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【イベント報告】龍頭山の野鳥観察会

  • 開催日時:2011年6月11日(土) 6:00
  • 講師:上野吉雄

 あいにくの雨でしたが,5名の参加があり龍頭山の野鳥観察会が始まりました.今回の講師は上野先生です.
 登山口に車をとめ,傘をさし歩き始めました.雨が降っているので,鳥の姿や声があまり観察できないかなぁ・・と思っていると,最初ににぎやかなヒヨドリの鳴き声が聞こえました.モリアオガエルの卵塊やそれをねらうアオダイショウの姿,コアジサイの花などを見ながら歩き進むうちに,「チュウベイチュウベイ,チョウチュウベイ」と鳴くメジロ,「焼酎一杯ぐい−」と鳴くセンダイムシクイ,名前の通り「ジュウイチ,ジュウイチ」とさえずるジュウイチの声を聞いたり,姿を見たりしました.雨乞鳥と別名を持つアカショウビンの鳴き声もよく聞こえました.立ち止まっていると「キョロロロロ・・」から「キョロ,キョロ」という短い鳴き声に変わったので空を見上げていると,翼をはためかせて飛ぶ,アカショウビンの姿を見ることができました.
 他にも,シジュウカラやゴジュウカラ,キビタキ,ウグイス,ホトトギス,アオゲラ,イカルなどおなじみの鳥も登場してくれました.登山道を下っていると,上野先生が「おっ!」と声をあげたので,何がいるのかな?と急いで双眼鏡を構えると,小さな鳥の姿がありました.上野先生によると,先生が子供の頃はよく見かけていたけれど,最近ではあまり見なくなったコサメビタキでした.越冬地の環境悪化が原因で数が減っていると聞きました.千町原にも生息しているとのことなので,また観察できるといいなと思いました.
 最後のまとめをしていると,小さな鳥が二羽,ジュウイチと並んで飛んでいる姿を見ました.これは小鳥がジュウイチをタカとまちがえており,群れになってタカ類などを追い払う行動で,モビング(擬攻撃)というそうです.こういった鳥の生態を間近に見ることができるのが.この観察会の醍醐味です.生きた知識をわかりやすく教えていただき,あっというまの2時間でした.[こうのやよい]

みなさんの印象に残った物

「アカショウビンが目の前を飛んだこと」

参加したみなさんの感想(抜粋)

「少人数で,ゆっくり質問できて楽しかったです.」「アカショウビンを見られたことです.」

写真

雨の中,ゆっくり歩き始めた.
雨の中,ゆっくり歩き始めた.いつもの場所にモリアオガエルの卵塊があり一安心.
いつもの場所にモリアオガエルの卵塊があり一安心.バードウオッチングのマナーをみんなでおさらい.やさしいきもちを忘れないように.
バードウオッチングのマナーをみんなでおさらい.やさしいきもちを忘れないように.「キョロ,キョロ,キョロ」と鳴きながら飛ぶアカショウビンを上空に見つけた.
「キョロ,キョロ,キョロ」と鳴きながら飛ぶアカショウビンを上空に見つけた.登山道沿いにコアジサイが咲いていた.
登山道沿いにコアジサイが咲いていた.ホオジロが見えるかな?
ホオジロが見えるかな?コサメビタキの姿が見えた!
コサメビタキの姿が見えた!ため池で観察.あいにくこの日はカワセミがいなかった.
ため池で観察.あいにくこの日はカワセミがいなかった.観察した鳥を図鑑でみて,生息地や特長を再確認した.
観察した鳥を図鑑でみて,生息地や特長を再確認した.

【イベント報告】ブナ林の野鳥観察会

  • 開催日時:2011年5月22日(日) 5:00
  • 講師:上野吉雄

 昨年に続き雨の中での野鳥観察会となりました.小学生5人を含めた19名のみなさんが,朝5時に雪霊水前に集合しました.まだ夜が明けず薄暗い中でしたが,キビタキの鳴き声から観察会が始まりました.講師は上野先生です.車道をゆっくりと歩きながら耳をすませ鳥声を聞き,近くにいそうなときは目をこらして姿を探しました.にぎやかにさえずるミゾサザイ,鳴き声の最後に「ジジッ」という低音が入るオオルリ,日本3大鳴鳥のひとつコルリ,「キョロンキョロン」と鳴き,他の鳥声のものまねが上手なクロツグミがいました.また,オシドリのペアも観察しました.オシドリといえば水辺の鳥なのに,なぜ山の中にいたかというと,大木のウロに営巣するためだそうです.姿をみたのはわずかな時間でしたが,とても貴重な瞬間でした.鳥だけでなく,モリアオガエルのメス,サワガニ,ダイセンニシキマイマイも見つけました.これらは鳥のえさとなるそうです.こういった多様性に富む環境があるため,様々な動植物が生息しているんだなぁと改めて感じました.ひととおり観察を終え,雪霊水前に戻りました.するとなじみのある「キョロロロロ・・」という鳴き声が聞こえてきました.アカショウビンです.しばらく静かに観察していると目の前の梢に止まり,アカショウビンが姿を見せてくれました.雨上がりのブナ林の中,くちばしと体の赤さがひときわ目立っていました.最後に参加者で鳥合わせをした結果,11種類の鳥を観察したことがわかりました.上野先生の詳しく熱心な解説のおかげで,鳥の鳴き声や特長をはじめ,生息環境やその大切さがわかった観察会となりました.[こうのやよい]
みなさんの印象に残った物

「アカショウビンの声を初めて聞きました.2羽姿も見えました.」「今季初,アカショウビンが近くでみえた.」「オシドリ,アカショウビン」「モリアオガエル」

参加したみなさんの感想(抜粋)

「さむかった.」「もう少し天気がよければ.」「鳥の種類が多くていい.」「雨だったのが残念.」「雨の中でも気持ちがよかった.」「鳥以外でもモリアオガエルやサワガニ,ブナの実生が観察できてよかったです.」「雨の中もまた良かった.」「小鳥の声のシャワーが美しかったですが.見えなかったのが残念.」「雨天でしたが声を楽しめました.」「つかれたけど,楽しかった.」「いろいろな鳥が見られてよかった.」

写真

雨と霧の中,観察会が始まった.
雨と霧の中,観察会が始まった.「みて!ダイセンニシキマイマイだよ!!」
「みて!ダイセンニシキマイマイだよ!!」ミソサザイを探して目をこらす.
ミソサザイを探して目をこらす.車道を横切っていたサワガニ.上野先生に雄雌の見分け方を教わった.
車道を横切っていたサワガニ.上野先生に雄雌の見分け方を教わった.寒さのためか動かなかったモリアオガエルをじっくりと観察.
寒さのためか動かなかったモリアオガエルをじっくりと観察.鮮やかなオレンジ色の樹液酵母をみつけた.かすかに甘い香りがした.
鮮やかなオレンジ色の樹液酵母をみつけた.かすかに甘い香りがした.小さな花がかわいいクロモジ.
小さな花がかわいいクロモジ.雨の中,浮かび上がるように咲いていたウスギヨウラク.
雨の中,浮かび上がるように咲いていたウスギヨウラク.大雪の影響で折れた木がたくさんあった.
大雪の影響で折れた木がたくさんあった.最後のまとめ.観察した鳥の名前を挙げていく.
最後のまとめ.観察した鳥の名前を挙げていく.姿を現してくれたアカショウビン!
姿を現してくれたアカショウビン!

【イベント報告】八幡高原の野鳥観察会

八幡高原の寒い朝,高原の自然館に25人が集合しました.打合せを済ませ,上野先生の案内で観察をはじめました.高原の自然館を出ると,さっそく観察が始まります.今年は,館の前からヒレンジャクやツグミ,ヒヨドリが見られました. 次に向かったのは霧ヶ谷湿原です.今までは道路から観察していましたが,遊歩道ができたことで,再生地の中を歩きながら観察できました.霧ヶ谷湿原はすっかり冬の雰囲気で,植物はほとんど枯れていました.しかし,ミゾソバやハギ類の小さな実を食べに,アトリが群れになっており,カシラダカや,珍しいベニマシコも見られました.ここでもヒヨドリが2羽いっしょに飛んでいました.木道を進んでいくと,足もとの水たまりからマガモが飛び立つなど,水鳥にとっても利用できる環境になっているようでした.木道の上にはタヌキが残した「ためフン」も見られました. それから大歳神社周辺へ向かいました.農道からシラガホオジロを探しましたが,今回は確認することができませんでした.ここでも,たくさんのアトリが電線にとまっており,用水路からはコガモの群が飛び立ちました.しばらく観察していると,上野先生が遠くの空にハイタカの姿を見つけました.初めは小さな点にしか見えず,参加者の中にはなかなか見つけられない方もありましたが,ぐんぐん近づいてきて,ほぼ真上を通過するときにはみなさん姿を確認できました.休耕田ではジョウビタキを見ることができました. さらに,カモ類を見ようと尾崎谷に移動しましたが,ため池には鳥の姿は少なかったようです.しかし,この日は大きな発見がありました.ホシハジロが一羽,ため池の水面を滑るように休んでいました.沿岸部では見られる鳥だそうですが,北広島町では初記録です.飛び立つこともせず,ゆっくりと観察ができました. 最後に岩田農園の駐車場でまとめをして,解散しました.短い時間でしたが様々な環境でそれぞれの鳥を観察できました.多様な環境が残っていることが,多様な種を支えているのだということが分かった観察会でした.

木道に並んで鳥を探す. 木道に並んで鳥を探す.霧ヶ谷湿原は,すっかり冬の装い. 放棄田ではノビタキを観察. アトリの群れ. 遠くにいるハイタカを捉える.

【イベント報告】龍頭山の野鳥観察会

早起きのおかげで,きれいな朝焼けを見ることができました.6時に豊平のどんぐり村に集合し,参加者がそろったところで龍頭山へ移動しました.今回の講師は上野先生です.車から降りるとすぐに鳥の声が聞こえてきました.アカマツやスギの混合林では,ヒヨドリ・カケス・ホオジロの姿が見えます.にぎやかな鳴き声はヒヨドリで,果実をエサにしていること,ホオジロは「一筆啓上・・」と鳴き,縄張りを主張して鳴いていること,カケスは小鳥の雛を食べること・・などそれぞれの鳥の特長やエサとしているものなどのお話を聞きました.しばらくこの場所から観察し.他にもエナガの群れやコゲラ,カワラヒワ,キビタキ,メジロ,シジュウカラなどを確認しました.キビタキのおなかの色がとても黄色く鮮やかなのが印象的でした.少しずつ上へと移動し,アオゲラのドラミングを聞いたり,キジバトのウォーキングを見たりしました.お目当てのアカショウビンはお天気が良すぎたためか,姿も声も確認できませんでした.しかし,ヒヨドリやカワラヒワの鳴き声を何度も聞くことができたので.鳴き声の特長がわかったようになった気がします.また,鳥を見るには林内より林緑の方がよいことも教えていただきました.登山口の小さな池では,今年もモリアオガエルの卵や幼生をねらうシマヘビの姿を見ることができました.そこから引き返して,前龍頭が見える大原堤という池に向かいました.去年は同じ場所でカワセミを観察しましたが,今年は確認できませんでした.しばらく池上のツバメや水辺のトンボを観察していると,道路向かいのスギ林の近くに黒いシルエットの鳥が見えました.ヒナのエサであるミミズを取りにきたクロツグミのオスでした.警戒しつつも土をつつき,ミミズを探しているようです.前回の苅尾の野鳥観察会ではクロツグミの美しい鳴き声を聞きましたが,今回の龍頭山では姿を見ることができました.時間になったので,もとの場所まで帰り,最後のまとめをしました.全部で21種類の野鳥を参加者で確認しました.毎年来る場所でも.ちょっとした気候の違いで,鳥の姿を見ることができたりできなかったりするんなだなぁと感じました.さわやかな空気の中,たくさんの鳥声を聞き,ひとときでも鳥博士になった気分の観察会となりました.

電線にとまっている鳥を観察.なんだろう? 電線にとまっている鳥を観察.なんだろう?
胸の模様がネクタイのようなシジュウカラ. 胸の模様がネクタイのようなシジュウカラ.
上野先生によると,林内より林緑の方が鳥の姿はよく見られるということで,この場所はベストポジション. 上野先生によると,林内より林緑の方が鳥の姿はよく見られるということで,この場所はベストポジション.
フィールドスコープをのぞくと,鳥の姿がすぐそこに! フィールドスコープをのぞくと,鳥の姿がすぐそこに!
きたひろネットも撮影中,鳥が撮れましたか?? きたひろネットも撮影中,鳥が撮れましたか??
にぎやかにさえずっていたヒヨドリ.

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

にぎやかにさえずっていたヒヨドリ.
ヒヨドリの羽が落ちていた.何者かに食べられた跡だ. ヒヨドリの羽が落ちていた.何者かに食べられた跡だ.
例年通り,モリアオガエルの卵塊,そしてそれをねらうヘビを見た.

例年通り,モリアオガエルの卵塊,そしてそれをねらうヘビを見た.

スイカズラのいい香りが漂う.

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

スイカズラのいい香りが漂う.
ヒヨドリの好物,サクラの実. ヒヨドリの好物,サクラの実.
え〜と,さっきの鳥は何だっけ!?と図鑑をめくる. え〜と,さっきの鳥は何だっけ!?と図鑑をめくる.
エサを求めて地面をつつくクロツグミがいた. エサを求めて地面をつつくクロツグミがいた.
黒い鳥がいる〜!との声があがり,参加者の視線の先には・・ 黒い鳥がいる〜!との声があがり,参加者の視線の先には・・

【イベント報告】ブナ林の野鳥観察会

早起きのプレッシャーと風の音であまり眠れないまま,早朝5時に雪霊水前へと集合しました.悪天候のためか,参加者は6人と少人数でした.観察会を始めるとすぐにキビタキの鳴き声が聞こえました.車道をゆっくりと歩きます.次第にクロツグミ,ミソサザイ,コルリの鳴き声も聞こえました.今回の講師である上野先生いわく,クロツグミは「深みのある声」だそうで.他の鳥の鳴き声を真似て鳴くというおもしろい特性を持っています.ミソサザイは,高い声で賑やかに「ピピピ,チリリリ」とさえずりを繰り返していました.コルリの鳴き方もおもしろく,鳴き声に慣れてくると,虫の鳴き声のような「チ,チ,チ・・」という前奏が聞こえてきます.これは繁殖期の雄のさえずりだそうです.日本三鳴鳥のオオルリとウグイス,カラ類ではヒガラ・シジュウカラ・ゴジュウカラ,キツツキの仲間のアオゲラの鳴き声も確認できました.最後に雪霊水前まで帰ってくると,「キョロロロ・・」というアカショウビンの鳴き声も聞くことができました.雨が降る中だったので,鳥の姿をあまり見ることができないのが残念でしたが,鳥のすんでいる環境や,習性のお話をたくさん聞くことができました.また,雨の中で見たブナ,ユキザサの花は大変きれいでした.上野先生が「マミジロやジュウイチは今回確認できなかった.少なくなっているのだろうか」ということをお話されました.鳥をとりまく環境が悪くなっているのかなぁと気になりました.このブナ林で,たくさんの鳥が生息し続けるようにと願います.

参加者からの質問に答える上野先生. 参加者からの質問に答える上野先生.車道沿いを耳をすませて歩く.

車道沿いを耳をすませて歩く.ウリハダカエデの芽鱗がたくさん落ちていた.

ウリハダカエデの芽鱗がたくさん落ちていた.

鳴き声だけじゃなく,姿が・・見えるかな? 鳴き声だけじゃなく,姿が・・見えるかな?

影は見えたが,確認できず.残念・・!? 影は見えたが,確認できず.残念・・!?雨の中,木々が美しい.

雨の中,木々が美しい.ブナ林をゆく.

ブナ林をゆく.

ウグイスの鳴き声がきこえたところ.ササがあるところに生息している. ウグイスの鳴き声がきこえたところ.ササがあるところに生息している.ユキザサが咲いていた.

ユキザサが咲いていた.最後のまとめ.今日確認できた鳥は11種類.(鳴き声だけも含む)

最後のまとめ.今日確認できた鳥は11種類.(鳴き声だけも含む)