芸北 高原の自然館の展示や標本管理に関わるメンバーで、視察研修を実施しました。
行き先は、 庄原市立比和自然科学博物館です。
森繁館長にご対応いただきました。
午前:解説付館内見学
お昼;地元メニューでランチ
午後:バックヤード見学と意見交換会
というとても充実した内容でした。
館内見学では、ずらりと並んだ剥製に圧倒されたり、モグラ、ネズミなどの充実した小型哺乳類コーナーや、企画展のヘビの液浸標本をじっくり眺めたり、地学分館の立派な展示に驚きつつ、中学生との本格的な調査展示にも声があがっていました。
バックヤードでは、収蔵庫におさめられた膨大な標本や剥製、古いものや市民連携で数多く集まった仮剥製などを間近で見せていただきました。
標本の受け入れ体制や保存や管理方法も細かく聞くことができました。
意見交換会では、博物館インストラクターや客員研究員の制度、来館者の層や委託システムなども聞かせていただきました。
館長、学芸員、会計年度職員の3名で大きな館をまわしていることにもびっくりしました。
精力的に出版されている比婆科学(学術誌)や友の会のこと、博物館やとりまくフィールドでの困りごとや博物館の運営方針など多岐にわたる質問にも答えていただき、視察メンバーにとって大きな学びとなりました。
博物館名誉館長であった故中村慎吾先生の偉大さにも触れ、理科教育や地域の自然史のつなぐ大切さも体感しました。
近日実施した県内の自然史ネットワークのこと、標本撮影システムのことなどは、こちらから情報提供し、有意義な意見交換となったように思います。
博物館のあと、メンバーだけで振り返りをして、印象に残ったこと、自分たちの活動で活かしたいことを共有して視察研修を終えました。
・市民からの持ち込みや情報提供を展示に活用することで知的財産を市民に還元している
・ラベルや管理の大切さ、受け入れのガイドライン
・博物館インストラクターの個性や能力
・小中学学生の調査と標本作りの質の高さと継続性
・標本の点数の多さ。アーカイブ化はネットワークで連携するのもいいのでは?
・一種のうしろにある同種の標本の多さ→研究の幅がひろがる
などが話題にあがりました。
私たちの活動のモチベーションがあがっただけでなく、県内に自然史をしっかり記録し活用している施設があり人がいる、ということに大変勇気づけられました。
今回お会いできなかった学芸員の宮永さんとはいつかお話してみたいね、とメンバーからのリクエストもありました。
快く受け入れをしてくださった森繁館長、インストラクターの大田さん本当にありがとうございました。
