2008年度」タグアーカイブ

【イベント報告】可愛川の水生生物観察会

じりじりと照りつける太陽のもと,29名の参加者が千代田中央公民館に集合しました.観察会を行う可愛川まで移動して川に入ると,さあ!観察会の始まりです.今回の講師は内藤先生です.この日は水位が低く,お目当てのオオサンショウウオの姿が見えず,内藤先生は岸辺をずっと調査されていました.その間子どもたちは,堰のところにたくさんの魚がいるとのことで,夢中で網ですくったり,追いかけたりしていました.水槽に入れ,後で先生に名前を聞きました.オスの婚姻色が美しいオイカワ,ナマズのようなギギ,砂に潜る習性があるカマツカなど,生態や特長などを教えてもらい,参加者からも,地元での呼び方など興味深い話も飛びだしていました.一方オオサンショウウオも,先生と参加者の粘り強い捜索で,岸辺のクサヨシの奧にいた2匹を捕獲しました.計測ができる場所に移動し,調査の開始です.まずはオオサンショウウオがどんなものを食べているかを調べるために,口の中に水を入れ,はき出させます.オオサンショウウオを初めて間近でみる子どもは,おそるおそるその様子を見ていました.出てきたものは,植物の根っこと,自身の脱皮片です.夏場は魚の動きが早いので,エサとりにも苦労するようです.先生のお話によると,今までの調査では,白菜丸ごと一株やモグラが出てきたこともあるそうです.目の前の動くものをなんでも捕食する習性があることがよくわかる例でした.体の大きさを計測し,初めて捕獲した個体には識別できるようマイクロチップをつけて,もとの場所に戻しました.オオサンショウウオが棲んでいる川に入り,どんな魚がいるかを見たり,生活している場所をのぞき込んだり,水の冷たさを感じたりと,大人も子どもも,楽しみながら水生生物を知ることがでました.
【事務局より】集合場所から現地までの案内が不十分でご迷惑をおかけしました.

千代田中央公民館にて集合し,事故のないよう,注意事項の確認があった.その後可愛川に移動.
千代田中央公民館にて集合し,事故のないよう,注意事項の確認があった.その後可愛川に移動.
川に入り,魚を見つけたり,オオサンショウウオの捜索をしたりとそれぞれに調査開始!
川に入り,魚を見つけたり,オオサンショウウオの捜索をしたりとそれぞれに調査開始!
クサヨシをかきわけ,オオサンショウウオを探す内藤先生.
クサヨシをかきわけ,オオサンショウウオを探す内藤先生.
石の下にいました!
石の下にいました!
オオサンショウウオを見つけるためなら,草も気にならない先生.
オオサンショウウオを見つけるためなら,草も気にならない先生.
最年少の参加者.箱めがねで魚を探し,「いたよー」と教えてくれた.
最年少の参加者.箱めがねで魚を探し,「いたよー」と教えてくれた.
姉弟仲良く,魚とりの相談かな!?
姉弟仲良く,魚とりの相談かな!?
たくさんの魚が集まり,後で先生に名前や生態を教えていただいた.
たくさんの魚が集まり,後で先生に名前や生態を教えていただいた.
オオサンショウウオの計測のため,場所移動. ネットに入ったオオサンショウウオが重たそう.
オオサンショウウオの計測のため,場所移動. ネットに入ったオオサンショウウオが重たそう.
まずはオオサンショウウオの姿をじっくり見よう!
まずはオオサンショウウオの姿をじっくり見よう!
計測開始〜.どんなことが始まるか,身を乗り出してのぞき込む参加者のみなさん
計測開始〜.どんなことが始まるか,身を乗り出してのぞき込む参加者のみなさん
くるくるまわり,逃れようとするオオサンショウウオにやっとホースを口の中へ入れ,水を飲ませ,はき出させる.そうやって出てきたものは・・.
くるくるまわり,逃れようとするオオサンショウウオにやっとホースを口の中へ入れ,水を飲ませ,はき出させる.そうやって出てきたものは・・.
石や根っこなどが出てきた.「水と一緒にすいこんだのでしょう」と先生.
石や根っこなどが出てきた.「水と一緒にすいこんだのでしょう」と先生.
それから素早く体重・体長・頭囲などを計測.
それから素早く体重・体長・頭囲などを計測.
赤ちゃんの手のような,オオサンショウウオの足.
赤ちゃんの手のような,オオサンショウウオの足.
水に放たれたオオサンショウウオ.意外に素早い動きで,茂みを探して移動した.
水に放たれたオオサンショウウオ.意外に素早い動きで,茂みを探して移動した.
今までの調査で,オオサンショウウオの胃から出てきた内容物の写真をみせていただいた.
今までの調査で,オオサンショウウオの胃から出てきた内容物の写真をみせていただいた.
最後のまとめ.子どもからも質問が多くあった.
最後のまとめ.子どもからも質問が多くあった.

【イベント報告】龍頭山の昆虫観察会

可愛川の観察会に引き続き,龍頭山でライトトラップを使用した昆虫観察会を行いました.講師は清水先生です.参加者は小学生4人を含む12名でした.ライトトラップは暗くなってから開始するとのことで,日が落ちるまで,近くの滝を見学にいくことにしました.水の音が暑さを吹き飛ばしてくれるようで,心地よい散策となりました.また,腹ごしらえをしたり,子ども同士は自己紹介をしたり,大人は昆虫や植物の情報交換をしたりと,有意義な待ち時間を過ごしました.ライトトラップとは捕虫用ライトとブラックライトの2種類を点灯し,白い布に集まってくる昆虫を観察する方法です.今回は頂上ではなく,中腹の標高約700mの駐車場で行いました.コガネムシがとても多く,おなじみのオオミズアオ,きれいなアゲハモドキなどが次々と集まってきました.参加者から先生に「これはなんですか?」と質問の嵐でしたが,先生もひとつずつ丁寧に答えてくださり,ガの奥深さにはことさらびっくりしました.子ども達のお目当てのコクワガタやカブトムシが飛んでくると「きたきたー!」と大歓声があがっていました.子ども達はたくさんの虫にびっくりしつつも,清水先生にガとチョウの違いを聞いたり,ガの名前を覚えようと何度も口にしてみたりと,観察会を満喫しているように見えました.2時間ほど観察して終了となりました.最後に清水先生にまとめをしていただき解散となりました.[こうのやよい]
昨年の昆虫観察会は龍頭山山頂直下の駐車場で行いましたが,今回は中腹の駐車場で行いました.飛んでくる虫に違いがあるのか興味がありましたが,まあ,そんなことは置いといて子供達もうれしそうだったし,楽しい観察会ができたものと思っています.子供達のお目当てのクワガタムシは雌が多く,その他コガネムシ類,オオミズアオ,スズメガ類,アゲハモドキ,カマキリモドキ等が人気がありました.その中でも大人でも素手で捕まえるのは,はばかられるほど大きなクチバスズメを鷲づかみにして喜んでいる女の子には驚きました.女の子は年令と共に虫嫌いになっていくようで,お母さんの影響が大きいように思います.これからもずっと虫好きで育ってほしいものです.皆さん帰られた後,日本一大きいかみきりむしシロスジカミキリ,カブトムシの雄,ノコギリクワガタの雄等が飛んできました,子供達の喜ぶ姿がなく残念な思いがしました.いずれにしても,夜も多く虫達が活動していることがお分かり頂けたことと思います.

中腹付近の駐車場に集合し,今日の日程などを説明.日が暮れるまで待ちきれない子どもたち.
中腹付近の駐車場に集合し,今日の日程などを説明.日が暮れるまで待ちきれない子どもたち.
待ち時間を利用して駒ヶ滝の見学.涼をもらった.
待ち時間を利用して駒ヶ滝の見学.涼をもらった.
子どもたち4人は自己紹介.さあ,これで観察会仲間になったぞ〜.
子どもたち4人は自己紹介.さあ,これで観察会仲間になったぞ〜.
さっそくトンボを捕まえた.
さっそくトンボを捕まえた.
着々と準備される清水先生.
着々と準備される清水先生.
ライトトラップ,準備完了.
ライトトラップ,準備完了.
光に集まるムシに集まるヒト.
光に集まるムシに集まるヒト.
名の通りアゲハチョウのようなアゲハモドキ.キレイ!!
名の通りアゲハチョウのようなアゲハモドキ.キレイ!!
その大きさと白さですぐ覚えられるオオミズアオ.
その大きさと白さですぐ覚えられるオオミズアオ.
形が特徴的なスズメガの仲間.
形が特徴的なスズメガの仲間.
捕まえたムシをすぐさま先生にみてもらう.
捕まえたムシをすぐさま先生にみてもらう.
写真を撮ったり,ケースにいれて観察したり,先生に名前を聞いたりとそれぞれの視点で楽しんだ.
写真を撮ったり,ケースにいれて観察したり,先生に名前を聞いたりとそれぞれの視点で楽しんだ.

【イベント報告】こども観察会 ー自然と遊ぼうー

今回がはじめてとなるこども観察会ですが,23名の小学生が広島市や,北広島町内から集まってくれました.保護者の方,小さなお子さんを合わせると46名という大人数での観察会となりました.今回の講師は小宮先生,佐久間先生です.最初に子ども達は簡単な自己紹介をし,注意事項などを聞き,出発しました.自然館前を出発し,目的地である扇谷(おうぎだに)をめざします・・が,50メートルくらい歩いたところで突然雨が降り出し,「林の中までは急ぎ足で」という指示のもと,上にあがりましたが,予想以上に雨が激しくなり,少し様子を見たあと,先に進みました.はらっぱに出たとたん,これまた雷が轟き渡り,危険な状態だと判断し,ひとまずは山麓庵に戻りました.そこで,先生方があらかじめ採取していたキリギリスやツマグロバッタなどを観察しました.キリギリスはオスとメスの両方いたので,産卵管の有無など体の違いを教えてもらうと,子ども達はじっくり観察していました.そうこうしているうちに,雨があがったので,裏のパークゴルフ場に出て,虫の観察を続けました.ここでは,トンボ類やバッタ類が次々と姿を現し,小宮先生のお話を聞いたり,虫を探したりしました.虫の声を聞くために,みんなで目をつむり,静かに耳を傾けると,ヒグラシやコオロギの音が聞こえてきました.草むらではたくさんの虫が活動していることが,五感を働かせることによって実感できたことと思います.場所を変え,自然館裏のミニ湿地へと移動しました.こちらの側溝でも,オタマジャクシやヘビの抜け殻など,おもしろいものを発見しました.それからもう一度山麓庵に帰り,ひと休みをかねて,おやつタイムとなりました.おやつを交換したり,図鑑で調べものをしたりと思い思いの時間を過ごし,最後のまとめとして,今日観察した虫などを発表しました.先生の「発表してください」の声に,何人もの手があがり,子ども達の積極性には驚きつつも嬉しく感じました.ここであがったのは約30種のいきものでした.熱心にメモをとり,話を聞く子ども達の表情をみて,保護者のみなさんも,嬉しそうに見えました.アンケートには「家ではなかなかできない虫とのふれあいができてよかったです」という声がたくさんありました.小学校が違う子ども達も,すぐにうち解け合い,一緒に虫をさがしたり,おしゃべりしながら移動している姿をみると,子ども達は「遊び」の中でたくさんの「学び」を体験しているのだなぁと強く感じました.事務局の打ち合わせ不足などで,雨の中の移動が多かったり,落雷の危険性があったことをお詫び申し上げます.みなさんに答えていただいたアンケートをもとに,来年も楽しい観察会ができるよう考えてまいりたいと思います.

最初にひとりずつ自己紹介.名前・学年・好きな食べ物・嫌いな食べ物を言った.ちなみに嫌いな食べ物ものナンバーワンは「ゴーヤ」でした.おいしいのに・・・.
最初にひとりずつ自己紹介.名前・学年・好きな食べ物・嫌いな食べ物を言った.ちなみに嫌いな食べ物ものナンバーワンは「ゴーヤ」でした.おいしいのに・・・.
ひとりに一個,虫眼鏡を配る.早く手にしたくてしょうがない.
ひとりに一個,虫眼鏡を配る.早く手にしたくてしょうがない.
使い方が違います!
使い方が違います!
さあ,元気に出発!!と思ったら,すぐに雨が降ってきた.
さあ,元気に出発!!と思ったら,すぐに雨が降ってきた.
ビンに入れた虫なら近づいてよく観察できる.佐久間先生の周りにはひとだかりができていた.
ビンに入れた虫なら近づいてよく観察できる.佐久間先生の周りにはひとだかりができていた.
小さな子達も興味しんしんで虫をのぞきこんでいた.
小さな子達も興味しんしんで虫をのぞきこんでいた.
再びフィールドへ.どんな虫に出会えるのかな??
再びフィールドへ.どんな虫に出会えるのかな??カマをふるカマキリ.
カマをふるカマキリ.捕虫網をふる小宮先生.「ナイスキャッチ!」と子ども達から声があがる.
捕虫網をふる小宮先生.「ナイスキャッチ!」と子ども達から声があがる.
小さな虫を見ているのかな?外に出ると子ども達の表情は生き生きとしていた.
小さな虫を見ているのかな?外に出ると子ども達の表情は生き生きとしていた.耳をすませて,音を聞く.何が聞こえてくるのかな??
耳をすませて,音を聞く.何が聞こえてくるのかな??
入道雲が見る間にもくもくと高くなっていった.
入道雲が見る間にもくもくと高くなっていった.
自然館裏の水路で水生生物観察.
自然館裏の水路で水生生物観察.おやつの合間に,調べもの.捜し物はみつかった??
おやつの合間に,調べもの.捜し物はみつかった??
今日の発見の発表に次々と手が挙がる.
今日の発見の発表に次々と手が挙がる.

【イベント報告】霧ヶ谷湿原のいきものハイキング

再生事業が進んでいる霧ヶ谷湿原で,いきものハイキングが行われました.夏らしい青空のもと,21名のみなさんと二川キャンプ場に集合しました.植物担当の和田先生,昆虫担当の岩見先生が今回のハイキングの案内役です.再生事業地の現在の状況を見たり,「いきもののつながり」を意識して観察しましょうということをふたりの先生がお話されました.それから霧ヶ谷湿原に向かって歩き始めました.
道路の脇には花が咲き,虫が飛んでいるので,目に付いたものからどんどん質問が出ます.最初の観察は,植物ではハンカイソウ,昆虫ではオナガアゲハだったように思います.少し遠い場所だったので双眼鏡で観察するとよく見えました.観察会には必需品ですね.昆虫が幼虫時にえさとする植物を「食草(しょくそう)というそうです.ヒメシジミはヨモギやマアザミを,スジグロシロチョウはハルザキヤマガラシを食草にしており,今回は幸運なことにスジグロシロチョウがハルザキヤマガラシの葉の裏に産みつけたばかりの卵を見ることができました.昆虫に詳しい参加者の方が,「メスが産卵場所を探しているときの独特の飛び方があるから,チョウを見ていれば産卵するかどうかわかる」というお話をされ,興味深く聞きました.そうしているうちに,すぐ目の前の葉を指さし,「あっ,また産んだ!」と言われるので,葉の裏を確認すると,卵がぽつんとひとつだけついていました.思ったより卵が小さくてびっくりしました.こんな風に実際に見ることができるのは,観察会ならではだなぁと嬉しく思いました.
また別の場所ではノアザミから吸蜜していたトラマルハナバチを観察しながら,岩見先生より,このハチの体のしくみを聞きました.トラマルハナバチは後ろ足に花粉かごと呼ばれる部分があり,そこに花粉をためて巣に持ってかえります.その時に体毛に付いた花粉が,植物の受粉にも役立っているそうです.花と虫が互いに利点があることがおもしろく,ここでもいきもののつながりを深く感じることができました.木の葉にいたマイマイガの幼虫や,きれいな色のアオクチブトカメムシ,花にとまって花粉を舐めるツマグロキンバエなど,身近に観察できる昆虫を見たり,再生地の水辺では希少種のトンボを2種類も見つけたりと,たくさんの昆虫を観察しました.ほんの一瞬でしたが「キョロ,キョロ・・」と鳴きながら飛ぶアカショウビンが登場したのも嬉しい出来事でした.
また和田先生からは,植物のお話の他にも,再生事業の工事方法や進行具合,変化が見られるようになった植生のことなど,具体的な説明がありました.再生事業の工事によって,この湿原の風景は大幅に変わりました.手法としては,ノイバラやハルガヤが生い茂る乾燥したやぶを切り開き,そこに水を廻すことによって,湿原化を図っています.去年の同じ時期と比べると,草丈の低い湿原が広がり,全く異なる風景になっています.また,早い段階からこの湿原の変化を見ている和田先生は,工事が終わって間もないのに,イの草原のようになっている部分が多いことに驚いていました.
実際に湿原の中を歩き,観察してみると,思った以上のたくさんのいきものが生息していることがわかりました.この湿原は工事も進み,これからも変化を続けることでしょう.どんな変化をするのか,不安もありますが,楽しみでもあります.みんなでこの霧が谷湿原を見守っていくことができればいいなと思ったハイキングでした.[こうのやよい]

岩見先生より,訂正および追加情報です.
「私がヒロシマサナエと言ったのは,ヒメサナエの間違いでした.ほかに保留しておいた種名は,マメハンミョウ(毒あり)とマイマイガでした.」

最初のあいさつをされる和田先生と岩見先生.植物と昆虫の組み合わせの観察会は毎年人気が高い.
最初のあいさつをされる和田先生と岩見先生.植物と昆虫の組み合わせの観察会は毎年人気が高い.
歩き進んでいくと,はみ(マムシ)を発見.その後アカショウビンが道路を横切るように飛んでゆき,参加者からは喜びの声があがった.
歩き進んでいくと,はみ(マムシ)を発見.その後アカショウビンが道路を横切るように飛んでゆき,参加者からは喜びの声があがった.
二川キャンプ場からしばらく歩き,ぱっと開けた場所にでたらそこが霧ヶ谷湿原.双眼鏡で鳥を見ているのかな!?
二川キャンプ場からしばらく歩き,ぱっと開けた場所にでたらそこが霧ヶ谷湿原.双眼鏡で鳥を見ているのかな!?
水辺を飛んでいたトンボの体のしくみや生息地について説明する岩見先生.参加者からは次々と質問があがったり,トンボの姿を熱心にカメラにおさめていた.
水辺を飛んでいたトンボの体のしくみや生息地について説明する岩見先生.参加者からは次々と質問があがったり,トンボの姿を熱心にカメラにおさめていた.
マメ科の植物クララの写真を撮る和田先生.覚え方は「くらくらクララ」だそう.
マメ科の植物クララの写真を撮る和田先生.覚え方は「くらくらクララ」だそう.
きれいな緑色のアオクチブトカメムシ.おそるおそる匂いをかいでみると,意外にも匂いはなかった.
きれいな緑色のアオクチブトカメムシ.おそるおそる匂いをかいでみると,意外にも匂いはなかった.
黒いスーツを着て赤いサングラスをかけたちょいワルな風貌のマメハンミョウ.体液にカンタリジンという毒を持っているので,要注意.
黒いスーツを着て赤いサングラスをかけたちょいワルな風貌のマメハンミョウ.体液にカンタリジンという毒を持っているので,要注意.
雅な名前のミヤコグサ.岩見先生に「脈根草(みゃっこんぐさ)」という別名がありますよ,と教えていただいた.
雅な名前のミヤコグサ.岩見先生に「脈根草(みゃっこんぐさ)」という別名がありますよ,と教えていただいた.
春先に黄色い花を咲かせるハルザキヤマガラシ.スジグロシロチョウの食草となる.霧ヶ谷湿原の中でたくさんみかけた.
春先に黄色い花を咲かせるハルザキヤマガラシ.スジグロシロチョウの食草となる.霧ヶ谷湿原の中でたくさんみかけた.
モリアオガエルのオタマジャクシかな!?ぷっくりした姿が可愛らしい.
モリアオガエルのオタマジャクシかな!?ぷっくりした姿が可愛らしい.
よぉーく見ると・・ハルザキヤマガラシの葉の裏にひとつだけ産みつけられたスジグロシロチョウの卵.成虫は幼虫にとってよさそうな葉を選ぶらしい.
よぉーく見ると・・ハルザキヤマガラシの葉の裏にひとつだけ産みつけられたスジグロシロチョウの卵.成虫は幼虫にとってよさそうな葉を選ぶらしい.
熱心にメモをとる参加者.さて今日はどんないきものが現れてくれるかな?と期待がふくらむ.
熱心にメモをとる参加者.さて今日はどんないきものが現れてくれるかな?と期待がふくらむ.
ハンノキの葉にとまる毛虫の説明をされる岩見先生.
ハンノキの葉にとまる毛虫の説明をされる岩見先生.
トンボを見つめて何思う??
トンボを見つめて何思う??

【イベント報告】霧ヶ谷実験地の植生調査

その朝は強い雨と雷で早朝に目が覚めました.雨だけならなんとかなるのですが,雷がひどく続くようなら中止も考えないといけません.そもそも参加者の方達が来られないかもしれません.それでも,研究会の携帯電話は鳴りませんでした.集合時間が近づくにつれ,次第に雨脚も弱くなり,参加者のみなさんも集まってきました.事務局の心配を余所に,みなさんはやる気満々です.まず,昨年までの経過について,学会で発表した内容を佐久間さんが紹介してくれました.再生事業の現場を見るのもはじめて,という方もあったので,まずは実際に再生が行われている現場を観察してから,3班に分かれて調査を開始しました.今回の調査でも,ずいぶんと湿地の植物が増えているような印象でした.また,実験地内のカラコギカエデが弱っていることが,目に見えて分かりました.水をまわしただけでも,湿地の植生に近づいていることが実感できました.実験地のまわりでは,ヒメシジミが飛び交い,冬虫夏草(?)も見ることができました.実際の事業地も変化が見られ,今後も霧ヶ谷から目が放せません.

調査を始める前に,館内でこれまでの経過を聞いた.
調査を始める前に,館内でこれまでの経過を聞いた.
再生事業地で堰などを見学した.
再生事業地で堰などを見学した.
水がたくさん流れる再生事業地.
水がたくさん流れる再生事業地.
全ての種の高さを測る.
全ての種の高さを測る.
雨だったので,雨野帳を使った.
雨だったので,雨野帳を使った.
冬虫夏草になるのかな?
冬虫夏草になるのかな?
まずは写真撮影から.
まずは写真撮影から.以前のデータと比較して確認.
以前のデータと比較して確認.
プロットを探して調査開始.
プロットを探して調査開始.
ヒメシジミは雄が多かった.
ヒメシジミは雄が多かった.
調査を終えて,記念撮影.
調査を終えて,記念撮影.