広島県生物多様性人材育成講座 第三回目〜川の昆虫〜親子自然観察会【野外講習】〜

7月21日(月・祝)に実施された講座について、レポートします。
第三回目も野外講座です。「川の昆虫〜親子自然観察会」に同行し、講師の知識や技術をフィールドで学びました。今回の受講生は8名です。また5名の専門家の先生が講師を務めます。

今回は親子でチームになり、川に入り採取し、分類していきものについて学ぶという流れです。
フィールドが川なので、準備や安全管理・進行も前回と違います。
まず事前準備として、観察会参加者に服装の注意点を知らせます。また、当日の最初のあいさつの時に、川での観察の仕方や注意点も講師がわかりやすく伝えます。
昆虫の専門家の岩見先生から「こんにちは採取法」という採取法の伝授があり、子どもたちだけではなくお父さん方も網を手に、真似をしてうまく採るコツを聞いていました。
また、今回の観察会の目的は「水辺に生息するいきものにはたくさんの種類がいて、それぞれがつながりをもっていきていることを知ってもらう」ということだと、岩見先生が話されました。
講師5名が上流下流にわかれ、アドバイスをしながら、安全にも目を配っていたことが、感じられました。
採取のあとは分類です。小さな子どもでも手伝えるように、小さなスプーンを準備したり、小さな水生昆虫が見えやすいように白色のバットを使うなどの工夫もありました。
採取したいきものを上流下流に分けて展示し、集約して並べるミニ水族館も作り、解説にひと工夫されていました。
いきもののつながりを知ってもらうために、紙コップを使って生物多様性タワーも作りました。このように視覚的に理解できるしくみも大変勉強になりました。
岩見先生が今回の観察会で心がけた事は「打ち合せ」→「目的をシンプルに説明する」→「水辺の安全管理」→「採取の説明」→「大人に役割を持ってもらう」ということでした。
また松田先生からは「子どもたちの疑問にすぐ答えられるように、分類の時に講師がチームに入る対応をした」ということや、佐久間先生からは「雨の日のプログラムも準備していた」といった講師陣の様々な技術や意識を学ぶ事もできました。
受講生からは、「採取法の楽しいネーミングがとてもよい」「観察会の目的が明確だった」「注意事項が大きな声でとてもわかりやすかった」といった声が聞かれました。
水辺の観察会での安全管理や、視覚的にいきもののつながりを伝える方法など、今回も学びの多い講座となりました。

 

「こんにちは採取法」を解説する岩見先生

「こんにちは採取法」を解説する岩見先生

いきもの探しには大人も子どもも夢中になる

いきもの探しには大人も子どもも夢中になる

道具の使い方のレクチャーも

道具の使い方のレクチャーも

図鑑を使って調べることも大切

図鑑を使って調べることも大切

生物多様性タワーができた!

生物多様性タワーができた!

一番下のいきものがいなくなると・・?

一番下のいきものがいなくなると・・?

講師と受講生の振り返り

講師と受講生の振り返り