最初に町長から、「個性があり行動力がある二人には、明るさと元気をもらった。貴重な経験をしっかり報告してほしい。」というご挨拶がありました。
緑のふるさと協力隊山口隊員から、発表です。
「みなさんが聞きたいと思っていること全部答えます!」という始まりで、1年間の体験、感想、そして提案もあり、ハキハキと気持ちのよい発表でした。
農業、神楽、地域活動など75という活動数の中で、「協力隊でいた1年が数年分の経験と出会いがあった」「(芸北は)ふるさとよりも舞台だった」「若ものフィルターをとっぱらう視点がほしい」「芸北地域は芸北連合共和国って感じ」といった体験を通じての真摯な感想が、染み入りました。
ご自身の強みを活かし、作成した冊子「芸北神楽」「芸北料理修行」が各テーブルに置かれ、紹介されていましたが、芸北の文化・人・思いがしっかりとつまったものに仕上がっていて感動しました。
次の発表は 地域おこし協力隊吉田隊員です。
芸北での活動は2年目ということもあり、活動も多岐にわたっていました。今回は活動を深く報告するというよりも、そこから感じ取ったことを、フィードバックしてくださいました。
地域おこし協力隊の制度は、北広島町では1年目。活動する方も、支援する方も意欲を持ちながら、悩みながらの1年だったことでしょう。
地域の特産品作り、お試し住宅、大学生との連携など、分野や地域を越えてとりまとめをしたり、作業をしたりと奮闘の様子がわかりました。
「地域に縁を感じた人が担い手になりうる」「地域おこし協力隊は救世主ではない」「地域おこし協力隊はプレイヤーではなくサポーターととらえていただければうれしい」「住宅のインターネット環境の整備」など、暮らしの中からも見えてきたことを、忌憚のない意見として発表してくださいました。
お二人に共通することは、「芸北にきてよかった。関わった方々と出会えてよかった」ということでした。一方で「かけられる言葉に落ち込んだり、励まされたりした」や「苦しくなったら全国にいる仲間の存在が大きかった」といった共通点からは、受け入れる地域や組織でできることを考えないといけないなぁと強く感じました。
お二人それぞれの夢に向かっている様子がわかり、応援したいと感じました。
集落支援員の田中さんからも、協力隊の支援を含めたご自身の活動やその中で見えてきたことを、丁寧に説明してくださいました。
消滅集落という言葉が聞かれる今日、集落の維持や協働が課題であり、だれがどのように関わるのかという切実な悩みがある地域では、支援員の存在は大きなものになると感じました。
会場からは、「若者フィルターをとっぱらってほしいという真意は?」「地域の賑わいが大切というのはどういうことなのか?」「地域の若い世代とどんな交流をしたのか?」といった質問も出ました。
報告の内容は、参加者それぞれに「何か」を残したものとなったと思います。
この「何か」をきちんと把握して、地域の次につながるものにしていくのは、私たち住民や、受け入れをすすめる北広島町の役目です。