
雪霊水付近を歩く.中腹と比べて黄色の葉が目立つ.

【イベント案内】かんじき作り

  • 開催日時:2013年12月1日(日) 10:00
  • 集合場所:八幡高原センター
  • 講師:坂井健作
  • 準備:作業できる服装
  • 定員数:30名
  • 材料費:1400円
  • 参加費:
    • 一般=300円
    • 賛助会員=100円
    • 正会員・中学生以下=無料

深い雪の上を歩くための道具「かんじき」を作ります.輪の形に曲げた木の枝にひもをさないで(結んで)いきます.「きたひろしまの達人」に任命された,坂井健作先生の技を間近で見ながら,自分だけのかんじきを作ってみませんか?作ったかんじきを履いて八幡の雪原をトレッキングするのも楽しいですよ!

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【イベント案内】八幡高原の野鳥観察会

  • 開催日時:2013年11月17日(日) 9:00
  • 集合場所:高原の自然館
  • 講師:上野吉雄
  • 準備:基本セット,双眼鏡,あればフィールドスコープ
  • 定員数:30名
  • 参加費:
    • 一般=300円
    • 賛助会員=100円
    • 正会員・中学生以下=無料

八幡高原には一足早く冬がやってくる時期です.湿原,潅木林,水田,溜池と,場所を移動しながら野鳥を観察します.千町原ではキレンジャクやツグミなどの冬鳥を,水田では国内でも希な冬鳥であるシラガホオジロを探します.溜池ではシベリアからやってきたばかりのカモ類を観察します.

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