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【イベント案内】霧ヶ谷湿原秋のいきもの観察会

  • 開催日時:2013年9月15日(日) 9:30
  • 集合場所:高原の自然館
  • 講師:岩見潤治・大竹邦暁・松田賢・和田秀次
  • 準備:基本セット
  • 定員数:30名
  • 参加費:
    • 一般=300円
    • 賛助会員=100円
    • 正会員・中学生以下=無料

日差しが柔らいた霧ヶ谷湿原で,今年最初の秋の訪れを体感してみませんか.夏の白や黄色の花に代わって,風邪にたなびくススキの穂を背景に,赤や紫に湿原を彩るマアザミやツリフネソウなどの秋の花が,アカトンボの仲間と共に迎えてくれるはずです.再生後間もない湿原は毎年変化を続けています.また,新しい生き物に出会えるかも知れません.

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【イベント報告】夏休み親子観察会

  • 開催日時:2013年7月21日(日) 9:30
  • 講師:岩見潤治・佐久間智子

 子ども達の待ち望んでいた夏休みになりました.高原の自然館では親子で水生昆虫を観察できる観察会を実施しました.
 講師は岩見先生,佐久間先生です.参加者は25名と多く,にぎやかに開催されました.
 観察会の場所は霧ヶ谷湿原の上流部の堰です.水がとっても冷たくて,きゃーきゃーいいながら川に入り,石の裏や,水の中にすむ水生生物を調査しました.
 まず注意事項を聞き,佐久間先生より霧ヶ谷湿原の成り立ちを教えていただきました.
 その後上流部と下流部に分かれ,場所によりいきものの違いがあるかどうかや,今までの記録の比較で,水生生物の分布も考えることとなります.
 いきものをつかまえるのも楽しいのですが,それを分類するのも楽しくて,じっくり観察するチャンスです.
 岩見先生に詳しい説明をしていただきました. ムカシトンボのヤゴやヘビトンボの幼虫,石や葉っぱですみかをつくるトビケラの仲間など普段なかなか目にしないいきものに出会えて,大人も子どもも盛り上がりました.
 岩見先生によると,今回確認できた種は魚やカエルも含めると27種だったそうです.
 昨年までのデータと比較すると,下流部の種数が増加傾向にあることから,霧ヶ谷湿原の湿地化が進んでいるようも感じられる,とのお話もありました.
 最後に生態系のお話もありました. 自分が気に入ったいきものの絵をコップに書いて,並べてタワーを作ります. もし,川の環境が壊れて,ひとつのいきものがいなくなったら・・と下段のコップを抜き取ります. そうすると,どうなるか? 子ども達はしっかりと考えているようでした. 芸北の山の水が川に集まり,最後には瀬戸内海に流れでる,という大きなお話を岩見先生がしてくださいました.
 小さな小さないきものを観察したことが,わずかでも自然環境への関心につながってくれたらと思います.
 

みなさんの印象に残った物

「さかなをつかまえたこと」「いろいろな水の生き物がいておどろきました」「ホタルの幼虫が見れてよかった」「いろんな水生昆虫を見つけたこと」「ない」「生き物のかずが多かった事にびっくりしました.めずらしい生き物も見れて良かったです」「生き物をつかまえたこと」「川の生き物を捕まえたこと」「生き物を取ったこと」「見れない生き物が見れた」「家族みんな,生きものを見つけては,大人も子どものように興奮している様子が印象に残りました」「紙コップに絵をかいて説明してくれて分かりやすかったです」「紙コップで自然を表していたところ」「ムカシトンボがとれたところ」「魚を見つけたこと」「種類が多かったこと(12〜13種)」「魚をつかまえることです」「どろばえをつかまえたとき」「川の石をひっくり返すだけで,たくさんの生物がいることに驚きました」

参加したみなさんの感想(抜粋)

「たのしかった」「ずっと虫とりあそびをしたい気持ちです」「いろいろな水中昆虫が見れた」「普段経験できない貴重な体験ができました」「ない」「楽しかったです.子どもがとてもイキイキしていたので良かったです」「楽しかった」「子ども達もイキイキと楽しんでいました.自然再生を実感できるすばらしい取組みだと思います」「楽しかった.絶滅危惧種を見れてうれしかった」「たのしかった」「来て良かったです」「今日はすごく楽しい日でした.また来年来たいです」「田舎にいても,なかなか生物について勉強することがないので,良い体験ができました.また来たいと思います」「川の生き物をさがしたのが楽しかった」「またやりたい」「小学生の子どもでしたが,同定作業ができて,とても良かったです.小学生でもできるものですね」「川の水がつめたかったです」「おもしろかった」「おやこみんなたのしかったです」

具体的に

「ない」「めったにみないものをみれた」「ホワイトボードに書いてもらえると,写真を撮っても後でわかりやすいので良かったです」「よい」「低学年や未就学児でグループを作って下さったので,楽しく作業できました」「よい」

自由記入

「ありがとうございました」「また来たいです」「ない」「また来年もきたいです」「ない」「虫が大好きな息子,目がキラキラしていて,こちらもうれしかったです」「なし」「またできたらいいと思った」「またきたいです」「なし」

写真

霧ヶ谷湿原について説明をされる佐久間先生.
霧ヶ谷湿原について説明をされる佐久間先生.岩見先生から諸注意を受ける.怪我をしないよう気をつけよう.
岩見先生から諸注意を受ける.怪我をしないよう気をつけよう.木の枝についている生き物を探す.
木の枝についている生き物を探す.見つけてきた生き物達をシャーレに移す.
見つけてきた生き物達をシャーレに移す.

【イベント案内】霧ヶ谷湿原 夏のいきもの観察会

  • 開催日時:2013年6月29日(土) 9:30
  • 集合場所:高原の自然館
  • 講師:大竹邦暁・松田賢・和田秀次
  • 準備:基本セット
  • 定員数:30名
  • 参加費:
    • 一般=300円
    • 賛助会員=100円
    • 正会員・中学生以下=無料

霧ヶ谷湿原を歩きながら,植物や昆虫を観察します.夏の昆虫は,子どもたちに大人気の観察会です.

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【イベント報告】霧ヶ谷湿原の植生調査:夏

  • 開催日時:2013年6月23日(日) 9:30
  • 講師:大竹邦暁・佐久間智子・白川勝信

今にも雨が降り出しそうな曇り空の中,霧ヶ谷湿原の植生調査が行われました.10名の参加者が高原の自然館に集合し,白川学芸員による,調査の手順や霧ヶ谷湿原の再生事業についての話から始まりました.
次に,霧ヶ谷湿原へ車で移動し,まず,車道に一番近いプロットで実際に調査手順を全員で見学しました.1m四方に区切られた場所(プロット)で,講師が植物の種名を確認し,参加者が植物の高さを測り,記録用紙に記入して行きます.毎回同じ場所で調査をすることで,その場所で,植生がどのように変わっているのかを調べることができます.
調査の手順を教わったあとは,今回の講師である大竹先生,佐久間先生,白川学芸員の班に分かれて調査を開始しました.湿原生の植物が大部分を占有していたり,逆に,水が行き渡らずに外来の植物が多い場所あったりと,プロットによって植生が違うことが見えてきました.途中,講師と交代し,参加者が植物の種名を調べる場面もあり,今回の調査で教わった植物の「見分け方」を実践することができました.
調査を終え,自然館に戻り,今回の調査で感じたことを話し合いました.「再生事業を施行した時と比べると,フランスギクなどの外来の植物が減っている」また「水の流れる場所に生えていたコウガイゼキショウも同様に減っている」との事でした.この事から「湿原の再生事業で土を掘り返した際に数を増やした植物が,霧ヶ谷が湿原に戻るにつれて,数を減らしているのではないか」と,大竹先生や佐久間先生が話されました.
今回の調査だけで結論が出るというわけではありませんが,この調査を毎年続けることで,霧ヶ谷湿原の植生が変化していく様子を知ることができます.去年と同じように見えて,毎年変わっていく霧ヶ谷湿原を実感できた植生調査となりました.[ありみつまさかず]

みなさんの印象に残った物

「調査ってこんなふうにやるんだってことがすこしわかった」「植物が3Dでじん地とりをしていること.植生調査に初めて参加して,その方法が(流れが)興味深かった.ゆっくり観察すると1m四方に多くの植物がいるのにおどろいた.」「背丈を測って記入するなど,普段できないことを体験した」「コウガイゼキショウが見られなかった.水の流れが決まってきたように思う.植物の堆積物で低い植物が生えていない.オオチドメが見られなかった.」

参加したみなさんの感想(抜粋)

「思っていたのとまたちがうことをしたので(なにも考えてなかったけど)すごくおもしろかった.大竹さんが植物ひとつひとつの話をたくさんしてくださってべんきょうになったしたのしかった」「腰が少々痛くなりました.根気が必要と思った.調査を通して,植物の見る目が変わってきたと思う.」「花の時期以外での見分け方を教えていただきました」「全体に植物はよく繁茂していた」

具体的に

自由記入

「秋の調査も参加したいと思います.」

写真

霧ヶ谷湿原の車道を挟んだ向かい側.工事施工前に水を廻すと湿原に戻るか試みた.
霧ヶ谷湿原の車道を挟んだ向かい側.工事施工前に水を廻すと湿原に戻るか試みた.木道に一番近いプロット.全員で調査を行った.
木道に一番近いプロット.全員で調査を行った.ススキの特徴は,中央の白い筋が通っていることを先生から聞いた.
ススキの特徴は,中央の白い筋が通っていることを先生から聞いた.湿原を訪れていた人も興味深そうに見守る.
湿原を訪れていた人も興味深そうに見守る.こちらのプロットは導水路をまたぐ場所.
こちらのプロットは導水路をまたぐ場所.ミゾソバがほぼ占有している中,大きなアブラガヤが目立つ.
ミゾソバがほぼ占有している中,大きなアブラガヤが目立つ.最後のプロットを調査する大竹先生と白川学芸員.
最後のプロットを調査する大竹先生と白川学芸員.自然館に戻り,調査内容を報告し合った.
自然館に戻り,調査内容を報告し合った.

【イベント報告】湿原の昆虫観察会

  • 開催日時:2013年6月22日(土) 9:30
  • 講師:岩見潤治・松田賢

 心配されていた雨も上がり,昆虫達も喜ぶ天候の中,湿原の昆虫観察会がおこなわれました.今回の講師は,昆虫の専門家である岩見先生と,松田先生です.
 高原の自然館に15名が集合し,歩いて湿原へ向かいます.初めに,自然館の周辺を飛んでいたチョウを採集して観察しました.翅の裏の模様からウラギンヒョウモンだと分かりました.また,黒い体と胸部の横の白い線が特徴的なキリギリスの仲間、ヒメギスの幼虫や,ウツギとその仲間の花粉や蜜だけを幼虫のエサとするウツギヒメハナバチ,里山の妖精とも言われるチョウであるアカシジミなど,湿原までの道でも,たくさんの昆虫が見られました.「雨が続いたので昆虫達が中々活動できなかった.今日は久しぶりに晴れたので,一斉に活動を始めている様子を観察できますよ.」と先生達も嬉しそうに話されました.松田先生が車道沿いでトンボを発見しました.ヒロシマサナエです.「数年前までは湿原の中でしか見られなかったヒロシマサナエが車道でも確認されたということは,個体数が増えているのでは.」と,実物と図鑑を見比べながら話されました.
 水口谷湿原では,多くのトンボが見られました.ニホンカワトンボと,ニホンカワトンボより体が小さく,生息地もより小さな川を好むアサヒナカワトンボや,三角形の黄緑や黄色の模様が美しいサラサヤンマなどを観察できました.ヤンマ科は複眼が大きく,左右の複眼が広く接していることが特徴ということを教わりました.水口谷湿原から霧ヶ谷湿原へと向かう道は,樹林との距離が近いためか,セミの鳴き声がとても大きく聞こえました.この時期に鳴いているのはハルゼミとエゾハルゼミの2種だそうで,両方とも確認できました.植物の影で休んでいる個体も見つかり,ゆっくりと観察することができました.
 霧ヶ谷湿原では,ヒメシジミやヒオドシチョウ,モンキチョウにトラマルハナバチなどが,吸蜜や花粉集めなどに夢中な様子で飛び回っていました.急ぎ足の帰り道でも,観察は続きます.アスファルトの上にハバチを捕らえたムカシヤンマを見つけました,触れられる距離まで近づいても逃げる素振りを見せず,がっしりとした印象を受ける太い腹部や,捕食の様子をじっくりと観察できました.
 2つの湿原を歩き,同定できたものだけで,38種類のいきものと出会え,どこに注目すれば見分けることができるかを教えていただき,湿原を歩く時の楽しみが増えた観察会となりました.[ありみつまさかず]
 ※観察会での採集は,広島県の許可を得ておこなっています.
 

みなさんの印象に残った物

「アカシジミを見つけたこと」「ヒロシマサナエ,ムカシヤンマ,サラサヤンマ等多くの昆虫の仲間に出会えた事」「ヒメシジミの色と形」「色々貴重な虫が見れたこと,それも簡単に」「先生にいろいろと説明していただけたのでとても勉強になりました」「カメムシ」「セミに似た小さな虫(ツノゼミ)」「講師の先生が図鑑を調べて,「これがヒロシマサナエです」ってなったこと」「うつぎの花粉に卵を産むウツギヒメハナバチ」

参加したみなさんの感想(抜粋)

「羽化したてのチョウがいろいろいておもしろかったです」「梅雨の一休みに楽しく湿原が歩けて楽しかったです」「多くの昆虫を見れて,名前がわかり楽しかった」「たのしかったです」「自然にふれられて,子どもたちもうれしかったみたいです」「目線を変えてみれば色々な物が発見出来た」「すごく楽しかった,また参加したいです」「虫はまったくくわしくないのに,先生たちのお話がわかりやすくておもしろかった.興味が湧きました」「雨上がりと虫が多かった」

具体的に

「やさしく親切で状況にあわせて説明して下さった」

自由記入

「また行きたいです」

写真

湿原の昆虫観察会
湿原の昆虫観察会実物と図鑑の写真を見比べる.胸部の模様からヒロシマサナエだと分かった.
実物と図鑑の写真を見比べる.胸部の模様からヒロシマサナエだと分かった.水口谷湿原で昆虫を観察中.木道に出ていたカナヘビも発見できた.
水口谷湿原で昆虫を観察中.木道に出ていたカナヘビも発見できた.草影で休んでいたハルゼミ.普段は見上げるセミを身を屈めて観察する.
草影で休んでいたハルゼミ.普段は見上げるセミを身を屈めて観察する.間近で見るトンボに視線が釘付け.
間近で見るトンボに視線が釘付け.橙,黒,白の翅模様が美しいアカシジミ.
橙,黒,白の翅模様が美しいアカシジミ.自然館前に集合してまとめをする.子ども達はまだまだ元気!
自然館前に集合してまとめをする.子ども達はまだまだ元気!