暑い日が続きますが、今年で10回目となった千町原の夏の草刈りです。
10年前より取り組んできたオオハンゴンソウの拡大防止について、今年は進展がありました。通年の草刈り班「千町原草刈り隊」が、オオハンゴンソウの除去について研究・調査を進めてくださり、草刈りをした上で、根を抜こうという作戦となりました。
少数精鋭の今回の参加者、なつかしいお顔もあれば、お馴染みの方、初めましての方が2名と合計24名のメンバーで挑みました。
草刈り機班は二手に分かれ、エリア内のオオハンゴンソウをとにかく刈りました。女性も3名参加しており、刈り払い機の安全講習会が活かされていることがわかり、とても頼もしく感じました。安心感のある作業だったとも聞きました。
一方の草抜き班は、ミツグワをふるい、根を掘り出し、土を払ってコンテナに積み上げる、という作業を繰り返しました。エリアをあらかじめ決めておくことで、どのくらい作業がはかどったかがわかる工夫もしました。暑い中、汗びっしょりになりながらの作業ですが、時折の休憩で交流も計り、オオハンゴンソウの対処方だけではなく、草花や自然環境の話に花を咲かせていました。
短い時間でしたが、予定していた草刈りは達成されました。草抜きの方はひとつづつの作業にとても手間がかかるので、大きな範囲には至りませんでしたが、どのくらいの作業量が必要かがわかり、これからのオオハンゴンソウの生育具合を見ることができる試みの第一歩となりました。
特定外来種との戦いは、全国各地どこでも苦戦しているかと思います。いろいろ試す中で、方法が確立され、生物多様性が守られる自然環境を維持したいものです。
夏の作業に来てくださったみなさま、ありがとうございました。
さて、次の秋のシーズンは茅かりです。
草原の資源を活用できるところまでの取り組みに近づいてきました。
とても楽しみですね。
秋の作業は11/20(日)を予定しています。
初めての方も大歓迎です。
みなさまの参加をお待ちしています。
「活動報告」カテゴリーアーカイブ
【イベント報告】刈払機安全講習会(2016.8.1)
2016年7月9日に実施した刈払機安全講習会について報告します。
長雨の晴れ間に恵まれ、刈払機安全講習会が開催されました。講師は、栃谷山の会の養父先生です。参加者は8名でした。
午前中は、刈払機使用時に必要な身につける道具の説明や「危険行為を防ぐためには・・」などの座学を受けました。草刈りに慣れてくると、邪魔なものとしてとらえられる、刈払機の刃より手前に付いているガード板。石などが跳ね返ってくるのを防ぐ、安全に草刈りをするのに、重要な役割を果たすことをよく覚えておこうと思いました。基本動作としての足さばきも、とても勉強になりました。たくさん刈ろうと、腰を大きく振ってしまい、大股になりがちです。そうならないために、軸足(常に先に出しておく足)を右足にして、すり足で前進していく・・。燃料の作り方も教わりました。
午後は、実践です。刈払機操作初心者のみなさんは、エンジンのかけ方を一人ずつ実践。私(草刈り2年生)もやらせていただきましたが、少し慣れたくらいがこわい、と思いました。足で軽く本体を押さえながらエンジンをかけるというのをおろそかにしてしまったのでした。
エンジンがかかったところで、先生の草刈りのお手本をみせてもらいました。右から左方向に、そして刃の左側を少し下げながら刈ることで、きれいに左側に刈った草が集まっていました。
先生にならって、初心者の方々も草刈の実践にはいりました。どうしても最初は近くの草ばかり見てしまいますが、目標となる遠くの木などを定めて刈っていくことが大切なことも教わりました。参加者の全員が、落ち着きながら草刈りをできていたのが印象的でした。30分弱刈る練習をしたあとは、休憩と最後の反省会になりました。手が震えて、持つコップも揺れます。力を入れてレバーを握り、さらに機械は振動していますので、これを数時間続けるとしたら大変だなと感じました。
参加者の皆さんからの感想では、「草刈りをしていると夢中になってしまって、笛を聞いたりする余裕が出てこなかったので、気を付けたい」「自分が機械を大振りに扱っている癖がわかって良かった」などの声が聞かれました。
草刈り作業も慣れてくると、爽快感があります。しかし、それと同時に危険と隣り合わせなことを十分に学べた講習会となりました。[よしだたえこ:北広島町地域おこし協力隊]
【活動報告】自然体験活動における安全管理講習@芸北トレッキングガイドの会
2016年7月25日(月)に、芸北トレッキングガイドの会で、講習会を開催しました。西中国山地自然史研究会では、企画・運営のお手伝いをさせていただきましたので、報告します。
講師は、環境教育事務所Leafより、河野宏樹先生です。
ガイドの会のメンバーと、高原の自然館しらかわハカセ、あわせて10名が受講しました。
今回のねらいは「安全管理の対する視点を高める」ことです。
最初は、統計から見える自然体験NOWの話題から。
そして、「名前」「好きな食べ物」「素敵な自然体験」「ひやっとしたこと」の4つの話題を交えての自己紹介です。
今までよく知っていたメンバーだと思っていましたが、知らない面もわかり、盛り上がる一方で、自然体験の中での危険な場面を知ることができました。
そして、「リスクマネジメント概論」の中では
・セルフエイドの原則
・危険は「リスク」「ハザード」との2種類
・「リスクを発見する視点」が大切で「ヒヤリハット」の方程式がある
座学の次は、フィールドワークです。
実際のコースをバディを組み周り、危険因子を「外的リスク」と「内的リスク」の視点で確認しました。
「ここは木が折れそうで危ない」「ここは表示がないので、わかりにくい」「木道は古くなっていて隙間や段差が危ない」など、歩きながら目にしたことを記録します。約1時間歩くだけで、用紙いっぱいの事項があがりました。
室内にもどり、発表しながら、解決策も考えました。
できそうなことはすぐにでも解決したいし、できないことはどうすればよいかも知恵を出し合いました。
最後に、救急セットの確認です。
さまざまなフィールドや、最新の情報を持っている河野先生のアドバイスが大変頼もしかったです。
自分たちのフィールドで、実際に困っている事例を交えながら、理論も学ぶことで、実践につながる大変よい講習会となりました。
今回で終わりとならず、常に教えていただいた視点で、安全に対する意識を高めながら事故ゼロのガイドの会にしたいと改めて感じた機会となりました。