認定NPO法人自然再生センター視察報告(2017.6.23)

島根県松江市を拠点とする 認定NPO法人自然再生センターは、2003年の自然再生推進法の運用開始をきっかけとし、2007年NPO法人自然再生センターとして設立されました。認定NPO法人となったのは2015年のことです。
その組織運営や活動内容を視察しましたので報告します 私たちがどんなことを視察したいか、ということを事前に聞いてくださり、それにお答えいただく形のガイダンスで、視察はスタートしました。
場所は、拠点とされている自然再生センターです。対応してくださったのは、専務理事でもある小倉加代子事務局長と、広報担当の桑谷猛理事のお二人です。
(1)自然再生センター
(2)ガバナンス
(3)協働
(4)労務・人材育成
この4つを柱に、映像や資料をみながら、具体的なエピソードや、活動の背景にあるもの、また指針や見解などを細かく解説していただきました。
私たちの団体ではまだ取り組めていないものや、これから起きるであろう問題への対処や、どんなことを大切にしているかなど、お二人にしっかり聞くことができました。
自分たちの悩みや困っていることも相談すると、的確な答えが返ってきて、「すっきりした!」「前向きになれそう」とガイダンスが終わる頃には、明るい気持ちになっていた私たちです。
センターを出て、まち歩きに連れて行っていただきました。歴史や文化のガイドをしていただきながら、商店街や川沿いの雰囲気を楽しみました。
夕方からは、「中海・宍道湖の食を広めよう会」に参加させていただきました。NPOの「ふれる活動」のひとつとして、中海・宍道湖にはたくさんの生き物がいて、季節ごとにとってもおいしい魚や貝などが食べることができることを、味覚を通じて知ってもらうために始まった取り組みです。おいしいだけでなく、人をつなげて、共感を得る大切な活動だということを目の当たりにしました。そして、みなさんの受け入れが自然体で優しいことが、私たちにはうれしかったです。
夜も遅くまで、個別の質問をしたり、事務局として必要な基盤とは何かを聞くなど、すべてが生き方のヒントになるような時間でした。
2日目は、センターに寄り、少しだけミーティングに参加させていただき、事務局の様子を視察しました。
道の駅「本庄」に寄り、その後楽しみにしていた中海でのオゴノリ刈り体験です。昔は中海の海藻は肥料の原料として使われてきましたが、現在は活用されず、湖内でヘドロ化し、水の汚れの原因ともなっているそうです。その海藻のひとつであるオゴノリを船にのり、獲ることのできる体験ですが、思った以上に道具をあやつるのが難しく、少しだけオゴノリを採ることができました。自然再生を行っている現場に行くことができたことも大変貴重な経験となりました。
この視察を通じて、学んだことや新しく得た知識がたくさんありました。また、今回知り合った方々とのつながりにも感謝したいと思います。
帰り道、私たち二人で振り返りの会をしました。「何を得て、どう活かすか」を考えましたので、それぞれの役割の中でしっかりと反映させたいと思います。
お世話になりましたみなさん、本当にありがとうございました。またお会いできる機会を作りたいです。

認定NPO法人西中国山地自然史研究会:河野弥生
NPO法人三段峡-太田川流域研究会:本宮宏美