【イベント報告】千町原草原の保全活動

  • 開催日時:2011年11月23日(水) 8:00
  • 講師:

 2004年からはじまり今回で8回目となる千町原草原の保全活動は,前線の影響で風がとても強く,雨も心配される中,地元の方や広島県内外合わせて107名が集合しました.受付の後に山麓庵前ではじまりの会が行われました.白川学芸員や班のリーダーが,千町原や八幡の歴史,草原保全の必要性や,今日のスケジュールの確認,どの辺りの草を刈るのか,安全に気を配りながら楽しんで作業をすることが大切な事などを話されました.会を終えた後は,現地である千町原に移動します.作業内容は,春に火入れをするための防火帯作りと,樹木の伐採の他,今年はおーいの丘の下に広がる薮にも手を入れることになりました.この場所は昔湿地でしたが,人の手が入らなくなり薮となっていました.保全活動が始まった当初,一度手を入れたことがありましたが,年月が経ち再び薮が広がり,この湿地を住処としていた野鳥がいなくなりつつあることを,野鳥観察会の講師でもある上野先生が話されました.4班に分かれて,それぞれの持ち場につき作業開始です.まずは草刈り機で草を刈り,ある程度距離ができたら,レーキやフォークで草を集めて,刈ってできた防火帯の脇へと運びます.草刈り機では難しい部分は残しておいて,自前で鎌を持ってきていた方が後でフォローに入るなど,息の合った作業場面も見られました.それと平行して,キッズプログラムも行われました.今回は保護者の方も参加し,千町原を散策して,落ち葉や木の実を集めてリースを作ったり,草刈りの様子を見学するなどの活動を行いました.お昼になると一度作業を中断して,山麓庵に戻ります.山麓庵では,自然館の隣にある,かりお茶屋のお母さん達が,はらっぱー米で作った炊き込みご飯や,豚汁,はらっぱー大根の煮付けや漬け物などを用意して下さいました.温かい食事は強風で強張った身体を優しくほぐしてくれているようでした.午後に入ると,風は勢いを増し,ちらちらと雪も降り始めました.エイドでは一足早くテントを片付けたり,机の上の荷物を地面に置くなど,強風への対策をしていました.草刈りの作業をを終え,参加者全員で恒例の記念撮影を行いました.来年の春には野焼きが行われます.その時にまた会えることを楽しみにしながら,千町原草原の保全活動は終わりをむかえました.[ありみつまさかず]

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開始直前まで降っていた雨もやみ,山麓庵ではじまりの会がスタート.
開始直前まで降っていた雨もやみ,山麓庵ではじまりの会がスタート.ボードを使って草を刈る場所や諸注意などを説明する白川学芸員.
ボードを使って草を刈る場所や諸注意などを説明する白川学芸員.草刈り機で草を刈る.安全のために距離をとって後に続く.
草刈り機で草を刈る.安全のために距離をとって後に続く.刈った草を集めて.隅へと運ぶ.思ったより重労働!
刈った草を集めて.隅へと運ぶ.思ったより重労働!こちらはキッズプログラム.午前中は千町原の散策と草刈りの見学.
こちらはキッズプログラム.午前中は千町原の散策と草刈りの見学.はらっぱー米やはらっぱー大根などで作ったお昼ご飯をいただく.
はらっぱー米やはらっぱー大根などで作ったお昼ご飯をいただく.午後からの作業再開.一人では持ちきれない量ブルーシートを使って皆で運ぶ.
午後からの作業再開.一人では持ちきれない量ブルーシートを使って皆で運ぶ.伐採した樹木を運ぶ.
伐採した樹木を運ぶ.ススキの揺れる千町原.毎年行われる保全活動により,その美しい景観を保っている.
ススキの揺れる千町原.毎年行われる保全活動により,その美しい景観を保っている.きれいになった千町原で記念撮影.お疲れ様でした!
きれいになった千町原で記念撮影.お疲れ様でした!