エコカフェ@豊平 2018.2.10

連日の豪雪で、雪もまだ多く残る2月10日に、38人のお客さまが来店し、豊平中央公民館で1日限りの「エコカフェ in 豊平」は開店しました。
お楽しみの1つであるカフェは、オトナイ(大朝)です。コーヒーやお茶に加え、大阪の喫茶店「うさぎとぼく」の焼き菓子が参加者に振舞われました。元障害者施設職員の店主夫妻が、近隣の福祉施設と連携して販売している人気商品だそうで、コンセプトに共感されたオトナイの白砂さんが、エコカフェのためにお取り寄せしてくれました。
エコカフェは,気軽に身近なエコのお話を聞いてもらうということを大切にしています。テーブルに座った人たち同士で自己紹介から始まりました。
聞き手は、豊平の志賀誠治さん(NPO法人ひろしま自然学校)です。いつもはかたい場所での進行役が多いとのことですが、エコカフェでは大変和やかに進めてくださいました。
今回のテーマは「お寺から広がるエコライフ」で、芸北と豊平にあるお寺の坊守さんお二人がお話します。
最初は淨謙寺(奥中原)の坊守である淨謙恭子さんからでした。
淨謙さんはお寺を解放し、イタリアン精進料理でおもてなしするという取り組みを2009年よりされており、今や予約の取れない人気店です。
母の日のプレゼントとして、イタリアン精進レシピの本をプレゼントされたのがきっかけで、料理に使う大半の野菜や果物は地元で収穫されたものを料理されています。
調理で出た野菜くずも捨てずに、料理に使う出汁として無駄なく使うというアイデアには、会場内からも感嘆の声があがりました。とてもいい出汁が出るそうで、今までゴミとしてみていた野菜くずへの視点が変わりそうです。
また、お客さまから「広島産の豆」を紹介してもらって地元で新しく作り始めたり、観光客が地元野菜を無人市で購入していったりと、イタリアン精進料理をきっかけとした交流も生まれてきており、地域が元気になってきているという嬉しいお話もありました。
次に浄土寺(志路原)にある、幼保連携型認定こども園ふたばの園長である朝枝真夕美さんから、自然や地域としっかり関わる保育のお話がありました。
現在、20名強の子供たちが通っているというふたば園は、広島県が昨年から行っている「ひろしま自然保育認証制度」にも認証されたこども園です。
特に、川で年長さんが自分よりも年下の子たちを気遣いながら遊んでいる姿や、国の特別天然記念物である「オオサンショウウオ」を「サンちゃん」と親しみを込め呼び、安佐動物公園や地域の人たちと協力しながら見守ったり、学んだりする活動は印象的でした。
朝枝さんの紹介する、子供たちの表情はどれをとっても生き生きとしており、会場内からは「自分の孫を是非入れたい」という感想も出てきました。
淨謙さん、朝枝さんは、お寺の坊守さんではありますが、「食」と「教育」という分野の違う視点からの、身近なエコについてのお話は、とても興味深いもので、耳を傾けているうちに時間が過ぎていきました。
最後のプログラム「放談会」では、淨謙さん、朝枝さん、志賀さんに加えて、新中達也さん(教育委員会)が登壇しました。新中さんの「地産地消は、輸送に使う交通手段で燃料を消費したり、排気ガスを出さないため、実はエコの取り組みの一つです」という分かりやすい説明に、テーブルから「なるほど」という声もあがりました。
お寺から発信しているエコな取り組みを知ることで、私たちの暮らしをもう一度見直すきっかけとなったのではないでしょうか。
次回の2月24日(日)の千代田会場では「リユースの一歩先に」をテーマにエコカフェが開店します。是非ご来店くださいね。[まえだふさ]


こちらはカフェブース。美味しそうなお菓子がずらりと並ぶ。


淨謙さんのお話。聞き手の志賀さんとのやりとりもばっちり!


これが精進料理とは…。とても美味しそうであちこちで「是非食べてみたい」という声も。


次は朝枝さんのお話。
スライドの元気な子供たちの笑顔がとても印象的だった。


会場いっぱいのお客さんの視線も真剣。


新中さんも交えての放談会。会場内からあがった質問にお答えする時間もあった。


最後はみんなで記念撮影。みんなそろって「と〜よ〜ひ〜ら〜♪」