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【イベント案内】霧ヶ谷作業地の春季作業が行われます(2025.4.20.開催)

4月20日(日)に、八幡湿原自然再生協議会による、霧ヶ谷湿原の保全作業が行われます。
四季を通じ、様々な顔を見せてくれる、自然再生事業地である霧ヶ谷湿原。
なかなか見る機会のない、自然再生の現場そのものを体験できるチャンスです。

※こちらのイベントの主催は、「八幡湿原自然再生協議会」です(高原の自然館や西中国山地自然史研究会ではありません)。
お申し込みは、直接、ご担当者にお願いします。

日程:2025 年 4 月 20 日(日) 9 時~15 時頃まで 少雨決行(カッパ持参)

作業場所:霧ケ谷作業地横の町道脇(中流域) チェーンソウ使用・手作業 霧ケ谷作業地(ほぼ全域) 刈払機を使用し,萌芽の皆伐・手作業

集合場所・時間:霧ケ谷作業地の駐車場(町道西側の駐車場に直接) 8:40~ (点呼) (自然館等でトイレを済ませておいてください)

持参物:昼食・飲料水等・チェーンソウ・刈払機・手鋸など(燃料は保全・管理部会で用意します) ヘルメット・防護服等は各自で用意ください。 (チェーンソウはヘルメット・チャップスの無い人は使用できません)
作業内容によって保険金額が異なりますので作業内容も伝えてください。

※なお、保険の申し込みがありますので、春作業の参加申し込みは4月17日(木)までに【名前・生年月日・住所・ 連絡先・作業内容】を 内藤・斎に連絡してください。

【お問い合わせ・お申し込み先】
内藤:090-4699-7110  メール:j.m7110@nifty.com
斎:090-7778-7732 メール:t.yuuyuu@sky.megaegg.ne.jp

【イベント案内】千町原の草原保全(春)(2025.4.12.開催)

芸北で、草原保全のための作業を手伝っていただけるボランティアを募集しています。
つくしが顔を出すなど、少しずつ春めいてきている芸北です。
今年も、千町原の草原保全ボランティアを開催します。
芸北の春を感じながら、心地よい汗をかいてみませんか?

【開催日】2025年4月12日(土)
【受付時刻】8:30
【作業時刻】9:00〜15:00頃まで
【集合場所】山麓庵
【お問い合わせ】西中国山地自然史研究会:080-6334-8601
staff@shizenkan.info

参加申し込みフォーム
https://forms.gle/xUGXmrj3YjVfW5xC7

つなぐわ平和勉強会実施

3月10日に、豊平在住の日本原水爆被害者団体協議会(被団協)の箕牧智之さんをお招きし、「つなぐわ」のメンバーを中心に15名が集まり、平和をテーマにした勉強会を行いました。
つなぐわとは、北広島町内で活動する、INE OASA(大朝)、ひろしま自然学校(豊平)、西中国山地自然史研究会の3つのNPOの集まりです。各団体は主に環境をテーマにして活動しています。 2024年12月、ノーベル平和賞を受賞した箕牧さんが町内に在住されており、平和について考える貴重な機会にしようと、今回の企画となりました。
司会は当会よりスタッフの前田芙紗が務めました。最初に自己紹介を行ったところ、箕牧さんと繋がりのある参加者もいて、箕牧さんが北広島町に根付いた暮らしをしていることがわかりました。
箕牧さんは、8月6日の8時15分のその時、現広島市安佐北区飯室の実家前で遊んでいたそうで、ピカッと光ったときは、雷の光かな?と思ったそうです。しかし、いくら待っても広島市内で働いている父親が帰ってこないと、心配した母親が1歳の弟を背中に背負い、3歳の箕牧さんの手を繋いで市内へと探しに行ったため、入市被爆をしたとのことでした。小学校高学年の頃、原因不明の熱病にかかり生死を彷徨ったことがあるそうです。病院で注射を打っても治らない。この子はもうダメかもしれない…とアメリカから入ってきた新薬を注射してもらったところ、命が助かった。今思えば、あれが原爆症の1つだったのかもしれないというお話から、もしそうなら、10年近くたった時に突然発病した原爆症の恐ろしさを感じるエピソードでした。
被爆当時のお話し以外にも、オスロでのノーベル平和賞授賞式や講演会の映像を見たり、アメリカのスミソニアン博物館で、広島に原爆を落とした実機のB29を見た時のお話しなども聞きました。「エレベーターガールじゃなくて、エレベーターボーイ。兵隊さんがエレベーターを操作しているの」「平和賞受賞発表のあと、家に帰ろうと思ったら、地方メディアの取材はもちろん、全国や国外からの取材などが多く、帰宅できずに結局数日ホテルに泊まった」など、ユーモアも混ぜながらのお話しは大変わかりやすかったです。被爆孤児について改めて知り、考えることもあり、原爆投下80年と、長い年月が経った今でも、問題は残っているように思いました。また、被爆者が少なくなってきており、当事者の願いのバトンを受け取らなければならない私たちを含めた、次世代についても考えないといけない、ギリギリのチャンスではないかと思います。
「世界平和のために、身近なことからできることは何かありますか?」という質問に「人と仲良くすること」と箕牧さんが答えてくれました。簡単なようですが「戦争は、たくさんの人と人との間の大きい争い」「だから、人と人と仲良くすることがとても大切」との発言に、なるほど。と納得せざるを得ませんでした。
「今回の受賞で『ヒダンキョウ』が全世界に通用する言葉になった」と嬉しそうにおっしゃった一言が、今まで活動してこられた箕牧さんをはじめとする、被爆者の方々の努力を表すようでとても印象的でした。せっかく世界共通の言葉の一つとなった「ヒダンキョウ」がここで途切れてしまわないように、一つ一つ小さなことからでもいい、何か自分から始めたいと思います。
環境分野と平和は一見すると、共通する点は少ないように思えます。しかしこのグループや仲間たちで平和も、環境保全も「知ること。仲良くなること」が大切ではないかと気付きました。人と自然の架け橋を目指し、これからの活動に取り組んでいきたいと強く思いました。

\標本撮影と作業の日/

植物と昆虫標本の整理および撮影(一部)をしました。
西中国山地自然史研究会の佐久間専門員と山岸専門員の作業に合わせて、スタッフ八木とともに標本撮影にのぞみました。
昨年度導入したものの、標本の準備に追われてなかなか撮影までたどりつけなかったのですが、やっと!トライすることができました。
日にちが経っていたため、システムの組み直しに始まり、間に合ってなかった植物標本の最終的な貼付、昆虫はピンの差し直しなどなど、ちょっとした作業を経て、いざ!
三脚の角度やレフ板の設置、カメラやPCの設置などあーでもないこーでもない繰り返しながら、15時ごろにやっと撮影に入ることができました。
撮影しながらも細かな調整が必要だったり、明るさの設定で細部の見え方が変わるなど、実施から学ぶことが多かったです。
植物標本に関しては、1枚が30秒強で撮影できることもわかり、次回の手順がスムーズになることも実証されました。
一方で、また定まっていないガイドラインや、物品もあるため、スタッフはそういった解消を、専門員は標本の準備と言う役割分担も確認できました。
貴重な自然史が記録されていく喜びいっぱいです。

\庄原市立比和自然科学博物館視察!/

芸北 高原の自然館の展示や標本管理に関わるメンバーで、視察研修を実施しました。
行き先は、 庄原市立比和自然科学博物館です。
森繁館長にご対応いただきました。
午前:解説付館内見学
お昼;地元メニューでランチ
午後:バックヤード見学と意見交換会
というとても充実した内容でした。
館内見学では、ずらりと並んだ剥製に圧倒されたり、モグラ、ネズミなどの充実した小型哺乳類コーナーや、企画展のヘビの液浸標本をじっくり眺めたり、地学分館の立派な展示に驚きつつ、中学生との本格的な調査展示にも声があがっていました。
バックヤードでは、収蔵庫におさめられた膨大な標本や剥製、古いものや市民連携で数多く集まった仮剥製などを間近で見せていただきました。
標本の受け入れ体制や保存や管理方法も細かく聞くことができました。
意見交換会では、博物館インストラクターや客員研究員の制度、来館者の層や委託システムなども聞かせていただきました。
館長、学芸員、会計年度職員の3名で大きな館をまわしていることにもびっくりしました。
精力的に出版されている比婆科学(学術誌)や友の会のこと、博物館やとりまくフィールドでの困りごとや博物館の運営方針など多岐にわたる質問にも答えていただき、視察メンバーにとって大きな学びとなりました。
博物館名誉館長であった故中村慎吾先生の偉大さにも触れ、理科教育や地域の自然史のつなぐ大切さも体感しました。
近日実施した県内の自然史ネットワークのこと、標本撮影システムのことなどは、こちらから情報提供し、有意義な意見交換となったように思います。
博物館のあと、メンバーだけで振り返りをして、印象に残ったこと、自分たちの活動で活かしたいことを共有して視察研修を終えました。
・市民からの持ち込みや情報提供を展示に活用することで知的財産を市民に還元している
・ラベルや管理の大切さ、受け入れのガイドライン
・博物館インストラクターの個性や能力
・小中学学生の調査と標本作りの質の高さと継続性
・標本の点数の多さ。アーカイブ化はネットワークで連携するのもいいのでは?
・一種のうしろにある同種の標本の多さ→研究の幅がひろがる
などが話題にあがりました。
私たちの活動のモチベーションがあがっただけでなく、県内に自然史をしっかり記録し活用している施設があり人がいる、ということに大変勇気づけられました。
今回お会いできなかった学芸員の宮永さんとはいつかお話してみたいね、とメンバーからのリクエストもありました。
快く受け入れをしてくださった森繁館長、インストラクターの大田さん本当にありがとうございました。